白い蟹
安定したようだ。
このなんとも言えない余白に。
しかしだね、だだっ広いね。甲羅の中は。
だだっ広くて永遠だね、甲羅の中は。
いいね、真っ白な世界。
君が点でしか見えないところにいるのに、それがいいんだもんなぁ…。
側にいてほしい時に側にいてほしいし、側にいたい。だから一緒にいたい。
でも、必要な時以外はこの余白に包まれてるくらいの距離間がいい。
自分で求めておきながら受け入れられなかった距離間。
わからなくてもわかってくれなくてもいい。側にいること、お互いの存在を受け入れてることが大事なことだから、それでいい。
私の甲羅の中には一緒にいて心落ち着き穏やかでいられる人だけ。安心できるから自由に外に飛んでいける。
うん、いいね。
真っ白な世界、余白の世界。
外の世界は彩り豊か。
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