クロノマギア表紙

初心者・中級者必見!【SR4枚 L2枚以下】全リーダーの入門デッキ大公開!!【前編】


こんにちは、りっくんです。久々の記事投稿です。

さて、今まで僕は主に『クロノマギアのプレイの仕方』を解説してきた訳ですが、それだけだと足りないな、って思うことが最近多くて。
なぜかといえば、【プレイが上手くなっても、そもそもデッキが弱かったら意味なくね??】って思うんです。僕自身実はデッキ構築がものすごく下手で、プレイングにはそこそこ自信があっても、なぜか上手く勝てなくて『あれ?』って思うことがよくあります。やっぱり、『カードの役割がそれぞれはっきりしていて、勝ち筋もしっかりしているデッキ』を作らないと、いくら試合でうまいことやっても勝てないんですよね。
そういう訳で、今回の記事は、『全能力者のしっかりした入門編デッキ』の紹介になります!!(今回はその前編、7人の能力者の紹介になります。)
それぞれのデッキは、その能力者を高いレベルで使いこなしている人に頼んで『SR4枚以下、L2枚以下』の作成しやすいデッキを用意してもらい、それを僕が実際に回してみてさらに使いやすいように改良したものになっています。コモン・レアのみでデッキを作ることもできるのですが、クロノマギアのコモン・レアはいわばSR・Lをサポートするような効果のものが多いので、それを主役にするとすごくビミョーな出来になってしまいます。なので、『その能力者を使いこなしたプレイヤーがどんなSR・Lカードを厳選してピックしているのか』も含めて見てみてください。
*L2枚、SR4枚は基準であり、生成コストが同じならばその中での枚数変更はありとしています。例えば、L3枚とSR2枚や、L1枚とSR6枚のデッキもありと考えています。

『クロノマギアのプレイの仕方を記事で勉強したのに全然勝てねえよ!!』とか、
『Appbankに乗っているデッキはレアカードが多すぎて組めないよ・・』とか、
『いろんな能力者を使ってみたいけど、一体どんなデッキを組めばいいんだよ!!』とか、
様々な悩みを持っているプレイヤーが多いと思うので、ぜひ参考にしていただけたら幸いです。

☆デッキ解説の内容☆

それぞれの解説は
・そのデッキのコンセプトの説明
・強さのレーダーチャート
・メインの勝ち方/キーカード
・強化したい時に入れるレアカード
・ワンポイントアドバイス

という5項目からできています。

☆強さのレーダーチャートの見方☆

レーダーチャートは、それぞれのデッキの特徴を5要素で表しています。

【攻撃力】:この値が高いほど、平均的なダメージ量は大きくなり、相手をスムーズに倒しきることができるようになります。この値が低いほど、相手を倒しきるのに時間がかかります。
【対応力】:この値が高いほど、様々なデッキタイプに対応できる力を持っています。この値が低いほど、苦手なデッキタイプが多くなります。
【制圧力】:この値が高いほど、盤面上でのクリーチャーの取り合いに強くなります。この値が低いほど、盤面上では負けやすくなります。
【使いやすさ】:この値が高いほど、使いやすくなります。この値が低いほど、使いにくく、勝ち方に癖があるものになります。
【爆発力】:この値が高いほど、コンボが決まった場合に出る火力が高くなります。この値が低いほど、地道に削っていくデッキタイプになります。

では早速行きましょう!前編で紹介するデッキは、
エレナ、ミル、サリー、ルルナ、ナイト、ライザー、カリンの七種になります!

1.カリン

人型カリンは、基本的にどんなシチュエーションでも一定程度勝てる安定性を持っており、さらに使いやすい。

【デッキのコンセプト】
カリンの代表的な属性である【人型】を使い、強力な効果を持つ小型クリーチャーを複数展開して相手を削りきることを目的としたスタンダードなビートダウンデッキ。小競り合いにはギア1の典型的なダメージスキル【袈裟斬り】を、2体揃えて大型を除去するにはギア2の【介錯】を、有利をとって削りきる一発逆転のスキルにはギア3の【剣の精神】をと、バランスよくギアも配分されているので使いやすい。クロノマギアの基礎を覚えたい人にうってつけだ。

