砂沼から言葉歩いてー2019
2019　第五巻　 1月から12月 　2010年3月　脳梗塞から八年目　失語症・言語発達障害・　聴覚障害高次脳機能障害・発声発語・感覚障害

砂沼から言葉歩いて-2019-6

俳句

⦿宵の夏小江戸の情緒巴波川　俊克
⦿境内で笹百合育て数が減り　俊克
●熟し実を橙甘し枇杷の庭　俊克
⦿最上を摘んで口入れ苺狩り　俊克
●風鈴や四季の図柄の蒔絵技法　俊克
⦿川面揺れふつと消えたる蛍かな　俊克
●漆黒の闇に飛び交ふ大蛍　俊克
⦿紫陽花のハウステンボス万華鏡　俊克
⦿鮮やかな花もしつとり梅雨の傘　俊克
●求愛は蛍の軌跡明媚かな　俊克
⦿風の音をチャグチャグ馬コ響く鈴　俊克
●夏暁はだるま形の朝日かな　俊克
⦿御転婆な夏の牛撫で令和かな　俊克
⦿大振りをしっとり垂らし花菖蒲　俊克
●綿菅や海側キラリ揺れにけり　俊克
⦿荒梅雨の溢れ流るる七つダム　俊克
⦿夏雲や笑うた記憶のおせいさん　俊克
⦿税関が新種のサルや六月来る　俊克
●睡蓮は池を水面に彩つて　俊克
⦿蕗の香をいっぱい抱へ往復す　俊克
●向日葵や海が見たいな阿字ケ浦　俊克
⦿奥尻を内陸ルート斑蝶　俊克
⦿駒草や小花で出世坂登り　俊克
●般若寺の夏のコスモス花数も　俊克
⦿純白を花から花へ夏の蝶　俊克
⦿貸し切りの車窓の景色ビール電車　俊克
⦿種なしの日照長く夏葡萄　俊克
●気品ある尾瀬の公園夏の山　俊克
⦿泥まみれ忘れぬ思い田植かな　俊克
●父の日は永明パンダプレゼント　俊克
●濃い黄色紅花遺跡吉野ヶ里　俊克
●東雲の深い山々刺繡花　俊克
⦿真剣な竿を動かし鮎レディ　俊克
●夏大根ダンスを踊りユーモラス　俊克
⦿虹の輪は色味が薄き蕎麦畑　俊克
⦿むかわ竜海辺を好む風薫る　俊克
⦿夏のご当地カーリングマンホール　俊克
●空豆を足場ぬかるみながら捥ぐ　俊克
●浜茄子を母が見たいと鹿島灘　俊克
⦿掘り起こし夏の地震の伝える碑　俊克
⦿淡紅の雨の二人や合歓の花　俊克
●俗説は生きる信条蝉時雨　俊克
●烏賊釣りのレンタル竿や港町　俊克
●路地陰に古い色街夏至の影　俊克
●刻銘を探す親子や慰霊の日　俊克
●庭園を白く染めたる半夏生　俊克
●水色が空色となり七変化　俊克
●紫陽花や千の階段漂はす　俊克
⦿紫陽花や池の順路の保和苑　俊克
⦿梅雨まとめ洪水吐きのスマートフォン　俊克
●黄色染め浅沙の花や白樺湖　俊克
●夏桔梗みずみず苔の花が映え　俊克
●快晴に水をかけ合い海開き　俊克

短歌

●函館の市場釣堀スルメイカ
針を引つかけおいしさ動く　俊克
⦿茶屋見入り東国三葉躑躅咲き
竜頭の滝に近くで咲く花　俊克
⦿引退で記録に残すモハ１形
モーター音に好みのマイク　俊克
●行きたいと大洗の海魚市場
鮮度が命の生しらす丼　俊克
⦿運慶の雨引観音阿形像
知る文献に苦しむ飢饉　俊克
●知床はヒグマカップル頬に寄せ
岸辺じゃれ合うヒグマのパンダ　俊克
●涼やかに花殻を摘む花菖蒲
世話して伝わる心が和む　俊克
●潮風に斜面あちこち透百合
ドライブコースと太平洋　俊克
⦿カフェ飲む話す・聞く・書く失語症
話す時間が運ぶ気軽に　俊克　
⦿木洩れ日の奏でるピアノ人を呼ぶ
星の形のあじさい神社　俊克
●色合いを加波山望む麦畑
美しラインコンバイン通る　俊克
⦿梅雨に入り紫陽花ロード花を咲く
一度九月も四季咲き手まり　俊克
⦿ツイッター愛嬌あふれエゾタヌキ
引っ越し獣舎愛らし欠伸　俊克
⦿夏暁の沢を流るるサガリバナ
ひっそり咲いて水面に浮かぶ　俊克
⦿水族館深夜の地震海月揺れ
右往左往の水がこぼれた　俊克
●月桃の聞ける時間は慰霊の日
霊を慰めかんざしの花　俊克
●くちばしに残る幼鳥餌貰う
子燕飛んで餌捕る燕　俊克
●虫送り煙が出ると復活し
ほら貝響く上下に振り　俊克
●山里にもっとつなげて二千本
多種の彩りあじさいの道　俊克
⦿花開き極楽の池行田蓮
九時のうどんに世界の蓮園　俊克
⦿蓮園が白やピンクの雨露濡れて
清楚な蓮の大輪の花　俊克
⦿遅い春千島桜の旭岳
桜と出合い訪れ告げて　俊克
⦿白浜の波で洗われリンゴ岩
見られぬ風化押し寄せる波　俊克
⦿発掘が恐竜化石むかわ竜
興味眺めて竜のレプリカ　俊克
⦿遅い春千島桜の旭岳
桜と出合い訪れ告げて　俊克
⦿白浜の波で洗われリンゴ岩
見られぬ風化押し寄せる波　俊克
⦿発掘が恐竜化石むかわ竜
興味眺めて竜のレプリカ　俊克