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家庭教師って実際どう?高い?安い?怖い?

はじめに


 日本では大学進学率が5割強と過半数が大学に進む時代になりました。そんな中多くの人が塾を利用していると思います。学習面のサポートとして一般に根付いている塾に対し、一見リッチな響きの家庭教師とはどのような違いがあるのでしょうか。

結局どうなの?

 結論から言えば選択肢として大いにアリだと思っています。

 理由はいくつかありますが、主に
・金銭面
・学習面
に分けて話していきます。

金銭面


 まず金銭面についてです。一見お金持ちが利用しているイメージがありますが、費用については個別指導塾と同等かむしろ安くなる傾向にあると思います。
 参考にしたサイト(【保存版】塾の費用、相場はいくら?料金を左右するポイントとは | まなビタミン by 東京個別指導学院 (kobetsu.co.jp))
によると、週1回1科目で15,000~30,000円程度が月謝の相場のようです。

 その他入会金や定期テスト前の補講、夏季冬季講習などで別途料金加算というシステムが多いかと思います。
 
実際こちらのサイトでは高校3年の個別指導塾の月謝を45,523円と計算しています(週1の通塾)。
※教材費、講習費などを含めると実際の月の支出額はもう少し高くなるとのこと

 対して家庭教師ではどうでしょう。普通に考えれば安くなります。なぜなら、月謝を受け取る人が減るからです。

 通常の個別指導塾であれば、月謝の何割かを運営側と働いている学生バイトとが分け合う形になります。
 しかし家庭教師であれば、家庭教師本人に支払う額だけでよいのです。
 
 先程の例を使って計算してみましょう。
 まず月謝が週1回1科目で15000~30000円とのことだったので、平均値、中央値を取って25000円とします。1か月は約4週間なので、4回授業を受けることになります。回数で割ると、授業一回当たり1回で6250円となります。
 これはめっちゃ高いです。恐らく授業は1時間程度であることを考えると1時間で6250円です。家庭教師の時給は多く見積もっても1500~2500円ほどで十分です。
 家庭教師で時給5000円というと、東大京大、もしくは医学部受験対策の家庭教師のランクです。一般の個別指導塾でこのレベルのサービスが提供されている可能性はほぼ0と言っていいでしょう。

 塾の中抜きを減らすだけで半額以上の安さになりました。実際には塾側が提供するサービスは授業以外にもあるので単純にコスパが悪いとは言い切れませんが、それでも十分に検討する価値があるほど家庭教師は安上がりになるケースが割とあります。

学習面


 学習面についてです。これもお金持ちがやっているイメージがあるので、学習面の質は良さそうなイメージがあります。私はありました。実際はもちろんピンキリです。
 
 とんでもなくいい先生もいれば、塾講師の採用時テストに合格できずに流れてきた学力に難ありという先生もいますし、学力や学歴は申し分なくとも性格や教える能力が伴わない先生もいます。
 
 一応注意していただきたいのは、個別指導塾にも同様のことが言えるので、家庭教師だけのデメリットではないということです。

 そのため依頼する前に試用期間的なものを設けるよう交渉し、人格や教え方などを見極めることが重要です。

 学習面については学習計画やバランスなどを見てくれる先生をおすすめします。

家庭教師のおすすめの依頼方法


 ここまでで選択肢として家庭教師がいかにアリかを話してきましたが、「じゃあどうやって依頼するのがいいの?」という疑問は当然あると思います。
 大手塾の家庭教師サービス?家庭教師仲介サイト?知り合いの学生?