【メインの勝ち方/キーカード】
メインの勝ち筋は2つある。一つは【古皇ヤマトタケル】の死亡時効果で展開するなどして3体並べた人型クリーチャーにギア3の【剣の精神】でバフをかけ、一気に畳み掛ける戦法。もう一つは、墓地に人型クリーチャーが大量に溜まった状態で強力な効果を発揮する【豪武官タムラマロ】を、デッキを全て引き切るくらいの最終盤でサモンして倒しきる戦法だ。

【強化したい時に入れるレアカード】
最初に強化したいカードは、【古皇ヤマトタケル】の2枚目だ。攻撃時のドロースキルに死亡時の踏み倒しと、能力に全く隙がない。しかしそれ以外にも、自分の好みによって、人型カリンをさらにパワーアップすることができる。

強化案1 
もしあなたが【豪武官タムラマロ】によるフィニッシュが好きなら、ダイヤ軸をさらに強化することをオススメする。ジャンヌダルクとサレーネは、使いやすいコストかつドロー効果が非常に強力で、ギア1との噛み合わせも良い。これらが潤滑油となってタムラマロまでの繋ぎをサポートしてくれるだろう。これらのカードを入れるならば、手札過剰になってしまわないよう、エウリュディケーやアルテミスは抜くといいだろう。

強化案2
もしあなたがOTK(ワンターンキルの略。1ターンで相手のライフをほとんど削りきることを狙うデッキ。)が好きならば、10コストのフィニッシャーであるアテナを利用したギミックを取り入れることをオススメする。アテナの攻撃力をタケチヨとアンドロメダによって爆強化し、さらにタケチヨにアルテミスの矢を打ち込んで自爆させるなど、プレイングは複雑になるが、強大な爆発力を手に入れることになるだろう。

ただし、このカードたちを入れるのであれば、ギアも含めてデッキ構築を大きく変える必要がある。参考となる構築と動き方は以下の公式HPに載っているのでぜひ見てほしい。
https://webapp.chronomagia.com/deck_ranking?lang=jp&date=16&ptype=2&hid=1

【ワンポイントアドバイス】
【魔忍長ハンゾウ】は、正面のクリーチャーに対して強力なダメージを飛ばすことができるので、なるべく相手の目の前に置こう。ヤマトタケルなどで不意に出てしまうこともあるので、なるべく先に使うなど、工夫して動くようにしよう。
【剣の精神】から3体で殴るだけでは相手を倒しきることはできない。相手が反撃してきて、こちらのクリーチャーが全部返しで撃破されたタイミングで【デウカリオーンの洪水】を使って盤面を一掃し、さらに相手を攻め立てて行こう。デウカリオーンの洪水は、こちらにまだクリーチャーが居る場面で使ってしまうと非常に苦しくなるので注意が必要だ。


2.ルルナ

ルルナは基本的に制圧力に非常に優れ、そのほかのステータスもデッキ構築によって伸ばすことができる。ポテンシャルの塊のようなリーダーだ。

【デッキのコンセプト】
ルルナのギア1【おすわり】を使い、サモンしたクリーチャーにステルスをかけて盤面でのやり取りで勝つことを目的としたデッキ。ステルス状態になったクリーチャーは、こちらから攻撃したり全体ダメージを受けたりしない限り相手に攻撃されず、効果の対象にもならないので非常に強力だ。ステルスで盤面が取れたら、更にクローバー人型のクリーチャーを隣に置くことで発動条件を満たせる【森からの刺客】を使って相手のクリーチャーをサモンし盤面を制圧して行こう。盤面を完全に制圧したら、ギア3の【にゃるてぃめっとふぁんぐ】で一気に勝負を決め切ろう。

【メインの勝ち方/キーカード】
メインの勝ち方は、ギア3のにゃるてぃめっとふぁんぐで相手を一気に削る戦法だ。しかしルルナは自身の耐久が非常に低く、中途半端な盤面の制圧状況で無理に打ちに行って相手を倒しきれないと、逆に痛烈なカウンターを食らって倒されてしまうことが多い。まずはクローバー人型とスペードの組み合わせでいつでも強制サモンできるようにしておき、相手の盤面が空になったら『疾風の獣戦士アタランテー』を手札からサモンしにゃるてぃめっとふぁんぐを使い勝ち切るルートをメインにしよう。

【強化したい時に入れるレアカード】
ステルスルルナの強化カードは、好みによるところが大きい。このパートでは、このルルナを『アグロ寄り』に変えた場合と、『コントロール寄り』に変えた場合の強化案を示す。

