見出し画像

家から一歩出ると「こんにちは」と言える人が増えた幸せ

3歳の次女が通う保育園への送り迎えで、往復で20分ほどの道のりを、毎日歩いて行き来している。

仕事をしているときはこの道をのんびり歩く余裕は全くなく、とにかく早く子供たちを保育園や家に着かせたい一心だった。

育休改め育業に入って1年ほど、この20分の道のりで挨拶できる人がすっかり増えた。

毎日家を出てから挨拶をしないことがないほど、顔見知りが増えたのである。

コロちゃんというワンちゃんを連れたおじさんも、その1人。

次女が可愛いワンちゃんを見て、「触りたい!!」と言うので、

「触っても良いか聞いてごらん?」

と言ったところ、おじさんに聞きに行き、触らせてもらった。

そこでコロちゃんという名前を知り、そこからは見かけるたびに触らせてもらったり、おやつをあげたりの交流がある。

次女がいたからこそ、広げられた縁である。

育業という言葉がまだしっくりは来ておらず、育休という言葉を使いたくなる。

というのも、もちろん育児の日々は「休み」であるとは思わないが、ゆとりをもって周りを見渡せる日々を思うと心が休まるという意味で「育休」という言葉を使いたくなる。

どちらにせよこの1年間で、最も財産となったと思うことが、人と人との縁である。

長女が小学生であることから、PTAやボランティア活動、旗振り当番、子ども会の活動にこれでもかというほど参加した。

いつかやらなければならないものだから、という気持ちで引き受けたものもあったが、一つ一つ参加するごとに知り合いが増えていくきっかけにはなった。

ママ友と呼べるほどでなくても、子どもを通じて楽しく会話ができる。そんな関わりが嬉しかった。

それはこれまでの育児休業のときにも、感じたことであった。

長女の産後、赤ちゃんが集まる地域の広場などに足繁く通った。

人と話すこと、関わることで自然と笑顔やゆとりが生まれ、育児にも前向きになれた。

私たちは、人に傷つけられもするが、人に癒されるのだとやはり思う。

育児休業の良さは、仕事と家の行き来だけでは見えなかった、人と人との縁が広がっていくことだと私は思う。

温かい、人との関わりに私は何度も救われた。

仕事に復帰することになっても、この縁を大切にしていきたいなと切に思う。




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?