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JPHACKS2023優勝した話-AwardDay進出-


11月1日ってなんの日だと思う?

答え:結婚記念日
そんなわけで土日と祝日をつないで11月1日から5日まで連休にしていた
AwardDay進出チーム発表予定日は11月2日で、HackDay終わりから11月1日までの中でAwardDay進出チームの選考が行われることになっていた
参加者は基本的に待ちの時間になるが、HackDayの結果を受けてSNSが大変賑わっていた
他所でその会場の企業賞とBest Hack Day Awardを総なめにしたプロダクトがあるらしい
だとか
オンライン会場でハードウェア開発したとんでもない人たちがいる
だとかの情報が耳に目に入ってくる
我々も企業賞1つ手にした手前、期待はしていたが、決勝に進める15チームに選ばれるという確信は持っていなかった
でも気持ちはどっちかって言うと記念日の方に向いていたおかげか、この期間はあんまりドキドキもしていなかった気もする
チームメンバーとも「進出したらいいよねー」みたいな感じで軽く話す程度だった
そして11月2日の夜くらいにそのニュースは飛び込んでくる

”「JPHACKS 2023 Award Day」進出チーム 15組を発表”

選ばれているーーーーーーーー!!!!
他のチームと比べて動画もついてなければプロダクトの写真もない
社会課題を解決するなんてことからはおそらく大変遠い
そんな我々のプロダクトがAwardDayに進出してしまった

決勝進出したからには

それなりの成績を残したいと思った
少なくともイノベーター認定くらいには引っかかるように仕上げていきたい(1番選ばれるチーム数が多いから)
一応、決勝進出できた場合も考慮して、ハードウェア構成改善の観点から、次のように新デバイス選定をしてはいた

・メインマイコン
M5Stack Core2 → M5 StickC Plus

・温湿度センサ
DHT22→ENV Hat III & ENV III Unit

・モータードライバ
Arduino用のモータードライバ→M5Stack H-Bridge Unit

・ファン
ハンディファンのファン部→DCブロワーファン(Amazonで適当に調達)

コンセプトとしてはサイズを小さくすることと、設置性を良くすること、それから見た目にこだわること
HackDay時の状態はバラック感満載だったので、ぱっと見の製品感を大切にしつつ簡単に設置できるような形に仕上げたかった

さて問題は調達である
ネット通販を探したが全部を一括で入手できるようなショップはなく、特に M5 StickC Plusの調達が結構厳しそうであることが判明した
在庫がなくはないが、ちょっと高めの値段がついているようなところか、入手に時間がかかりそうなところにしか置いていないという状況であった
また、M5Stack H-Bridge Unitなんかは9月に発売されたばかりの新製品らしく、そもそもネットに販売店情報が出ていないという有様

幸運だったのは11月4日に特殊なアニラジの音楽イベントがLINECube渋谷で開催予定で、そのチケットを取っていたことである
つまり予め上京する予定があって、秋葉原に買い出しに行くことができたのだ
さすが秋葉原というべきか、開店時間が早かったという理由で最初に訪れたマルツ秋葉原本店で必要なものは全て揃ってしまった
(ライブの事前物販に並びたかったので開店時間が早いのが最優先事項だった)
あとその日のイベントがマジで良すぎて、感想とかをそのうち文章にしてみようと思っている

ここからが本業

メインマイコンとセンサが一新したため、制御のソースコードの改良が必要である
DHT22は5V電源とGNDと信号線繋いでやればあっさり温湿度がとれたが、ENV Hat III / ENV III UnitはI2Cで通信してやる必要があった
といってもM5 StickC Plusの中身はESP32だし、チョイチョイっとやればI2C通信が簡単に実現できる代物だったので、I2C自体は簡単だったのだが、問題はセンサ2個同時というところである

ENV Hat III / ENV III Unitは外観が違うだけで、中に入っているセンサチップは全くの同一である
つまりアドレスが同じなのだ
このアドレスを変えるのはハードウェアに手を加える必要があって結構面倒である
しかしながら、この2つはHatとUnitという違いがあって、I2Cのチャンネルを分けることができる
ただ、M5 StickC Plusは2系統のI2C通信を備えているものの、片方を内部通信で使っているらしくきちんとした手順を踏まなければ2系統同時通信はできない仕様であった
さらに、2つのセンサの値を読み取ってそれぞれ表示させるというデバッグをやっていたときに気づいたが、センサのアドレスが同じせいか、I2Cの2系統同時通信がうまくいってない場合に、片方のセンサの値がもう片方のセンサの値としても画面表示され、あたかも2系統通信がうまくいっているように見えるという症状もあった
これらの問題はまず内部のI2C通信を終了して、再スタートすれば通信がうまく行くというネット情報を頼りに実装したところ、解決することができた

あとはH-Bridge UnitとのI2C通信を確立してファンが回るようにするだけである
ところがH-Bridge Unitが新製品だったせいかこの時点で公式のライブラリがまだ充実しておらず、結局ドキュメントを眺めながらライブラリ部分まで自作する羽目になった
結局、Award Day3日前くらいに公式のライブラリが更新されてそっちを使ったのでこの時試行錯誤した成果は本番には組み込まれていないのだが、やっぱ自分でやってみて動いた時が1番嬉しいよねってことで
自分で書いたソースコードをゴミ箱にシュー!ゴゥ!エキサイティン!
久々に↑コレやったけど、正直コレやってる時が1番楽しいかもしんない(あたおかポイント)

タミヤには足を向けて寝られない

まだ解決しなければいけないことがある
機構設計だ
革靴にバッチリ設置できるような機構はなんとなく思いつくものの、既製品を活用してしっくりくるものが思いつかなかった
3Dプリンタは大学の設備を使えばなんとかなるがCADを起こしている余裕は無かった
しかしここでMottyさんが素晴らしいことを教えてくれた

「タミヤのユニバーサルアームってのがありまして、簡単に切りたい長さで切れたり、ネジ止めしたりができて、しかも模型用品なんで安いですよ」

ネットで調べて光の早さで買った

タミヤのユニバーサルアームのおかげで、このプロダクトの外観は決定され、おまけにブロワファンのチルト機構まで実現された
Amazonで見繕ってきたファンは風が少し弱いのと、モノが大きかったので、もっと小型で高回転数なファンを選定し直したのだが、これがまたタミヤのユニバーサルアームにしっかりと搭載できたのだ

タミヤには足を向けて寝られない
ありがとうタミヤ
今度静岡行ったらTシャツ買うよ
ゴールデンボンバーのキリショーぐらいしか着てる人見たことないけどさ

タミヤ様のお力でまとまったセンサーユニット

ちなみにオレンジ色なのは売れすぎててオレンジ色しか残ってなかったからだよ

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