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顧客価値に向き合うための、アーリースタートアップへの挑戦

こんにちは。11月よりResilireに参画しました、小寺と申します。

Resilireは「レジリア」と読むのですが、私の滑舌が悪いのかやや発音しにくく、早速電話や商談でつまづいています。

このnoteでは、なぜ今Resilireに入社したのか?について、自身の価値観と経験に触れつつ書いています。
ちなみに、人並みにキャリアに悩んだりはしていたものの、私はResilireに入る直前まで今すぐの転職などは一切考えていませんでした。しかし、振り返ってみるととても自然にかつ強い思いで「あ、Resilire入ろ!」と意思決定できたと思います。

  • 転職は特に検討していないけど、漠然とキャリアに迷っている

  • スタートアップに飛び込むのってちょっと怖い

という方に読んでいただけると嬉しいです。

【プロフィール】
2017年に⽴教⼤学法学部卒業後、イカリ消毒株式会社に⼊社。広島営業所で技術営業職に従事し、主に食品製造業向けにIPMサービスの提案や食品安全マネジメントシステムの導入および運用支援を行う。2021年4⽉、株式会社LegalForce(現株式会社LegalOn Technologies)に入社し、フィールドセールスとしてLegalForceの成⻑を牽引。法律事務所向け営業・マーケティング責任者、SMB向けフィールドセールス責任者、新規事業開発リーダーを経て、2023年11月より株式会社Resilireに参画。

働くうえでの価値観とこれまでのキャリア

「PRO DEO ET PATRIA」(神と国のために)

私は特定の宗教を信仰しているわけではないですが、卒業したミッション系の大学の校章にはラテン語で小さくこんな言葉が書いてあります。

「PRO DEO ET PATRIA」

PROは英語のforにあたり、DEOは神を意味し、ETは英語のand、PATRIAは祖国や父を表します。聖書から引用されている言葉のようで、直訳すると「神と国のために」となります。

これが聖書の中でどのような文脈で使われているのかは全然知らないのですが、なんかかっこいいというだけでなんとなく自分の行動原理の一つになっており、卒業して社会人になり、ビジネスマンとして働く中で、道に迷うたびにこの言葉に立ち返るようにしています。

これまでResilire含めて3社経験した中で、これが明確であればあるほど組織の一体感や顧客への提供価値が高いと感じています。
すなわち、誰に対して、何を、誰とどうやって提供するか、ということです。

会社全体でこれが共有されていたかどうかはいったん置いて、前職、前々職は私の中でこの点が非常に明確であり、もし転職するとしてもこの軸はブラしたくないと考えていました。

製造業への営業経験と、リーガルテックスタートアップでのマネジメント経験

私は新卒で入社したイカリ消毒株式会社で、製造業のお客様に対しての営業を行っていました。主に食品工場や医薬品工場等の、一定程度以上の清浄度が求められる製造業に対して、害虫や微生物からの汚染を防ぐような提案営業と役務提供を行う会社です。
他にも、ISO22000やFSSC22000といった第三者認証の取得や、食品工場におけるGMP(適正製造規範)の構築といったコンサルティング領域まで幅広く経験しました。

新卒から4年働き、一定やり切ったと感じたところで、リーガルテックのスタートアップSaaSである株式会社LegalOn Technologiesに転職しました。
フィールドセールスのメンバーとして入社後、徐々にキャリアを横に広げていき、インサイドセールス、マーケティング含む営業部門のマネージャーや新規事業など、ここでも幅広に経験を積むことができました。

比較的ジョブ型のキャリアを歩むメンバーが多い中で、私自身は組織の状況に応じて部門や役割に変化が多く、非常に楽しかったです。特に、The Model型の営業組織においてマーケティングからカスタマーサクセスまでの組織を部門長としてマネジメントできた経験は、かけがえないものでした。

また、ここでも顧客と提供価値が明確で、まさに「PRO DEO ET PATRIA」な環境だったと思います。

Resilireへ入社した理由

そんな中で、2023年の7月に代表の津田とWEBで話す機会があり、初めてResilireと直接の接点を持ちました。当時はLegalOnからの転職など全く考えていなかったのですが、振り返ってみるととてもスムーズに、かつ自然な形でResilireに参画する意思決定を行うことができました。

1.事業ドメインへの共感

Resilireは、データでサプライチェーンをアップデートするというミッションのもと、製造業における重要かつ難易度の高い顧客課題に立ち向かっています。詳しくは以下のページをご覧ください。
⇒ なぜResilireがサプライチェーンの課題に取り組むのか

私が新卒で配属されていた広島県は豪雨による水害が非常に多かったため、イカリ消毒では顧客や行政に求められて製造復旧に伴う消毒・殺菌施工をたくさん経験してきました。

例えばそれは、床上浸水した工場の浸水エリアを、防護服を着て次亜塩素酸で一晩中清拭するような業務です。消毒後、微生物のふき取り検査を実施し、一定の基準を下回らなければ製造再開できないという、緊急性の高い災害復旧の現場を身を持って体感しています。

また、毎年の水害のほかに、ノロウイルスや鳥インフルエンザをはじめとする疫病感染症関連の業務も多くありました。 特にコロナウイルスが猛威を振るいだした2020年からは、工場の作業従事者に感染者が出た場合の殺菌業務だけでなく、マスクやアルコール、手袋等の衛生関連の消耗品販売の需要が供給を大幅に超過しました。こうした消耗品類はメーカーの製造が追いつかないためある時期を境にほとんど調達できなくなりました。2020年の冬頃には、客先の大手食品メーカーでもゴム手袋やマスクを使いまわし、アルコールではなく希釈した次亜塩素酸で手指の消毒を行っていたように記憶しています。

