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「みゅじろく」を聴くようになって、ラジオに投稿する楽しさを思い出した

身の上話

私がラジオリスナーになったきっかけは、地元のローカルAM局・RCCラジオで放送されていた「秘密の音園」という番組だった。

ローカル番組だったので、同じく中高生を対象とした番組である「SCHOOL OF LOCK!」ほどの知名度はないかと思う。
それでも、こんな激長wikiが生成される程度には、広島の中高生を中心に根強い人気を誇っていた。

実際番組の終了が決まった際には、マツダスタジアムにリスナーを招待してカープのオープン戦を観戦したり、広島、山口各地のリスナーに会いに行くキャラバンを行っていた。
今冷静に考えると、ローカル番組とは思えない予算額で、かなりの人気番組であったことが改めてうかがえる。

私はこの音園のヘビーリスナーで、常連投稿者だった。
どのくらい常連だったかと言うと、数カ月前Twitterで「不健康運動さんですよね??音園聴いていました!」というリプライが、見知らぬユーザーから飛んできた。おい、番組終わったの2012年だぞ???????

音園が終了した後も、ラジオを聴くのは好きだった。
大学生になって初めてクレジットカードを持った時、まず最初にしたのはradikoプレミアムへの登録だった。

しかし音園が終了して以降、ラジオへの投稿頻度はめっきり減っていた

「ラジオを聴く」という行為は、ラジカセのスイッチを入れるか、radikoを立ち上げるかをすれば成立するという、どちらかと言えば受動的な行為である。

一方「ラジオへの投稿」という行為は、メッセージテーマやコーナー趣旨を確認して、投稿を内容を考えて、送り先のアドレスを確認して、メールを送る、というかなり能動的な行為で、一定のカロリーを必要とする。
それを毎週、帯番組なら毎日続けるとなると、結構な熱量が必要となるだろう。

それに、どれだけ熱心にメールを送ったとしても、確実に読まれる保証は一切ない。
頑張って送ったのに全然メールが採用されず、心が折れる」という気持ちは、投稿経験のあるリスナーなら、多少なりとも感じたことがあるのではないだろうか。

そんなこんなで、「不健康運動」という今や年数回しか呼ばれないラジオネームをTwitterのアカウント名に設定したまま変えるに変えられず、約10年の時が経った。

ウラみゅじとの出会い

昨年の10月半ば、とあるPodcastを聴いた。

それが、キングオブコントの決勝直後に配信された「ウラみゅじ!」というPodcastだった。

(今読み返すと、ワーキャー女オタクが書きました感がてんこ盛りで、我ながらキツさしか感じないが、や団については上記のnoteで詳しく言及している。)

そこで私は、interfmで月曜から木曜の朝7時から放送されている音楽バラエティー番組「MUSIClock with THE FIRST TIMES」(通称:みゅじろく)の存在を知った。
このウラみゅじ!を聴いた時点では、「野田ちゃんが朝の音楽番組をやってるんだ!……野田ちゃんがFMの朝!!???」と衝撃を受けたものの、言ってしまえば衝撃を受けただけで終わってしまった。

新聞でみゅじろくの記事を読む

ウラみゅじ!を聴いた数週間後。
朝新聞を読んでいると、とある記事が目に入った。

気になって47NEWSで検索すると、紙面には掲載されていないロングインタビューが掲載されていた。

 各曜日の芸人は月曜アキラ100%、火曜は隔週で野田ちゃん、SAKURAI、水曜マツモトクラブ、木曜ちぇく田。彼らは山崎から「真面目か」「気ぃ使うわぁ」「もうしゃべらないで」とあしらわれつつ、うれしそう。
 (中略)ラジオなのにアキラは全裸にお盆1枚の通常運転で、お盆を回して星占い。野田が乱入して自身も脱ぐなど、番組はしばしば暴走する。リスナーもツイッターやメールでツッコみ、ボケて、番組が拾って紹介。ちょっとした〝朝フェス〟の様相に。

【★みゅじろく録・前編】
山崎あみ、愛と笑いと暴走の早朝ラジオ interfm「MUSIClock」

この記事を読んで、私は思った。
絶対にこの番組に手を出してはいけない」。

タイムフリーにエリアフリー。
便利な世の中になって本当に感謝しているものの、いよいよ「ラジオを聴くのに忙しくて、ラジオが聴けない」という状態になっていた。

「この状態で2時間のワイド番組に手を出すのはマズい。生活が破綻する」。
その堅い決心のもと、みゅじろくへの強い関心をなんとか封印した。

手を出してしまった……

しかしその決意は、2週間程度で消え失せてしまった。
「この番組、絶対に面白い」という確信と好奇心を抑えきれず、ついに私は11月最初の放送をタイムフリーで聴いてしまった。

