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これは面白い、と思った他の方のnote記事をスクラップします。
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2019年6月の記事一覧

難病になって気がついたこと

難病になって気がついたこと

今年の2月末、県内の大学病院で指定難病*1の一つであるSLE(全身性エリテマトーデス)*2との診断を受けた。
3月頭から約1ヶ月の入院を経て、4月から現在に至るまでの約2ヶ月半を自宅療養期間として過ごしている。

*1:指定難病とは
1)発病の機構が明らかでなく、2)治療方法が確立していない、3)希少な疾患であって、4)⻑期の療養を必要とする、5)患者数が本邦において一定の人数(人口の

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鎌倉ゆかりの貸本屋を復活させようとしたら著作権と制度の壁にぶち当たった| 法哲学を考える

鎌倉ゆかりの貸本屋を復活させようとしたら著作権と制度の壁にぶち当たった| 法哲学を考える

古民家ゲストハウス鎌倉楽庵で縁側書生生活(住み込み経営者)をしています、ふでぽんです。

ゲストハウスのオペレーション周りがある程度スッキリしてきたので、企画を考えていたところでした。偶然友人と鎌倉文学館に遊びに行き、こんな記述がありました。

鎌倉にゆかりあある文学者は多く、第2次世界大戦後困窮した作家たちが協力して鎌倉で貸本屋を営んだ。貸本屋は繁盛し、文士たちの生計の支えとなった。

とに

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続・問いの因数分解|問いの探索先のバリエーションと制約の効用

続・問いの因数分解|問いの探索先のバリエーションと制約の効用

イノベーションプロジェクトやワークショップデザインにおける「問いのデザイン」の性質を方法を検討するなかで、以下の記事では「問いの因数分解」という考え方を紹介し、そこから見えてくる問いの基本性質を5つにまとめました。

<問いの基本性質>
1. 「問い」は、いくつかの「前提」「制約」「小問」によって構成される
2. 「小問」は、問われた側に対して、なんらかの探索を誘発する。
3. 「制約」は、「探索

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#10 都会で疲弊する理由が分かった

#10 都会で疲弊する理由が分かった

最近、「もしかして都会って、そこに暮らすだけで心身の健康を蝕むものなのかもしれない」ということを感じるようになりました。

もともと都会生まれ都会育ちなので「都会がストレス」という感じがよくわからなかったんです。40数年東京に生きてきて、満員電車も夜遅くまでギラギラした繁華街もごく日常の風景だったので、とりたててそこに何かを感じることもなかったんです。まあ、できれば電車は空いていてほしいし、お正月

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「流し」は主役でもあり脇役でもある。1人で作り上げる歌の舞台に。

「流し」は主役でもあり脇役でもある。1人で作り上げる歌の舞台に。

オジさんが旅してブログを書く「オジ旅」というプロジェクトに参加しています。プロジェクトと書くとかっこよく聞こえるけど、要は場所を変えた飲み会です。旅に出て酒を呑む。ただそれだけ。

「オジさんだって旅したい!」と言いながら、もう2年も3年も月イチで旅しています。オジさんが徒党を組んで旅することって、あまりないと思うんですよね。オジさんがキャッキャウフフしながら旅しているところって想像できますか? 

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社会から突然不良品にされた話

社会から突然不良品にされた話

人が人を「不良品」なんて言ってはいけない。『ワイドナショー』での松本人志さんの発言のことだ。強い言葉に酔うのはやめよう。論旨に理解できるところがあっても、それだけで全てが無効化されてしまう。なぜ人を不良品として扱ってはいけないのかについて書きたい。

かつて日本には「優生保護法」という法律が存在した。1940年に制定された国民優生法が戦後改められ、1948年に優生保護法として施行された。優生を保護

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「不良品」などいないが、孤独は人を喰う ある連続殺人犯の父の手記

「不良品」などいないが、孤独は人を喰う ある連続殺人犯の父の手記

2019年5月28日、川崎市で痛ましい無差別殺傷事件が起きました。
被害者とご家族など関係者にお悔やみとお見舞いを申し上げます。
以下の文章は敬称略とします。

広がる殺傷事件の波紋20人もの死傷者を出し、犯人が自ら命を絶った川崎市の事件は、様々な反応を引き起こした。
話題になったのはタレント松本人志のテレビ番組での発言だ。