強化案1

(デッキ提供者:たたゆさん)
ルルナは、ステルスによって相手のクリーチャー処理を遅らせることができるため、ルルナ自身の体力の低さが問題にならないような短期決戦まで持ち込むことができるならば、攻めきるアグロタイプのデッキを組むことも可能だ。
カマイタチにわざとステルスをかけずに破壊させて自分のクリーチャーを強化したりなど、複雑な攻め方が多いので単純なアグロより難易度は高いが、アグロならではのテンポの良さとクロノマギアの考える要素がうまくブレンドされているので、アグレッシブな戦術を好むプレイヤーには是非オススメしたい。

強化案2

もちろん、本来の『盤面での取り合いに強い』という特性を更に伸ばしていく強化手段もある。その場合、長期戦で削れていくライフを補う手段が必要になる。【最強の武士タダカツ】の2枚目投入に加え、【大和の女王ヒミコ】などの回復効果を持つカードを入れよう。加えて、【刻水の時女神スクルド】も、ステルスと非常に相性の良いカードだ。また、コントロール型のルルナの完成系の一つは以下の動画にあるので、動きを知りたい人はぜひ見てみてほしい。
https://webapp.chronomagia.com/deck_ranking?lang=jp&date=16&ptype=2&hid=9

【ワンポイントアドバイス】
ステルスルルナは、盤面上でのやりとりには滅法強い代わりに、アグロタイプのデッキを非常に苦手としている。ルルナの体力は防御1の体力21で、これは全能力者の中でも最弱クラスだ。プレイヤーによっては、盤面を取りきれないと判断した途端、全力でルルナのライフを削りにくる選択を素早くしてくる場合がある。そういった時にすぐに倒されてしまわないよう、【獣戦士ボブゴブリン】や【最強の武士タダカツ】といったカードはしっかりと手札にキープしておこう。また、水棲ゼータやスペードミルなど、ギアからしてアグロの可能性が高そうな相手に対しては、マリガンから対アグロを意識した手札になるようにしよう。このように、相手によってプレイングがかなり変わるため、難易度は高めのデッキと言える。

3.エレナ

グラフを見るとそこまで強そうには見えないが、相手をコントロールする力は非常に高く、このデッキはコントロールしているだけで最後には勝てるようになっているため、実際はかなり強大な力を秘めている。

【デッキのコンセプト】
ギア2の【光の壁】やギア3の【アニマルレギオン】を使い自身のクリーチャーを強化し、相手の攻撃を防ぎながらターンを稼ぎつつ、相手のデッキが切れたタイミングでマジックカード【トロイアの木馬】を連打し相手にスリップダメージを食らわせ勝つことを目的としたデッキ。ギア1の【ウェイクアップ】は、味方クリーチャーの属性にかかわらず相手や味方のクリーチャーを強制サモンさせることができるので、使いどころを見極めて使えば非常に強力だ。

【メインの勝ち方/キーカード】
メインの勝ち方は、原則【トロイアの木馬】連打による最終盤での大量ダメージのみである。相手のクリーチャーを常に後出しで処理していき、ターンをひたすら稼ぎ続ける。基本的にギア2・3が発動できなければ単体としてはそこまで強くないクリーチャーを採用しているため、無駄な1枚出しや相手より先に動く出し方は避けよう。更に、相手にMPを与えては反撃の機会を作ってしまうことになるため、盤面上・MPともに大幅に有利が取れた時しか相手を攻撃してはいけない。デッキが切れた状態でカードを引こうとすることで発生するスリップダメージは、ターンを重ねるごとに1・2・3・4・・・とダメージ量が増えていくため、例えばスリップダメージが『3』すでに入っている状態でトロイアの木馬を打てば、トロイア木馬の4ダメージ+スリップダメージ4ダメージ+次のターンの相手ドロー時に5ダメージ=12ダメージと、非常に大きなダメージが入ることになる。

【強化したい時に入れるレアカード】
LOエレナはどんなに強化してもLOエレナだが、強化方針は主に2つある。それはすなわち、『弱点を補うか』『長所を伸ばすか』である。ただし、もしLOを強化するのであれば、先に弱点を補う方をオススメしたい。何故ならば、長所だけを伸ばしたLOエレナは、勝ち切る速さこそ改善するものの、非常に扱いが難しくなってしまうからだ。

