【毎週ショートショートnote】 チクタク水兵さん

おっす! 俺、水兵(すいひょう)!

白雪王子倶楽部の副部長!

部長は水平(みずだいら)さん!

というわけで。

俺の仕事は、部長の暴走を止めることだ。


「鎌犬くん。悪いことは言わない。水平さんと会うとき、一人で会っちゃダメだよ」
「えっと…。どちら様ですか?」

おいおい、同じクラスだろ。
大丈夫かコイツ。
なんで林檎様は、コイツに惚れたんだ。
料理の腕が、いいらしいけど。
どんだけウマいっていうんだ。コイツの料理は。

「水平さん…。あ、あの人かあ」
「知ってんのか?」
「うん。次に告白しようって、思ってた人だよ」

オイ、オイオイオイ。
まじかコイツ。
あの女傑にホレるとか、どういう頭してんだ。

「悪いことは言わない。水平さんだけは、やめとけ」
「え、もう告白しないよ。えっと、その、恋人ができたから」

もじもじすんじゃねえ!
こっちは、血の涙こらえて、忠告してんだよ!

「あら、水兵。なんで鎌犬くんと、話しているのかしら?」

タイムリミット。

さらば、犬っころ。