見出し画像

好きで、好きで、大好きだった人

出会いは、2006年に遡る。
当時一緒に遊んでいた男友達の幼なじみとして、海でバーベキューをしたときに初めて会った。

第一印象は、ただのうるさい人。
悪酔いして具合のわるい私の横で、大きな声でとにかくよくしゃべっていた。

それでも話をしてみると、転職活動中だった私が目指していた業界で働いていることがわかり、密かに一目置いた。


2度目に会ったのは、たぶんそれから半年くらい後で、同じ男友達主催の飲み会。

ちょっとおしゃれになっていて、前回会ったときのことも覚えていてくれて、好感をもった。
そこからよく会うようになり、親しくなった。

頭の回転がとにかく早くて、私の知らない世界をたくさん見せてくれて、彼の話は私をとてもわくわくさせた。

それだけじゃなく、私のやっていること(歌を習って人前で歌うとか)を心から褒めてリスペクトしてくれて、そういうところも大好きだった。


ずっと片思いだと思って過ごしていたけど、どうやら違ったようで、ある日、電撃プロポーズされた。


でもそこから関係性が変わり、(彼に相応しい自分がわからなくなり、なぜかお淑やかな女性を演じるようになってしまった)、これまでの明るくて楽しいふたりでいられなくなってしまったので、結果、フラれた。



時は経ち、2015年。
別の人と結婚して、離婚して、もぬけの殻みたいだった私は、ふと彼にメールを送る。

久しぶりに電話で話して、離婚の経緯などを話したら、めちゃくちゃ笑ってくれて、なんだかとても救われた。


再会してもやっぱり大好きだった。

どうぶつ占いの細分化されたものをふたりでやってみたら、結果が全く同じの似た者どうしで、妙に納得した。


その後も何度か会ったりしたけれど、次第に連絡もとらなくなり、彼が結婚したことを人伝に聞いた。

Facebookを開いたら、結婚式の写真が目に飛びこんできて、めちゃくちゃ綺麗な奥様と、幸せそうなデレデレした顔を見て、さすがにちょっとへこんだ。


その後、男友達のイベントで久しぶりに会ったときに、奥様のエピソードや、子供ができたことを聞いて、本当に幸せそうで、心からよかったなあと思えるようになっていた。


もう連絡をとることはないけれど、ずっと大好きだった人の話。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?