窪美澄(2012)『ふがいない僕は空を見た』新潮文庫

人間はどうしようもないほどに、どうしようもなくて、それでも毎日を生き続けている。食べて、寝て、交わって。美しい毎日を生き続けていく。そんなリアルを描いている。

これほどまでに人間臭く描かれたならば、それはもう汚いとか綺麗とかの話ではなく、ただただ現実の色でそこに横たわっているようなものだ。全てを受け容れて次に歩みだす、その背中を押す一冊。

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