強化案1

まず、弱点を補う方法を説明する。LOエレナの弱点とは、【ダメージスキルがないこと】だ。高体力のクリーチャーを複数並べられてしまうと、処理に非常に時間がかかり、結果的に押し切られてしまう可能性が高い。そのため、上位ランカーのLOエレナには必ず【魔道書の幻魔イルミナ】や【魔忍長ハンゾウ】などの、属性シナジーはなくギアを発動しづらいが超強力なクリーチャー除去効果を持つカードが複数投入されている。

強化案2

さて、もう弱点は十分補った!または、LOエレナを使いこなした!と思う人が次に当たる壁は、【drawになってしまう・・】ということだろう。負けないが、勝てもしない。クロノマギアは20ターンでゲームが強制終了してしまうため、LOエレナを使っていると試合中にdrawが頻発してしまうことになる。特に上位ランカーは、LOエレナに勝てないと分かったら最低限のケアだけしてdrawに持ち込むという戦術をとるのでなおさら試合を早く終わらせる方法が必要になる。
試合を早く終わらせるには、相手にカードをより沢山引かせるしかない。その最有力候補となるのが、この【ジョーカー】と【聖夜の奇跡】の2枚だ。ジョーカーは一見すると何このカード・・?と思うかもしれないが、自分のターンにこのカードがサモンされた場合、相手の方が先にこのカードのドロー加速効果の恩恵(または悪夢)を受けることになるので、結果的に相手としては1枚のデッキ損失を招くことになる。聖夜の奇跡は言うまでもなく、お互いにドローする効果なためデッキが切れるターンが1ターン早まることになる。
しかし、もちろん相手にカードを引かせるということは相手の選択肢を増やすリスクにもなるため、これらのカードを無闇に連打してしまっては自滅を招く。どんなタイミングで使えばいいのか、その例は下の動画を見て学んで欲しい。

【ワンポイントアドバイス】
エレナの【ウェイクアップ】というギアは、確かに超強力ではあるのだが、乱発してしまうとmpがすぐに枯渇してしまう。相手のクリーチャーが1体残っていてこちらのMPが充分にあっても、自身のクリーチャーをウェイクアップして無理やりとりにいくことはなるべく控えたい。少しのダメージならば受ける覚悟で、基本的には後出しのクリーチャーでスムーズに撃破して行こう。
トロイアの木馬は、原則相手のデッキが切れるまで絶対に使ってはならない。先述した通り、相手により多くのカードを引かせることはすなわち負けパターンを増やす行為であり、繊細に盤面の取り引きをするLOエレナにとっては致命傷になりかねないからだ。

4.ナイト

ナイトの本格的な説明に入る前に、この能力者について少しだけ触れておきたい。この能力者は『動き方を知っていなければ絶対に使っても勝てないし、相手にしても勝てない』能力者である。そのため、『こんなモブっぽい男キャラなんか使わねぇよ!』という方も後学のために是非読んでおいて欲しい。

制圧力全振りのデッキだ。使いやすくもないし、爆発力もないし、対策カードを打たれると脆くも崩れ去るが、戦術がハマった時は全てのデッキを凌駕する。

【デッキのコンセプト】
ナイトという能力者を一言で表すとすれば、【クロノマギアの異端児】と言えるだろう。相手からMPを奪ったり、自身のクリーチャーを移動させたりする他にはないマギアスキルに加えて、毎ターンのMP回復量は『たったの3』である。MP4回復のリーダーが9人、5回復のリーダー(ミルは4回復だが、MP5回復になるギアしかほとんど使われていないため5とカウント)が3人であることを考えると、圧倒的なディスアドバンテージを抱えている。もしナイトで20ターンフルでまともに戦えば、MP5回復のリーダーとは40MPもの差がついてしまう事になる。そのため、ナイトは長期戦には向いていない。高い初期MP量を活かして、【前半で相手を削りきる・または詰ませる】事を目的として戦う事になる。今回は詰ませるタイプの【スティールナイト】を紹介する。
しかしこのデッキの動き方を言葉で説明するのは難しすぎるため、もしナイトを使いたい人がいるのならば、まずはこの動画を見て欲しい。この動画は、デッキを提供して下さったベディの横乳さんのプレイ動画である。