 どれもありと思いますが、個人的なおすすめは大学に直接募集をかけるです。
 というのも実は家庭教師の募集を大学に依頼して直接そこの学生を募集することができるのです。大学の学生課などに連絡すれば必要な手続きについての確認ができると思います。

 この方法をおすすめする理由はいくつかあります。まず上で紹介した方法はどれも家庭教師の質を担保できないという共通点があります。
 
 私自身大手塾の家庭教師サービスと家庭教師仲介サイトを家庭教師として利用していましたが、その際学力や指導力に関する試験はありませんでした。正確には試験や講習はありましたが、一般常識の確認程度でとても質を担保できるものではありませんでした。知り合いや大学への募集でも同様です。
 
 しかしそれでも大学への募集をおすすめする理由は、
・大学という学生の所属機関を通しているため安全性が高い
・学生課への募集は大々的には広告されないため、意識の高い学生が集まりやすい
という特徴があるためです。

 1つ目は納得いただけると思うので深くは触れません。2つ目に関してですが、大学での募集というのは大学によって違いはあると思いますが、私を含めて他大学の友人にも聞いたところ、学内メールや掲示板などで大々的に募集されることはなく、学生課の横などに貼りだされる程度であることが多いようです。
 
 しかし個人契約で家庭教師をしたいという学生は一定数いて、そのような生徒や先輩や周囲から直接募集の件を聞いてやってくる学生が応募するので、イかれた条件でなければ応募は集まると思います。
 実際私が応募しようとしたときには「すでに応募者がかなり多いから待ってくれ」と言われ断念したことが何回かあります。というかそればかりでした。

家庭教師の選び方
 次は家庭教師の選び方です。できるだけ安く、質の良い先生を選びたいものです。
 そのためにまず考えなければならないのは、
・家庭教師を依頼する目的
・学習面での到達目標
・指導を受ける予定の教科
・生徒(お子さん)との相性
です。

  まず1つ目の依頼する理由については、それが例えば「指導時間数を多く確保したい」であれば、できるだけ多く指導可能な先生が候補となり、少ない先生は候補から外れます。「とにかく安くしたい」であれば月謝が安くて済む先生が候補です。「とにかく成績を上げたい」であれば、指導力が高く、学習計画など総合的な指導が可能な先生が候補となります。

 このように「良い先生」というのは人によって異なるので、あなたの条件にあう「良い先生」をまず定める必要があります。

 2つ目の学習面の到達目標は、例えば「東京大学に行く」「期末テストで100up」などです。
 東京大学を目指すのに、私立の中堅校の先生を選んだり、学力指導力ともに申し分なくとも、志望校が理系なのに文系の先生に依頼するなど、先生の良し悪しと到達目標とのミスマッチもあり得ます。慎重に考えましょう。

 3つ目の指導を受ける予定の教科は、上の2つと繋がりますが、指導強化の数は月謝に影響する可能性がありますし、私立大の先生に国公立受験の教科を依頼するとなると、複数人に依頼することになるかもしれません。
 既に目標レベルに達している教科を省いたり、苦手な1教科だけ教えてもらったりなどのカスタムも必要です。

 最期は生徒(お子さん)との相性です。家庭教師は集団塾や個別指導塾以上に生徒と先生とが過ごす時間が長く、距離が近くなりがちです。そのため人としての合う合わないがもろに影響します。
 能力的に問題なくても、お子さんが合わなそう、ストレスを感じているというような場合には別の人に変えることも視野に入れておくことをおすすめします。

 また異性、同性問わず、リビングでの指導を拒否する先生は納得いく理由がない場合は見送りした方が安全かもしれません。私の周囲にもサボってやろうとか悪い事してやろうという人はいましたので。

条件じゃ分からないこと


 最後に数字なんかの条件では分からないことについて。私はどちらかと言えば家庭教師アリ派なので、そのように述べてきましたが、塾の大きな「特徴として友人と勉強できる」というものがあります。これは人によってサボってしまう原因にも、大きな心の支えにもなり得るため一概に良し悪しを決めることが出来ません。

 受験や勉強に限らずですが金銭面や学習面では測り切れないこともあるので、そこだけで「〇だ」「×だ」と決めてしまわずに、あくまでも選択肢の一つとして頭に入れておいていただけると幸いです。
 
 




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