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砂沼から言葉歩いて-2019-11

砂沼から言葉歩いてー2019
2019 第五巻  1月から12月  2010年3月 脳梗塞から八年目 失語症・言語発達障害・ 聴覚障害高次脳機能障害・発声発語・感覚障害

砂沼から言葉歩いて-2019-11

⦿寒き朝ぼろんぼろんと洗う顔 俊克

Anikó Pappさん
特選に選ばせていただきます。
【ぼろんぼろんと洗う顔】という基底部は、擬態語が良く効いています。
この基底部の前、
【冬の朝】という干渉部がぴったりですね。
冬の朝が肌寒くて、顔を水で洗うと、ボロンボロンであるわけです。
季語が良く働く面白いお句です。

俳句

●海浜の空とコキアと紅葉狩 俊克
●収穫の柿の実つるし加工場 俊克
⦿遺産燃え首里城絶句秋未明 俊克
⦿朝寒し秩父雲海日の出かな 俊克
⦿竹林の偕楽園や秋の宵 俊克
●群立の奇岩と木々や冬隣 俊克
●白や黄に咲かせた鉢の菊花展 俊克
●葉の上に照らす遅れて紅葉の夜 俊克
⦿紅葉狩県境近く鬼女台 俊克
⦿落鮎や被害を受けて麺料理 俊克
⦿丹精に咲かせる風情菊花展 俊克
⦿見上げれば干柿ずらり祖母の味 俊克
⦿山紅葉毘沙門天の秘仏かな 俊克
●猪名湖畔染まった木々の山紅葉 俊克
●訪れてコスモス揺れる満開に 俊克
⦿照らし出すいろはもみぢの放生池 俊克
⦿大山の鍵掛峠秋の色 俊克
⦿赤獅子が曳山囃子宵の秋 俊克
●舞姫の扇と鈴や秋祭 俊克
●火祭りや竹灯籠の文字揺れる 俊克
⦿般若姫照らされ竹の秋の宵 俊克
⦿のぞみ札エールを送る秋いろは 俊克
●映える空銀杏黄葉のバスツアー 俊克
⦿歌舞伎のおひねり飛んだ白雲座 俊克
⦿照らし出す秋の被害の阿弥陀堂 俊克
⦿風格が銀杏黄葉の夜会かな 俊克
●枝変わり縁起で令和菊花展 俊克
●木枯らしの吹いて一号禅林寺 俊克
●赤や黄に秋の色づき伊吹山 俊克
●早生蜜柑食べ放題の保育園 俊克
●スパイスがサフラン料理認知症 俊克
⦿灯り染め逆さ紅葉の木々の池 俊克
⦿冬紅葉一気に赤み長円寺 俊克
●これよりの神話の里や冬紅葉
⦿立冬や湖面が湯気に金鱗湖 俊克
⦿夕闇が冬の十年三仏堂 俊克
⦿落人の悲恋をしのぶうつ田姫 俊克
⦿流される牛が泳ぐや小六月 俊克
⦿寒鰤や超える大物朝乃山 俊克
⦿寒き朝ぼろんぼろんと洗う顔 俊克
⦿枯れた葉も残る紅葉の塔ノ岳 俊克
●冬晴の走り幅跳び金メダル
●地球へと離れりゅうぐう冬の星 俊克
●地下墓地に冬のライオン女神像 俊克
●冬菊が本番遅れ甑島 俊克
⦿天狼や光る物体火球かな 俊克
●朝市場母にお土産金目鯛 俊克
⦿休校でササラ電車は冬景色 俊克
⦿冬紅葉眼下広がる京の街 俊克
⦿散紅葉緑のコケの九年庵 俊克
⦿紅葉散る薄い淡いの嵐山 俊克
⦿逃げ惑う冬の香港血を流す 俊克
●抗議する残らず逮捕冬ざるる 俊克
⦿伊吹山ドライブウェイの積もる雪 俊克
●鈴なりの海を見下ろす蜜柑かな 俊克
⦿三十路苑ひと息入れる冬紅葉 俊克
⦿氷点下スピード落とし土湯峠 俊克
●遊ぶ葉が冬の燃え立つ木々の色 俊克
●植えられる本堂裏の冬紅葉 俊克
●石蕗に食べるぬか漬け茎の色 俊克
●深紅染め湖東三山紅葉散る 俊克
⦿冬柏十三ゴールカウンター 俊克
⦿オルンガが歴史のゴール小六月 俊克
●冬霧や川の下流の消えた朝 俊克
⦿動き出すもぐもぐリスや散紅葉 俊克
●冬葉擦れ濃淡描き影絵めく 俊克
⦿お茶漬けに濃口醤油葉大根 俊克
⦿鑁阿寺の冬の葉が舞ふ縁結び 俊克

短歌

●葉を拾う赤の桜の鮮やかな
グラデーションの紅葉の並木 俊克
⦿渓谷の横谷観音評判で
紅葉見渡す格別の蕎麦 俊克
●眺め木々下りて里の楓染め
ぐっと進んで木漏れ日広場 俊克
●来てくれた合唱団の子どもたち
右手を支え両手でタッチ 俊克 
●晩秋の万葉歌碑に散策し
心情触れて旅人の梅花 俊克
⦿不意打ちの木枯らし吹いて肩すくめ
五色ミックス照らす圧巻 俊克
⦿合戦が甲冑武者の激戦地
武士の魂松明あかし 俊克
⦿皇居前勇壮獅子のささら舞
奉祝パレード国民祭典 俊克
⦿長床に八百年の大銀杏
黄金舞い落ち葉が境内に 俊克
⦿再開で大涌谷は黒たまご
眺め噴煙の箱根ロープウェイ 俊克

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