特に、3分20秒あたりの動きをみると、ギア1の【ムーブ】で自分のクローバークリーチャーと【回想の時女神プレーナ】を入れ替え、相手のクリーチャーをセット状態のまま手札に戻していることがわかる。これがこのデッキの真髄である。どんなに強いクリーチャーでも、セット状態のバウンス(手札に戻すこと)を無効化するカードはない。これを繰り返して、いわば相手に何もさせない状態を作るのがこのナイトの目的である。
この動きを完成させるには、ある法則を理解する必要がある。

・・?となってしまうプレイヤーも多いと思うが、そのまま飲み込んで欲しい。クロノマギアにおいて、現時点でこのカードたちは、『効果を発動したカードがサモンされている位置から向かって右に』移動する性質がある。ちなみに、右端にいる場合は、それ以上右にいけないため左端へ移動する。この効果を利用して、『恐龍契士リィ』と『回想の時女神プレーナ』の効果をセット状態のカードの正面に移動させて効果を発動し、相手のクリーチャーをサモン前に徹底的に妨害してしまおうというのが、このデッキの主な勝ち筋である。

ちなみに、牛魔王とプレーナがこのようにならんでいる場合、プレーナ自身にムーブを使えば左端の、牛魔王に使えば真ん中の、スキルを使わなければ正面のセット状態のクリーチャーをプレーナの攻撃時効果で戻すことができる。要するに相手がどこに置いてもバウンスできるのだ。更にここにダイヤのクリーチャーが加われば、【クリーチャーをセットすればプレーナの効果で手札に戻されるが、セットしなければ永遠にギア2のスティールでMPを奪われ続ける】という相手にとって最悪の状況を作り出せる。
この法則とデッキ構築は、デッキ提供者でもある『ベディの横乳』さんが見つけ出し編み出したものなので、素直にすごいと思います。はい。

【強化したい時に入れるレアカード】
勝ち方はほぼ上で説明してしまったので、残りは強化案を提示する。基本的には、より相手を詰ませやすくするためのカードを投入していく事になる。

やはり、強化候補筆頭はこの2枚だろう。
【白竜】は、ナイトが非常に苦手とする【デウカリオーンの洪水】というカードにも耐えうる壁役だ。状態異常もはねのけてくれるため、強力な効果を持つカードと組み合わせると非常に心強くなる。
そして、最もオススメしたいのが【予見魔アスタロト】だ。このカードは、攻撃時・待機時共に非常に強力な効果を持っている。スティールで相手から2MPを奪いながら攻撃時効果をかければ、相手は実質4MPのディスアドバンテージを食らう事になるので非常に苦しくなる。また、攻撃せずに『アイギスの盾』などのマジックカードを引き込んでおき次のターンに勝負をかけるのもありだ。

【ワンポイントアドバイス】
必ず『恐竜契士リィ』か『回想の時女神プレーナ』を初手に引いておき、クローバーのクリーチャーと合わせて2枚出しできるように意識しよう。リィを引いた場合は2枚先出ししてスティールを狙い、プレーナを引いた場合は相手の先出しを待ってからプレーナのサモン時効果も生かして盤面を取って行こう。
ナイトのロックが成功した場合かなりの確率で通信切断されるが、それもまた一興なので相手を晒したりしないようにしよう。

5.サリー

使いやすさは驚異の1。しかしそのほかのステータスは高次元にまとまっており、使いこなせば無限の可能性を秘めている。

はじめに断っておくと、このデッキに『オススメ度星1』という最低ランクをつけたのは、決してこのデッキが弱いからではない。むしろ、非常に対応力に富み、爆発力も併せ持っており、クロノマギアらしい楽しみ方ができる最高のデッキだと筆者は思っている。しかし、この能力者は、生半可な使いこなし方をすると、全く勝てない。その難しさを乗り越える覚悟があればぜひ使って欲しい。

【デッキのコンセプト】
基本的に、ギア3の【星空煌光】を使い、全味方クリーチャーに『2回攻撃』という超強力なバフをかけて相手を倒しきることを目的としている。このギアを発動するためには、原則クローバー、ハート、ダイヤの3属性のクリーチャーが場に必要となる。確かに、最初に3枚それらをセットして無理矢理ギア3を発動することも可能だが、クロノマギアには相手のクリーチャーを強制サモンさせる効果を持つカードやスキルが大量にあり、またギア3を発動しただけでは相手のライフを削りきれないため、奇襲はなかなか実を結ばない。そのため、基本的にはクローバーとハートのクリーチャーを組み合わせてギア1の【剣の舞】、ギア2の【テンプテーション】を使って盤面を制圧し、その後に有利盤面を維持したままギア3の【星空煌光】の発動を狙っていく戦い方になる。