「人間が生まれてくる中で、どうしても不良品っていうのが何万個に1個、こ

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小学4年生の男の子が自分の発達障害について創った資料を公開します

小学4年生の男の子が自分の発達障害について創った資料を公開します

こんにちは。

『「好き」で自信を創り、「好き」で社会とつながる』をビジョンに、発達障がい児や不登校のお子さん向けにメンターマッチングサービスと教室運営をしているBranchの中里です。

今回は、Branch room(代官山にある教室)に通ってきている男の子が創った資料を公開します。
※本人の許可を得ています。

自分が発達障がいであると知っており(開示されている)、それをより自分で理解し

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Workshop Spirit #2「ワークショップのスピリットを体感する(講師・中野民夫)」【イベントレポート】

Workshop Spirit #2「ワークショップのスピリットを体感する(講師・中野民夫)」【イベントレポート】

全6回の講座とオリジナルワークショップの実践を通じてワークショップの源流を探求し、実践者としての“魂”を洗練させる『Workshop Spirit』。先日5/19(日)、その第2回が開催されました。

『Workshop Spirit』講座スケジュール
・4/13「キックオフ - ワークショップスピリットへの旅立ち」
▶︎5/19「ワークショップのスピリットを体感する(中野民夫)」
・6/15「創

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組織の理念や行動指針はトップダウンで浸透可能なのか?

組織の理念や行動指針はトップダウンで浸透可能なのか?

ミミクリデザインで支援している組織開発のプロジェクトにはいくつかのパターンがあります。

第一に、組織に埋もれた見えない問題をインタビューやアンケートなどのサーベイによって可視化し、対話を通して現実を再解釈し、解決策としての施策につなげていくパターン。...[課題解決型]

第二に、組織の新たな理念、ビジョン、ミッション、ブランドアイデンティティを構築するために、組織内でワークショップを繰り返し、

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本はリレーする

本はリレーする

本はリレーする。

幡野さんと宮下さん と高願寺にて「安らかで楽な死」について対談してから約1年。
奇しくも同時に3人の新刊が出た。

宮下さんの本には私も幡野さんも実名で登場し、高願寺での対談の記録も出てくるし、私の本には幡野さんとの別の対談で話したことが書かれている。3冊まとめて読むと、3人で交換日記でもして書いたのかというように、同じ事象をそれぞれの角度から眺めている箇所が見られて面白い。

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人生のご褒美

人生のご褒美

ある著名人の方がご結婚されるという記者会見のあった深夜。その人がレギュラーを務めるラジオ番組は、いつも通りに放送された。

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そのおめでたいニュースを見て、その日のお昼に僕は親友に「おめでとう、よかったね」とメールを送った。何故なら彼はその人のことがずっと大好きで、ずっとファンとして応援していたからだ。シェフ見習いとして修業していたころ、彼の独り暮らしのアパートには冷蔵庫と布団

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作りたてクラフトビールが1500円で飲み放題だったので、行ってみたらビールの概念が軽く覆された件。

作りたてクラフトビールが1500円で飲み放題だったので、行ってみたらビールの概念が軽く覆された件。

僕はビールが好きという人を、あまり信用していない。

25歳の僕にとってビールは、苦いものであり、乾杯の飲み物であり、コール用の飲み物という固定概念がこびり付いてしまっている。

幼少期に母親におねだりして一口だけ飲ませてもらったビールは、不良品かと思うほどに不味く、吐き出してしまった。そのとき僕は一生コーラでいいと誓った。

25歳。社会人になって数年が経ち、ようやく一杯目のビールは好きになりつ

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タクシー内でのアド・ハラスメントとの戦い

仕事柄、タクシーをよく使うのだけれども、昨今のタクシーは飛行機のように座席にディスプレイが付いていてCMが流れる。このCMがわりとヒドイ。というか、かなりヒドイのだ。

なぜかタクシー内のCMは、パワハラや不安を煽るもの、仕事場や上司をこき下ろすものが多い。

黒人芸人を野人扱いしてたり、外見をネタにしたり、上司や先輩をバカにしたり、パワハラしたり…そんなCMがやたらと多い。TVのような倫理審査規

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