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Ⅴ-ii.手記200923

このあいだからずっとイラスト集「魔法」の出版サイズについて悩んでいる。

悩んでいるのは、希望通り297mmの正方形でいくか、はたまた1サイズ、と言ったら良いか小さな210mmの正方形でいくか。


机上で決めたとして、希望通りの装丁に出来るか分からないのが印刷の世界。
手持ちの予算と、印刷会社的にNGな仕様、という関係もあって、夢ばかりみてはいられない。

早速、印刷を検討している数社のwebを確認する。

やはり、297mm正方形はメニューとして扱っている会社が極端に少ない印象。
また、取り扱っている会社でも使用できる用紙の種類にかなりの制限があって、サイズが希望通りになっても、その他用紙、綴じの方法、ページ数が希望通りにならない可能性が大きそうだ。

ここで一度、297mm VS 210mm のサイズの仕様について頭の中を整理してみた。

やはり、仕様として無難そうなのは210×210mm。
297×297mmは、需要少なめな贅沢サイズという印象。

最終的に毎度ものを作る上でぶつかることだがコスト VS 理想いう点で、自分の気持ちがどちらに偏るかを考えなければ、ということに気づいた。

コストをフルフルで使用するとした場合、サイズだけが完成度を上げるポイントなのかを整理。
実際にほぼ同じレイアウトを切った210×210mmのイラスト集を実は以前制作していたので、クローゼットから取り出し確認してみる。
…改めて手に取ってみるとあまり小さいという印象がないかもしれない。
ただしこのイラスト集は表紙がハードカバー仕様というようなこともあって、完成度が担保されているからサイズ感にも納得いっているような気もする。

また、以前の考察ではページ数を48を見積もったが、レビューページの仮レイアウトを作ってみた結果、掲載したい内容を全て入れると、

1作品の掲載仕様
 ①作品ページ:作品のimgとタイトル、キャプション
 ②レビュー1:作品タイトル、レビュー本文
 ③レビュー2:レビュー本文(1で溢れた分)、進捗ラフ、作品情報(使用画材、掲載歴)

と頑張って詰め詰めにレイアウトしても、1作品につき3ページ必要なことが分かった。

よって、収録予定作を24とすると×3で72、+インデックスや奥付を考えると76~80ページ、となりそう。

すると、コスト面、さらに297×297mmの印刷を扱う会社ではMax:32ページの記載があることなどから、どうやら297×297mmの冊子印刷は難しそうということが分かった。
(厳密には制作可能だが、なかりの高コストになることは必至)

つまり「魔法」は210mmの正方形の仕様とすることに決定。
その分、ブレストにも書いた通りホログラム仕様が望ましいページに適応出来たり表紙にエンボスの加工を掛けてみたり、とオプションも盛ることができる他、単純にページ数を増やして余白のあるレイアウトに変更することも出来そう。

世の中には制約はつきものだけど、それをプラスに変えられるアイディアで乗り越えていけたらいいなと思う。

さて、現状用意出来ている素材で進むことの出来る製本準備もひとしきりこの9月の連休で終えた。
企画全体の見通しがかなり立って、ゴールまでの道にかかっていた靄が大分取れてきた。


後は、ここから新たに描き加える収録作、そして表紙など作品外で使用されるイラスト素材の制作に打ち込むだけ。
描きたいものはおおよそ決まってきているので、引き続き焦らず楽しんでいきたい。

この前も思ったけれど、ここまで長期間発酵させた企画なので、実現は既にほぼ自分だけのためと言って良い気もするので、納得いくまで打ち込んでみるつもりだ。

最後まで手を抜かず行こうと思う。

「魔法」project
企画公式ページ:??? (※音量注意)
企画・運営:おおしまやすゆき(イラストレーター)
web:YASUYUKI OHSHIMA WEBSITE

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