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# 南国パラダイスフィージーへようこそ

「やっぱり暑いや」
「やっと着いたね」
「あー疲れた」
思い思いの感慨を胸に、名古屋から9時間、7753kmに及ぶ空の旅を終え、フィージーのナンディ国際空港に降り立った。
一行は数日間のバカンスに思いを巡らし異国の地で気持の昂りを抑えきれない様子である。
 
ホテルに到着し鍵をもらい部屋に入ると、既に届いているはずのスーツケースが、いくら待っても、一向に来ない。だがここでイライラしてはいけない。イッツ ア フィージータイム20〜30分の遅れは当たり前とのこと。南の暑い国は鷹揚である。
しかも総勢120名が一度にチェックインともなれば無理もない至極当然 遅れるのもむべなるかだ。
フィージー始まって以来の団体客らしい。1月に東京から150名来るので、束の間の新記録だそうである。
 
部屋で待っていると電話が鳴り、出てみるとS氏。同じように荷物を待っているらしい。待ち切れずに外に出て歩いていると見覚えのあるスーツケースがボーイに運ばれてこちらに向かって来た。
自分のだと告げると「レイト ソーリー」と言いながらも、ゆっくりと歩いて来る。
一応すまないという気持のようだが、私の表情がそう言わせたのかもしれない。でも私はまだ良い方で、荷物が来てもひとつ足りなかったS氏、部屋に入りやっと二人きりになったと思ったら先宿の中国人がいた新婚のY君。
いやはやなんとも先が案じられることである。
 
K君達と自転車で散策に出かける。青い空の下ヤシの木陰を走っていると爽やかな気分になる。行き交う人々と"ブラ"(おはよう こんにちはの意)と挨拶を交わす。
 
良い気分で散策を終えるとビーチバレーをやっていた人達と出会う。「カモーン!」呼ばれてS嬢と二人入れてもらった。フィージー、オーストリア、インド、日本の面々、老若男女入り乱れてのバレーもここならではか。趣を異にしながらも充分に楽しめた。
 
翌日島へ船で出掛ける。到着まで1時間、途中甲板でうたた寝してしまい起きたら体中日焼けで真っ赤だった。紫外線が日本の3倍だと言われた。外国人にロブスターとジェスチャー入で言われた。

 島に着き、シュノーケルを付けて海へ出る。珊瑚礁、熱帯魚が黄色、青、オレンジとカラフルでつい目を奪われてしまう。
帰りは船上でランチをとり、とれたての刺し身を食した。同行のフィージー人は色々楽しませてくれた。バレーをしたり、ギターを弾いたり彼らの笑顔が今でも目に浮かぶ。
 
次の日は船で川を下った。12人乗船し、なだらかな流れの中をハイスピードで飛ばし急旋回するのだ。
10回ほど旋回したが、女性陣はその都度歓声を上げて喜んでいた。
その後商店街でショッピングを楽しんだ。香水、バッグ、アクセサリー等、細君は色々買い物をしたようだ。それもそのはず誕生日プレゼントも結婚祝も何もいらないからとこの買い物に全てを託していたのだ。
私はといえばTシャツの類を少々。こうした旅行でTシャツを買うばかりで、しばらくTシャツを買っていない。子供の土産にはちょうど良いし、高い買い物に慣れてないせいもある。
 
レストランで昼食をとる。そろそろ日本食が恋しくなる頃だ。うどんを注文するが、水や醤油が違うせいか変わった味だ。K氏は御飯、みそ汁、納豆と久々の和食で満足気である。
 
タクシーでホテルに帰る。数年前のCだった。CMでいつかはCといわれていた車である。メーターは18万kmを指していた。既に一周したらしい。「しっかり手入れをしていればいくらでも走る。Cは良い。」なるほどその通りとつい嬉しくなる。自分はT社のワーカーでCを売っていると言うと「そうかT社は良いNo.1だでもCは高い」聞くと25000ドル(約200万円)で買ったそうだ。添乗員の話によると日本から30万円で買った品物も流通のしくみで100万円にもなるようだ。周りを見ると日本の古い車がいっぱい走っている。やはりT社が多い。それにしてもTと聞くと「ホー」と感嘆の声が出る。次のタクシーもそうだった。つくづくTブランドの偉大さを痛感させられ、又誇りに思う。
 
夜かえるレースでひと騒ぎした後、バーに繰り出す。
日焼けし火照った体にカクテルがしみ込む。
良い心地である。バンドの生演奏に気分も高揚、フロアにダンスに興ずる人々が相次いで出てきた。
前夜某店のメカニックは持ち前のダンステクニックを駆使してオーストリアのティーンエイジャーをゲットしたやに聞く。今度は自分の番だとS君達はスタンバっている。結果や如何に。
 
5日目パラセーリングを行なう。高く空に舞い上がって見下ろすと遠くまで青い海、砂浜が見え、気分爽快で鳥の気持ちになる。しばらく浸っていた。

金髪美女曰く「ファンタスティック!」人懐っこいのはバカンスのせいか、「ハネムーンか?」と聞くと「ホリディ」だと答える。皆楽しんでいる。

スタッフと写真を撮った。日本へ帰ったら写真を送ってくれと言う。オフィスに飾って日本のフレンドだと自慢するからだそうだ。楽しませてくれる。
私達は、販売コンテストで入賞し
海外旅行のご褒美が与えられたのだ。

その頃O店長はゴルフを楽しまれた様子。なんでも人が少ないことをいいことにK店長とゴルフならぬカートで競争したとか すわっカミナリ族の再来か。
 
プールでひと泳ぎした後、近くの街の商店街に買い物に出掛ける。店員とのやり取りが面白い。皆日本語が少し出来る。勉強したそうだ。店は17時30分に閉店した。日曜日は休みらしい。
 
連夜バーに出掛ける。その後の件のS君の首尾はと言うと金髪美女とダンスを躍って、明日プールで泳ごうと誘われたが、朝早くホテルを出なければならないのでやむなく断った由、残念なりS君。
 
バーを後にしてホテルの売店に入る。ねだられて香水、バッグを買う。酔った勢いでつい余計に買い物をしてしまう。支払う際店員のウーピー・ゴールドバーグに似たおばさんに紙幣とコインを見せ取ってもらった。すると余ったコインを自分にくれという。
すかさず
「ユーアーゴーツクババア」と言うと
「ハァーイゴーツクババア」と笑顔で答える。
(わかってんのか、このオバハン)
「ゴーツクババア、バイバイ」と言うと
「バイバイ、ゴーツクババア」と笑って答える。
 周りが笑っていた。でも熱心に勧めてくれたウーピーおばさんには見習う所がある。あれはもしかしてチップとしてくれと言ったのか、、、。
今回の旅行で数多くのやり取りがあった。少しは国際人に近づいたかなと思う。日本人は資金援助はするがコミュニケーションが足りない。もっとネットワークを作って拡げていかなければならない。と帰りのフライト中に読んだ新聞に書いてあった。
 
敬愛する師曰く楽しむべき所で楽しまないのはおかしい。楽しまなければ仕事も遊びもモノにならない。楽しむことの大切さをつくづく感じた。

今回の旅行で多くの出会いがあった。機会を与えられたことに感謝している。
かつて、来日してどこが良かったかと聞かれて日本人だと答えた人がいたという。私も人に会うことを生業にしている故、人に興味があり、今回の印象といえば社員の方々を含め出会った人々だ。楽しい旅をありがとう。いつまでも忘れずに心に残る。良い思い出がまたひとつ増えた。    

サンクスフィージー             サンクスT





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