【メインの勝ち方/キーカード】
まず、序盤の小競り合いを制すためには、【牛魔王】と【天火の勇将神クリシュナ】をうまく組み合わせて使っていく必要がある。これらのカードは非常に体力が高く、効果も優秀なためなかなか倒されない。
中盤以降は、【剛弓の狩人オリオン】とギア1【剣の舞】を合わせて相手のクリーチャーを2枚取りしたり、【アスクレーピオスの奇跡】などでアドバンテージを稼いだりして、徐々に相手とMP差をつけていく。MP差や盤面の差が決定的になったら、ハートとクローバーのクリーチャーが場に残りつつMP残量が12以上になるタイミングで【月狼ハティ】を飛ばしてギア3発動か、MP残量が9以上になるタイミングで【聖煌天の麒麟サクヤ】を伏せて次のターンにギア3発動を狙っていく。

【強化したい時に入れるレアカード】
実はこのデッキはかなり完成度が高く、ほとんど【強化すべきカード】というものは存在しない。ただしもちろん、入れたほうが強くなるカードは存在するため、2枚だけ紹介しておきたい。

【星夜のサンタクロース ヘラ】は、相手の2枚出しに対して圧倒的な強さを誇るカードである。どんな使い方をしても基本的には強いので入れて欲しい。
【閻魔】は、①星空を打っても問題ない攻撃力②デッキにカードを戻すことにより強いカードを使いまわせる③攻撃時効果で強力な効果を持つカードの多い人型を倒すことができる といった点から汎用性が高く使いやすい。

これらのカードを入れた理想デッキと立ち回りは以下にあるので、サリーを使いこなそうと意気込む人にはぜひ見て欲しい。(ちなみに載っているのは筆者自身)

6.ミル

レアカードをさらに投入すれば、オール5点近くも叩き出せるポテンシャルを持ったリーダーだ。基礎値とギアの属性が優秀なため、入れるカードの自由度が高いのも魅力的だと言える。

【デッキのコンセプト】
ギア3は、ミル自身のMP回復量を1増やす【チャージブースト】を採用している。現状、他のギア3を採用するより、圧倒的にこちらの方がメリットが大きい。その上で、ギア1の【ハンドブレード】を採用することで、実質MP4回復しながら毎ターン3ダメージを出し続けることができる。このインチキ性能で、一時期は環境トップを支配し続けた。現在はギア1に味方クリーチャーをサモンする【クイック】を採用したデッキが環境トップを握っているが、ハンドブレード型の強さも未だ衰えない。

【メインの勝ち方/キーカード】
勝ち方は非常にシンプルで、【ハンドブレード】で盤面を取りながら、相手の盤面が空になったタイミングで【望煌天の麒麟サクヤ】をサモンして一気にダメージを与え削りきることを目的としている。
スペードのカードの中でも特に【キマイラ】と【邪竜ヤマタノオロチ】は後出しをすると強力で、キマイラは自身の効果と攻撃とハンドブレードで最大8ダメージを出すことができ、ヤマタノオロチも同様の合わせ技で計15ダメージを出すことができる。これらのカードをうまく使いこなして勝ち切ろう。

【強化したい時に入れるレアカード】
正直、このデッキはあまり強化して欲しくはないが、環境の一つの選択肢としてあるということを認識して欲しいので、『一時期環境を破壊し尽くした』最凶の『アグロミルデッキ』のレシピを載せておく。

これは、2018年の11月ごろに開催されたランキングマッチで1位に輝いたkonyaさんのアグロミルのレシピである。このデッキの勝ち方はただ一つ。『MPブーストで初期MPをブーストし、最初のターンにスペードのカードとサクヤを伏せて削りきる』それだけである。その動きさえ成功させたら、あとは残っているマジックカードや速攻を投げ込んで勝ちきることができる。
もちろん、こういったアグロ系統が環境に一定数存在することはメタ循環という意味で必要不可欠であるが、クロノマギアらしさを楽しむ、という気持ちでいるのであれば、このデッキをわざわざ作ることはあまりお勧めしない。

