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お薬手帳(不登校の話)

荷物整理をしていて、息子のお薬手帳が目に入った。
そこに「精神安定剤」「抗うつ剤」の文字が見える。
起立性調節障害の通院中に処方された薬だった。

正直、服薬に効果はなかったと思っている。
(あくまで個人の感想です)
今は服薬をやめて半年くらい経つが、今の方が調子が良くなっている。

私が、息子の再登校や勉強することにこだわらなくなって、息子のストレスになるものを極力排除したこと。
お互いにストレスにならずに居心地の良い環境を作ることを最優先したこと。
私が自分のやりたいことを我慢しなくなったこと。

親の意識でずいぶん変わる。
でも、ということは、
「不登校は親のせいなのか?」
という問題にぶち当たってしまう。

不登校のきっかけは親のせいではないことが多いと思う。
ただ、子供の回復をサポートする段階で親は「普通」を捨てて、目の前の子供ときちんと向き合う必要がある。
だから、回復期における親の責任は重大、だと思う。
でも、「普通」じゃなくていいんだ、ということが本当に腑に落ちたら、親の方もきっと心が軽くなる。
少なくとも私はそうだった。

子供のお薬手帳で思い出したが、私は過去に仕事のストレスで抗うつ剤を飲んでいたことがある。
でも、そんなに効いている実感は無くて、結局会社を辞めることがいちばんの治療だった。
だから私は昔からそのことを知っていたはずなのだ…。
子供だって同じだということにもっと早く気が付いていたらよかったのに、と思った。

大人は会社が合わなかったら職場を変えることもできるけど、子供は環境を変えることは難しく(公立校だと転校してもあまり変わらない)、先のことに希望を持つのが難しいのではないかと感じる。
だから子供の教育環境は、これからもっと変化が求められる場所なのだと思う。

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