現役ホステスが何か答えるコーナー

同じ現役ホステスの方から水商売に関する質問が来たので、全文無料で公開します。

Ｑ. しつもん

こじきさん、初めまして
突然のDM失礼します
いつも裏note楽しく読ませて頂いてます！

今年の秋から銀座ホステスを始めて、12月から同伴ノルマが始まります。

同伴の賞を取られたこじきさんの同伴までの流れやアドバイスをいただけたらとても嬉しいです。

▼ そもそも「同伴」とは

こじカスの雑な説明：【同伴】とは
キャバクラ・クラブなどで、お客様と一緒に店に出勤すること。一緒に夜ご飯を食べた後に、21時に入店するのが一般的。
お客様には「同伴料」の出費が、嬢には「同伴手当」の収入が、店には「早い時間の来客」というメリットがある。

《 補足 》

よくツイートしてるんだけど、私は同伴が得意なので、お店の同伴ランキングでちょいちょい賞を取る。

▼ 中々いい封筒でもらえる賞金

同伴女王という２つ名を持つこじカス（なお売上は）

​

Ａ. こたえ

夜職仲間さんからの質問うれしい！

同伴って、やったことない人にはイマイチイメージ湧かないと思うんだけど、実はめっちゃ難しい。 

まあでも普通に考えたらそうでしょ、男（客）はプライベートで女（ホステス）と飯行きたいのに、「ハイこれ同伴ね、私と一緒に飯食ったんだから、食事代だけじゃなくて店にもお金払ってね」って言われるわけで。普通の人だったらプライドズタボロだよね。

デートと思って期待したら実はパパ活でした！みたいな。客は無料デートにしたい、ホステスは同伴にしたい、このせめぎ合いで、言わば心理戦なんだよ。

いやもうほんと同伴って奥深いから、これについては小１時間、いや３日くらい語りたい。いつかキャスとかやったら「同伴」ってテーマだけで３日喋れるから。

御託はいいから本題ね。

まず私が思う同伴の難しいところは、①「同伴」ってワードを出した方がいい相手 と、② 絶対出してはいけない相手 がいること。

順に説明する。

①「同伴」ってワードを出した方がいい相手

遊び慣れた客

クラブ遊びをし尽くしてる富裕層。弁護士とか医者とか、従業員抱えてるタイプの社長とかに多い。芸能人で言うとさんまさんみたいなイメージ。あの方も間違いなくこのタイプだと思う。

この手の客は夜職への理解があるから扱いがめちゃ楽で、「同伴ノルマ困ってて…お願いできない？」でいける。

▼ こんな感じ（２年前の今頃…）

こんな打診したのに食事代も当然のように出してくれて、クリスマスだからって高いボトルも入れてくれた神客。

この頃は私も同伴ノルマにひぃひぃ言ってた。だからこそ、この手のお客は本当に貴重。

逆にやってはいけないのが、こういう遊び慣れたお客様に対して「色を使う」こと。

色って要は “騙して手玉に取る” ってことなんだけど、こういう何十年もクラブ遊びしてるような人は、そういうの嫌がる。

小娘が何オレを操ろうとしてんねん、色使うなや、人間対人間で正々堂々こい！って感じのスタンスの人が多いから、小手先のテクを使えば使うほど離れていく。

夜の事情もかなり分かってるから、「ペナルティあるから同伴して！」って直球打診でいい。店で頑張ってるとこを見てくれてれば、打診は通る。

②「同伴」ってワードを絶対出してはいけない相手

ガチ恋客（特に初期）

遊び慣れてない層。小さめの自営業（個人事業主）やってる人に多い。

店来て〜同伴して〜ペナルティが〜って直球でいくと、「俺は客か！」とか言ってくる。うん客だよ。

でもガチ恋客は夢から覚めると来なくなる。特に初期は。（中期〜後期になると自分は客だと分かりながらも来てくれるけど）

だから「同伴して！」じゃなくて、

「出勤前に時間あるし一緒ご飯に行こ」→「居心地いい、出勤したくない…」チラッ →『俺もまだ話したいし店ついて行くわ』→（ッシャオラ同伴いっちょあがりぃいいいいい！！！）