ちなみに現状、このデッキは『猪八戒』と『有翼の靴タラリア』がナーフされたため少々パワーを落としているが、いまだに一線級の力を持っている。

【ワンポイントアドバイス】
最も使いこなすのが簡単なので、特に目立ったワンポイントアドバイスはない。強化はあまりおすすめしないが、クロノマギアの基礎を学びながら、しかもそこそこ勝ち越したいのであれば、このスペードミルデッキはうってつけだろう。

7.ライザー

バランスは取れているが、今一歩トップクラスのリーダーには及ばない。しかしMP回復量がプラス1されたことで非常に可能性のあるデッキタイプとなった。今後に期待したい。

【デッキのコンセプト】
優秀な効果を持つ獣クリーチャーと、それをサポートするレアカードをふんだんに投入し、盤面の取り合いをしながら、ギア3【ビーストコンバット】の発動を狙って一気に勝ちきることを目的としたデッキ。ギア1・2ともに非常に優秀なダメージスキルであり、盤面の取り合いには一定の強さを誇る。ただし、ギア3の発動方法に少々クセがあり、すでに紹介した『悪魔OTKサリー』ほど爆発的な火力を出せるわけではないので、使用難易度は高い。

【メインの勝ち方/キーカード】
【アンタレス】【牛魔王】とギア1【ナイフアタック】の組み合わせが単体除去には滅法強く、そこからさらに【キマイラ】や【疾風の獣戦士アタランテー】を合わせて発動できるギア2の【大暴れ】は、全体にダメージを与えながら自傷によるMP回復も行える優れたスキルだ。これらのスキルを駆使しながら、安定した立ち回りを心がけよう。盤面がしっかりと取れたら、【神獣アイテール】であらかじめ墓地へ送っておいた【キマイラ】を蘇生し、そこに【鋼の獅子ネメア】などを走らせてギア3【ビーストコンバット】の発動を狙って行く。

【強化する時に入れたいレアカード】

強化するならば、この3つのカードを入れるのが最も無難だろう。優先度は、京劇力に優れ獣属性も持っている【剛弓の狩人オリオン】と6コスト帯最強のカードパワーを持つ【刻風の時女神ヴェルダンディ】が同じくらいで、その2枚がすでにデッキに入っているようなら、最後のアクセントとして【絶島の大魔女リーチェ】を加えると良い。

【ワンポイントアドバイス】
【神獣アイテール】から【キマイラ】を蘇生し、クローバー疾走を即サモンするやり方が最もやりやすいので、神獣アイテールは必ずキマイラを墓地に送った後に使おう。

今回のデッキ紹介は以上となります。

いかがでしたでしょうか。最後に、僕なりにこれらのデッキを使う時に心に留めておいて欲しいことがあります。

おそらく、これらのデッキを使っただけでは、勝つことはできません。

最初に述べたとおり、僕は今まで主に『クロノマギアの基本的なプレイの仕方』を記事で説明してきました。今回のデッキも、それらの基本的な動き方をなるべくマスターしていただいた上で勝てるように調整してあります。

勝ち方については、この2つを読めば大体なんとかなります。
https://note.mu/clest0205/n/nb937143ae0c2
https://note.mu/clest0205/n/n2503c17c0c9b
確かに、基礎を学ばなくても、マジックカードを投げるだけのデッキや、ミルの章で紹介した超絶アグロのようなデッキを使えばある程度は勝てるかもしれません。しかしクロノマギアは『攻撃を受けた分だけMPを回復する』という、存在だけでアグロをメタっているようなルールがあるため、上位に行ってもアグロで勝ち続けることは非常に難しいです。必ず対策されます。
そうやって対策されてしまった時、『なんだこのゲーム勝てねえじゃん。ツマンネ。』で終わらせて欲しくない。クロノマギアには楽しくて強いデッキがもっとたくさんある。それだけを伝えたくてこの記事を書きました。
もちろん、最初は勝てないかもしれません。そうしたら、沢山やるか、自分で好きなカードを入れるかして、是非『どうしたら勝てるんだろう?』を考えてみてください。その過程で、きっとクロノマギアの面白さの真髄に気づけるはずです。

それでは、良いクロノマギアライフを。

次回は、残りのリーダー6人を紹介いたします!!