私は、ガリレオシリーズのTVドラマを、初回から全話見た。
福山雅治さんの、白衣の学者姿は、良い意味で衝撃的でカッコ良かった。推理小説が、好きなので、ドラマも毎回の科学実験の、場面などが面白かった。

「容疑者Xの献身」は発売された時から、注目していて、文庫本をすぐに買って読んだ。そして、
映画を見た。(東野圭吾さん原作の、直木賞受賞作)

犯人の石神の苦悩、絶望、花岡靖子への献身と愛に泣けた。
殺人事件の加害者目線で、描かれた内容で、珍しいと思った。
石神の、湯川先生(ガリレオ)との再会、天才と天才の友情に、私も懐かしい学生時代の友人を思い出した。

石神は、愛する人のために、完全犯罪の殺人を実行する。
他に、花岡靖子を助ける方法は、
なかったのか？

もし、石神と湯川先生の再会がもっと早ければ、また、母校の大学で良い恩師の助けがあれば、
または勤務してる学校で、「数学を教える楽しさ」を実感できていれば、石神は、犯罪に手を染めなかったのではないか。

堤真一さんが、石神を全身全霊で
演じていて、この役は
彼でなければ、私は、石神に共感も、理解も
できなかったと思う。

最後に、石神が泣き叫ぶシーンは、つらくて哀しい。

次に「沈黙のパレード」は、先日のTVの放送で、録画してゆっくり見た。

湯川先生(ガリレオ)が狂言回しのような役目で、友人の刑事の草薙の苦悩が、最初から最後まで、
描かれた。

女子高生の殺人事件の被害者家族と、その周囲の人全員が、
加害者の殺人の犯人である、という内容だった。
私は、アガサ・クリスティの
「オリエント急行殺人事件」を
思い出した。殺人事件の被害者の、家族と関係者が全員、加害者殺害の犯人だった話だ。

ラストの事件の真相に驚いた。
私は、今回は、被害者の女子高生に共感できなかった。好きなことができる、恵まれた環境に自分がいることを理解してない。
「音楽(歌のレッスン)をやめたい」今は、好きな人と一緒にいたい。(妊娠してるから)

恩師の奥さまの檀れいさんに、
告白する。もし、檀れいさんが
彼女の気持ちを真っ直ぐに受け止めていたら、「今は、音楽をお休みしてもよい。また、未来に再開して、始めたらいい」と伝えることが、できたら、この、一連の事件は、防げたのではないかと。

真犯人の蓮沼に、檀れいさんは、殺人の現場を見られ、何回も口止めの金銭を要求される。

蓮沼が、また街に現れ、檀れいさんは、夫の椎名桔平さんに、全てを告白する。妻を護るため、
椎名桔平さんは、殺人の実行犯になる。

蓮沼の、友人のふりをしていた、酒向さんの、過去と真実には、
本当に驚いた。(予測不可能
だった)

最後に、話の全ての伏線が回収される。人と人が出逢い、分かりあえなくなった時に、亀裂が生まれ、事件が起きる。

私は、2つの映画を見て、目の前にあるのとは、ちがう別の道がある、と気づくことができれば、また、その別の道の存在を伝えてくれる人に、出会うことができれば、結末(みらい)は、ちがうものになる、と感じた。

法律では、救えない、判断がつかないことが、たくさんある。
私は、(個人的に)人は、人を裁けないと思う。

でも、だからこそ、事実をひとつ
ひとつ見つけていく、湯川先生
(ガリレオ)の存在が必要なのだ。
真実は、人の数だけあると思うから。

いつも、フラットで善と悪の、
中間に立っている、感じの、
湯川先生(ガリレオ)の存在が、
救いだ。
(だから、作品として面白い)

映画は、２時間くらいで内容がまとめられて、無駄なシーンが少なく、内容が深い。
人間の本質(業)が、描かれていると思った。

最後に「容疑者Xの献身」のテーマ曲を。

愛さなくていいから
遠くで見守ってて
強がってるんだよ
でも 繋がってたいんだよ

あなたがまだ好きだから

あなたにただ 逢いたくて
(福山雅治🎵最愛)