緊急ゲリラ記事「簡単なヤンキース打線の抑え方
沈みゆくヤンキース…その原因は打線の不振にあることは間違いない。
現地時間9月3日のNYY@TB戦の中継で、こんな数字が出されていた。
8月より前はMLB順位が1~2位なのに、8月以降は25~26位の指標が大半になっている。
では、ヤンキース打線の「凋落」の原因は何か?
私なりに1つの仮説ができた。
「高めのファストボール、低めのチェンジアップさえ投げていれば、ヤンキース打線を抑えるのは実に簡単」と。ここに各チームが気づいたのではないか?ということだ。
ヤンキースのオークランド~アナハイムの遠征。対戦相手からみて勝ち越すのが当然と思われたが、結局3勝4敗と負け越している。アスレチックス戦では、4連戦のうち先に2勝しながら、3戦~4戦と、この試合前まで防御率6点台の投手に抑え込まれた。この影響が今も続いているように見える。
では、まず、アスレチックスはヤンキースにどんな球を投げていたのか?第3戦先発のオラー、第4戦先発のゴンザレスの投球チャートからみる。
オラーは高めの4シーム(赤)やカットボール(茶)が中心、ゴンザレスはシンカー(オレンジ)を中心とするも低めへはチェンジアップ(緑)が目立つ。共通するのは、真ん中~高めへファストボール系を投げながら、低めへチェンジアップ系が投じられていることである。
そして、9月2日のレイズ戦。先発したスプリングスの投球は、オラー、ゴンザレスの特色を混ぜたものになっている。「高めにファストボール、低めにチェンジアップ。少々真ん中になっても構わない」というものだ。ヤンキース打線の弱点を分析した形跡がうかがえる配球だ。高めのボール球も目立つが、これは、ヤンキース打線を狂わせる作戦のように思われる。
この傾向、レイズ投手陣に継承されているように思う。これを証明したのが、9月3日のリリーフ陣の投球。
以下、具体的なチャートを示そう。
8回:トーレス(三振)
9回:ルメイヒュー(セカンドフライ)
9回:スタントン(三振)
9回:ドナルドソン(三振)
いずれも、打ち取られたのは高めの4シーム。ボール気味ないしはボール球だ。そして、スタントンのように、タイミングを狂わされてチェンジアップがど真ん中に来てもヒットにできない。
MLB記者の菊地さんのように、「ヤンキースの状態が落ちているのはポストシーズンに合わせたピーキング」という仮説もある。だが、今のヤンキースは、ピーキングの大失敗か、ピーキング以前の根本的な問題があると言わざるを得ない。高めへ早い球を投げれば勝手にバットを下から出して空振りしてくれる、チェンジアップを混ぜてタイミングを狂わせばど真ん中でも打てない打線…こうした構造的な問題があるのではないか。これは、ピーキング云々でどうにもできる問題ではない。
瀕死のヤンキース…まず状態を回復するためには、ピーキング云々のことはすっかり忘れるべき。目の前の球をコンパクトにスイングして、高めの球に負けない強いライナー性の打球を打つことだろう。「下からバットを出してホームラン狙い」の考えは、もはや捨てるべきだ。無死1,2塁のシチュエーションで送りバントし、1死2、3塁のシチュエーションでスクイズを行うといった、日本の高校野球の戦法を取る必要もあろう…
これが、「ヤンキース打線の攻略法」を崩して、再び上昇気流に乗る道だ。もう9月なので、ここで一気に波に乗れば、11月まで持ちこたえられる。いや、持ちこたえられるだけの戦力はある…
はずだよね??キャッシュマンさん。もしそうじゃなきゃ…Fire‼それだけだ。
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