当時の私は、これがサプライチェーンを取り巻くリスクやそのマネジメントの一つであることは認識していませんでした。
Resilireを知り、メンバーと会話する中で、これがサプライチェーンのリスクマネジメントという壮大な樹形図の枝葉の末端の末端で起きていたことであり、毎年床上浸水していたあのサプライヤーから原料調達していたメーカーの存在や、そのまた先にいるメーカーの存在や、彼らが抱える課題を知りました。そしてもっと深く知りたいと感じるようになりました。

2.Be Rightな自分に何が残り、何を成し遂げられるか

Resilireには4つのバリューがあります。

シード期スタートアップがバリューの策定にこだわる理由

その中のひとつにBe Rightというバリューがあり、これは「正しくコト(顧客価値)に向かう」を意味しています。

短期的な利益ではなく、どうやったら顧客が成功するのかを一番に考え、価値のあるプロダクトづくりをする。

単に顧客から上がってきた要望に答えることが正解なのではなく、まだ顧客も気づけていないあるべき姿や顧客にとっての本当の価値について考える必要があります。

それらを実現するためには、時にシビアな判断も必要になります。自分のポジションや役割を捨てる覚悟も必要です。自分のポジションを守るための保身的な動きは、顧客価値に向かえていないという考えです。

Be Rightは社内でもよく使われており、メンバーの言動の端々に入社前からBe Rightを感じていました。

ところで、日本国憲法の第14条1項では、このように定められています。

すべて国民は、法の下に平等であつて、人種、信条、性別、社会的身分又は門地により、政治的、経済的又は社会的関係において、差別されない。

国民であれば、誰一人として国家から差別されることなく、国家は同じように国民に対して接しなければならないという権利です。法解釈上は、人種や信条などはあくまで例示的列挙であり、その他の要素によっても差別してはいけないということになっています。

しかし、ビジネスの世界においては誰かと私とでは必ずしも平等ではなく違いがあり、それによって自己評価したり、あるいは人から何らかの評価を受けたりします。そしてそれは、14条1項で列挙されているような要素によってではないはずです。

では、人種、信条、性別、社会的身分などの要素を一切排除したときに残る、本当の「ピュアな自分」っていったい何でしょうか?
働くうえでは、少なくとも自分自身が思うピュアな自分で挑み、試されるという環境であることが、私にとって重要でした。

自分のポジションや役職、これまでのキャリアや受けてきた評価などを一切排除して、ピュアな自分として顧客価値に向き合ったとき、本当に自分が出せるバリューってなにがあるのか。何を顧客に届けることができるのか。Resilireは、これに挑戦するにはぴったりの環境だと感じました。

3.採用プロセスの安心感と、今入らなきゃ遅いかもという危機感

2023年の7月に津田と話して以降、選考プロセスから外れた場でのコミュニケーションも含めると、気づいたらほぼ全てのメンバーとの接点を持っていました。

Resilireはまだ組織規模が小さいスタートアップです。
このフェーズでは人ひとり当たりの影響がとても大きく、誰と一緒に働くかが組織にとっては非常に重要であり、採用の意思決定も慎重になります。

そしてそれは、当然ながら候補者にとっても同様です。飛び込んだ後は日々の忙しさでそれを忘れがちですが、アーリースタートアップで働くという意思決定は候補者にとって通常とても怖く、不安なものです。
その意味で、丁寧に細かく接点を持ち、対話を重ねてくれたResilireの採用プロセスは非常に安心感がありました。人事のMatty、ありがとう!

その安心感と同時に、「あれ、今すぐ入らなきゃ遅いんじゃないか…?」という危機感が生まれました。
例えば小学校の時、体調不良で一日学校を休んだら、休み明けに知らないノリや話題で友達が盛り上がってた、みたいなことってありませんでしたか?自分の知らないところで、なにか面白いことが進んでいて、気づいたら世界が変わってるかもしれない。そう思うと、Resilireに参画しようという意思決定が自分でも驚くほど自然と湧いてきました。

Resilireで挑戦したいこと

データを使ってサプライチェーンに変革をもたらし、最高の顧客価値を提供したいと考えています。そのための事業づくりと組織・仕組みづくりに注力していきます。特に、「誰に対して、何を、どうやって」が常に共有されている組織をつくり、支えていきたいです。

足元はセールスとして活動しますが、役割や職種にこだわりはありません。幸い、LegalOnではやりたいことをやれるだけやらせてもらい、営業のプレイヤーに閉じず幅広に経験を積むことができました。
Resilireでも、今必要なことを、今必要なロールで、熱い思いで粛々と進めていきます。

最後に

私はたまたま一社目で製造業に関わり、サプライチェーンのほんの一部に触れた経験がありました。そして、二社目で顧客解像度とその言語化がどれほど事業に強くインパクトするかを学びました。
Resilireのビジョンやプロダクトの解像度が高まり、グローバルなサプライチェーンで何が起きているかを知れば知るほど、この事業が目指す壮大なミッションにチャレンジできることへのワクワク感がより一層湧いてきます。

調達やサプライチェーンって、想像以上に奥が深いです。

Resilireでは持続可能な社会の実現に向けて、積極的に仲間を募集しています。少しでも興味があれば、採用情報にアクセスいただき、お気軽にご連絡ください!


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