お客様は、商品サービスが欲しくて買っていない。

本日私は、2-3月に全社員研修を担当させていただいた会社の社長に研修報告会という名目でお時間をいただきました。

その席で、私は堂々と次の提案に向けたお話(ある意味、次の営業の為のヒヤリング)をさせていただきました。

社長に"研修のご報告会"という名目でお時間をいただいたにも関わらず、次回の営業(提案)の為のヒヤリングをしたと聞いて、大丈夫なのですか?それは嘘つき行為になったり、失礼になったりしないのでしょうか?

読者の中には、そんなご心配が頭に浮かんだ方がおられるかもしれません。

私自身、営業を始めたばかりの若かりし頃は、そのような後ろめたさを感じる時期があったかもしれません。

ですが、今、今日の私はそこに対しての後ろめたさは微塵も感じておりません。


何故か?

それはお客様は商品・サービスが欲しいのではなく、お困りごとの解決がしたい、理想の現実を手に入れたいと思っているからです。

研修講師を生業としている人間がこういう事をいうと、身も蓋もないと感じる方が居られるかもしれませんが、たった1回・1日の研修で、従業員の行動や発言が大きく変わる事はありません。


研修内容的には、ご満足をいただきたきました。
社長にフルで1日オブザーブをしていただき「本当に良い研修だった。私自身勉強になった」とお褒めの言葉を何度も頂きましたので。

ですが、その研修の受講後に、学びを現場で活かすことが出来ず、事故やクレームが発生してしまったんだよね、とのこぼれ話しを頂戴しました。

研修内容はとても良かった。
しかし、研修での学びを現場で活かせていない。

という現状に対して、

どうなるのが理想か?

を改めて質問し、
社長の口から、ありたい理想の状態を言葉にしていただきました。

これに対して、外側にいるプロとしてお手伝いが出来る事があるなら、それを提案するのは正義です。そこに後ろめたさは存在しません。

実際、研修中のグループディスカッションを聞きて回ると、現場の人たちのリアルな話がいろいろ聞こえてきました。
そんな情報を下に、現状から理想の状態に如何に近づけて行くか、それを考え提案するのが私の役割であり価値だと思うわけです。


先日もある会社で役員の本音のミーティングのファシリテーションをする機会をいただきました。

冒頭で社長曰く、「役員の皆さんとは、毎日顔を付き合わせて話をしているが、お互いに踏み込んだ真面目な話、くすぐったい話をした事はないので、今日一日、外部の方の力を借りて議論をして、夕方、私たちの関係性がどんな風になっているのか楽しみです。」という発言がありました。

私自身、リクルートの代理店で執行役員の経験があります。役員はそれぞれが担当の部門、領域を持っており、専門外の人の担当領域にはお互いに口出しをしないもいう空気があり役員会はそういう場になっていました。

だからこそ人間関係やしがらみのない外部の人間が入る事に意味があるのです。お客様が、社内で、自分たちだけでやろうととしても上手く行かない事、時間がかかることを、我々がお手伝いするのです。

という事で、本日いろいろお話をお伺いさせていただいた事を材料に次回、ご提案を聞いてくださいと、すんなり社長の次回のアポイントを頂く事ができました。


ちょうど先日、読んだ本の中に、このような一説がありました。営業の本です。

お忙しい社長(決済者)のアポの前に、時間を割いて頂いた事に感謝をした上で、自問自答をすると良いと。

「自分は何者なのか?」

「何故、自分はその相手の事を気にかけるのか?」

「自分が価値を発揮できないとすると、お相手の未来はどうなるのか?」

「一方、自分が価値を提供できた時、お相手の未来はどうなるのか?」

自問自答をして、頭の中で想像し、その情景を見て、思うこと、感じる感情を味わいなさいと。

今日も最後までお読みいただきありがとうございました。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?