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作品の事

作者は作品を守るべきだと、私は思う。が…そんな事(ライブコマーズ)を言って怖がっていたらこういう世界で食っていけないんじゃないか?と父は言った。私だって、既製品の布やパーツを使って作ったものならどうぞどうぞと思うが…手書きや自分で型紙を起こしたものはどうも嫌悪してしまう。デザインをパクられるという話がどうも頭がら消えない。
でも、逆にパクると言うのはどういうことなのだろう。

パクるって?


例えば、赤いリボンのクロネコのキャラクターを青いリボンにて表情がそのままならパクリ?逆に赤いリボンのまま表情を変えたら?ポーズを変えてしまったら??パクると“影響を受けた”の違いは何だろう。同じ素材は売っている。パーツも布も、それをどう組み合わせるか…となったらもう何通りかの確率で同じものが出来てしまう。

例えば、靴下でぬいぐるみを作ったとして…どちらが早かったと喧嘩になるのは小さな田舎でのやり取りに過ぎない。この日本中、いや世界で同じことを思いつく人は絶対にいる。目をボタンにするのもマストで考えるだろう。

ここまでは誰でも考えられる部分だ。だから…個性と言うのはこの先にある。靴下でぬいぐるみを作る、ボタンで目を付ける…それからが作家の味である。
綿の詰め方、ぬいぐるみに小道具に何を持たせるか、靴下の縫い方を色々編み出しいろんな形で作るなど。個性は出る。

もし、アイデアをパクるなら作者が「あ、これ絶対私の真似した!!!」と気づかないレベルにまでするべきだ。それがクリエーター魂だと思う。
もはや、0から何かを生み出すのはジョブズでもない凡人には絶対に無理な世の中だし、その材料を使うのは自由…(だって売ってるんだもの)、でもその先どう自分らしさを表現していくかが大事だと思う。

自分の味を出さなければ売れない

以前、私の作品を買ってくれた人が大層気に入ってくれて、「同じ材料で同じものをどうしても作りたくなってしまって作ってしまいました、すみません。嫌なら販売は辞めますので」と大変ご丁寧なメールを受け、私は感動した。作ってみたくなるのは私も解る。それにその作品は作ろうと思えば誰でも思いついて作れる物だという事は理解していたので「全然いいですよ、私のオリジナルはこの工夫がしてありますので、それさえマネされなければ☆」と言ってみた。その方は私の工夫は絶対にやらないと約束してくれて、販売を始めたが最初、私と同じ値段で販売していたがそのうち値下げされ4分の1の値段になっても売れていなかった。かなりフォロワーさんもいた方だったから「この人が作ったものなら」と買う方もいるかもしれないと思ったが、それは違うようだった。
もう一味を加えて「あ、そう来ましたか」と言わせるところにまで持っていかないと“どこにでもあるもの”などわざわざ高いハンドメイドで買わないのである。

パクられなさそうだと思うモノ

作品を見て、この人のは絶対にパクれないなぁという人たちが何人かいてそのパターンが私が、大体こんな感じではないかと思う。

〇材料自体が珍しく手に入りにくい
〇ものすごい職人技すぎて到底マネできない
〇簡単そうに見えて、物凄く配置がなどにこだわりがあり、そっくりに書けるようで書けないモノ(キティーちゃん化現状)
〇本家様のクオリティーが高すぎてマネしたはいいがファンが付かない

いろんな作家さんを見ているとその人の味がとても出ていて「絶対マネできないな」と思うものばかりだが、どうも自分のものになるとその“味”と言うものは見えないモノらしい。周りには「味がある」「世界観が出来上がってる」とお褒めの言葉を頂くが結局、私には分からず…どこにでもある素材と技法を使って作ったモノをアイデアとイラストだけで売り、マネされるのではと怖がりながら大きくなりたいと思っている。
(というか、マネする価値があるかは置いておいて爆)



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