って流れを作らないといけない。

『結果的に同伴っぽくなってしまったけど、もともと同伴目的だったわけじゃないよね』って感じさせるのがベスト。あくまで自主的に来させる。

「同伴」というワードを出してこちらからお願いすると、『俺は客なんだ』と感じて嫌がるか、『同伴したら○○してくれる？』みたいな見返りを求めてくるからオススメしない。

『この子は仕事じゃなくても俺に会ってくれる』っていう大前提を感じさせておかないと、『俺は客として利用されてるのか！？』っていう不安ばかりが大きくなって、不信感から店に来なくなる。

▼ ちなみに私のキメゼリフ

▼ 【番外編】 プライベートで会うことを誘われたら

余談だけど、「同伴」というワードを使っていいケースが１つだけある。

それは、ガチ恋客が図々しくもプライベートで会うことを誘ってきたとき。断り文句としてこう言う。

「ごめん、その日は他のお客様との同伴が入ってる。今ノルマ厳しいから…その人は本当にいい人で、いつも私を助けてくれてるんだ」

これには色んな要素が含まれてる。

-.-.-.-.-.-.-.-.-.-.-.-.-.-.-.-
■ 嫉妬心や対抗心を煽る
■ ライバルの存在を感じさせて少し距離を取る（この子はホステスなんだとあえて感じさせる）
■ プライベートで誘う＝姑息で恥ずかしいこと という概念を植え付ける
-.-.-.-.-.-.-.-.-.-.-.-.-.-.-.-

これで怒って店に来なくなる奴は、そもそも客じゃないから切っていい。

金を使いたがらないガチ恋客はストレスになるだけなので、２ヶ月頑張って育たなければ突き放す。病む要因を消し去る。

まあでもこれ言えば大体『じゃあ俺も君を助ける』ってなる。「ほんとに？いやでも悪いよ、私のノルマが落ち着いたらまた会おう」とか言って１度引けば、割とすぐ同伴に落とし込める。

▼ その他のコツ

《 あえて同伴しない日もつくる 》

→ 出勤前にご飯だけ行って「ううん、今日は来なくて良いから！気持ちだけ受け取るね、ありがとう」と言って別れる日。
この犠牲日が実績となり、以降「出勤前にご飯だけ行こう」と言う建前を繰り出しやすくなる。

《 あえて安い店を選ぶ 》

→ こちらから相手に対して貧乏のレッテルを貼る。同伴なのにサイゼとか牛角に行っちゃう。（周りのホステスからは散々えーって言われた）
「金のない男」というレッテルを貼られると、相手はそれを払拭しようと動く。
また、シンプルに金が浮いたと思うので、店に来て貰いやすい。食事代が数百円なら奢るのも手。

（参考：私がサイゼリヤデートを推す理由）

《 毎回同じ店を選ぶ（客だけ変える）》

→ 同伴をルーティン化する。自分自身も「出勤10分前ににここを出れば間に合う」みたいな目安が立てられるのでかなり楽。
歓楽街のお店であれば、何度か使ううちに店のスタッフが気を利かせて、出勤15分前にすべての皿を下げアガリのお茶を出してくれるようになる。（言わば共犯者）
同伴への誘導がすごく楽になる。

《 プレゼントを持っていく 》

→ 誕生日でもクリスマスでもないのに頻繁にプレゼントを渡す。
私はよく家にある要らないものをラッピングして持って行ってた。アパレルメーカーの友達が箱ごとくれた試作品でボツになった靴下（超便利！20人くらいに買ったていで渡した）とか、人から貰ったものの自分では飲めないコーヒーセットとか。
出勤前の食事中にプレゼントを渡せば、それを握りしめていそいそと帰る男はいない。倍ほどの年齢の男がそれはダサすぎるから、何かを返そうとしてくる。ハイじゃあ同伴。
ギブアンドテイクの精神を揺さぶる。

​

以上が私が自ら考え実践している同伴のコツです。
これは超オリジナルな方法だから、ネット上でどこを探しても載ってないと思う。

質問くれた人、お客さん持ってないのに銀座デビューってすごい。同時に大変だと思う。応援してるので、何かあればまたなんでも質問してください( ¨̮ )︎︎

【月刊】裏こじカス日記 では、「現役ホステスが何か答えるコーナー」と題して質問・相談を受け付けてます。noteコメントかTwitter DMにて( ¨̮ )︎︎なんでもこい

▼ 今月の記事は今月までしか読めないＺ

▼ フォローしてね