その日は、野田ちゃんがSMA芸人のどうでもいいニュースを紹介する「野田ちゃんのニュースの時間っすわ!」というコーナーで、「SAKURAIさんがオーディションの際によく訪れる駅の出口をずっと間違い続けていた」というニュースが紹介されていた。
個人的にそのニュースがかなりツボに入ってしまい、みゅじろくの面白さをついに身をもって実感してしまったのである。

それからはまず、生活リズム上リアタイが可能な8時半以降にみゅじろくを聴くようになった。
だが当然ながら、だんだんそれだけでは物足りなくなってきた。
番組を聴くきっかけとなった火曜日の放送を中心に、タイムフリーにも手を出し始めた。

すると今度は、楽しそうなメールテーマと盛り上がるTwitterでの実況にも関心を抱くようになった。

個人的に送りやすいテーマだった11月22日の放送に、初めてメールを送った。
記憶違いでなければ、同年2月にMBSラジオの某番組で採用されて以来9カ月ぶりに、電波に「不健康運動」というラジオネームが乗った。

そこからは、全曜日番組を聴くのはもちろん、毎度欠かさずメールを送り、朝の支度の合間をぬって隙あらばTwitterの実況に参加し、ついにはレーティング週のリスナー電話参加企画コーナーに出演するヘビーリスナーへと、怒涛のスピードで成長を遂げてしまった

みゅじろくの魅力

なぜここまで私がみゅじろくに入れ込んでしまったのか。
私が思うみゅじろくの魅力をざっと挙げてみようと思う。

各芸人さんの芸風に合ったコーナー

まずは、お笑いファン目線でのみゅじろくの魅力から。
それは、「各芸人さんの芸風に合ったコーナー」だと感じている。

例えば、THE FIRST TIMESから最新の音楽ニュースを紹介する全曜日共通のコーナーは、

アキラ100%:俳優・大橋彰としても活動する演技力を生かし、くじで引かれたシチュエーションに合わせて即興で演技をしながらニュースを読む
野田ちゃん:同じ事務所の芸人をイジる
SAKURAI:持ちネタと同じフォーマットで、ギターを弾きながらニュースを紹介する
マツモトクラブ:マツクラさんの個人YouTubeで配信していた「ロッキー川越の《たけのこレディオ》」のロッキー川越さんが登場する
ちぇく田:1週間のみゅじろくを振り返るニュースを紹介する

というように、各芸人さんの芸風に合わせて内容が細かくチューニングされている

また8時台の前半には、

アキラさん:演技力を生かしたショートドラマコーナー
野田ちゃん:膝漫談を始めとしたネタが聴けるコーナー
SAKURAIさん:尺が長いエピソードトークを聞かされるコーナー
マツクラさん:脚本力を生かしたショートドラマのコーナー
ちぇく田さん;ツッコミ力を生かしたアドリブ漫談のコーナー

というように、よりそれぞれの芸人さんの芸風に合った個性的なコーナーが展開される。

ひねりの入ったメッセージテーマ

続いて、ラジオリスナー目線でのみゅじろくの魅力は、「ひねりの入ったメッセージテーマ」である。
先ほど若干触れたが、SAKURAIさんの担当回に「や団に期待すること」というメッセージテーマでメールを募集するなど、みゅじろくでは他のFMの朝の番組ではありえないような少しひねったメッセージテーマが、多々設定される。
ある時には、「濡れ衣」あまりにもひねり過ぎたメッセージテーマを設定したあまりメールがほとんど来ず、急きょ放送途中でメッセージテーマが変更されたことまであった。

そんな弊害もあるが、このひねりの入ったメッセージテーマが、リスナーの投稿意欲をかき立てるのである。

前述の芸人さんの芸風に合ったコーナー、そしてこの独特なメッセージテーマに関しては、数年前まで出演者と同じくSMAで芸人として活動していた、作家のキムラナオヒロさんの寄与する部分が大きいのではないかと思う。

ソニーのバックアップによるミュージシャンゲスト

音楽ファン目線でのみゅじろくの魅力は、「ソニーのバックアップによるミュージシャンゲスト」である。

ここまで番組のバラエティー的な側面ばかり言及してきたが、一応音楽番組なので、毎回7時台にはソニー系のレーベルか事務所に所属しているミュージシャンが、必ずゲスト出演か、コメント出演する。
さすが天下のソニーなだけあって、バンド、シンガーソングライター、アイドル、声優、アニソンシンガーまで、出演者がかなり幅広い
また、このコーナーをきっかけに新進気鋭のミュージシャンを知ることもあれば、誰もが知っているような国民的なミュージシャンがコメント出演してくれることもある。
そのバランスも非常に良い。

年齢を重ねていき、学生時代ほど新しい音楽をdigる気力がなくなっている身としては、みゅじろくをきっかけに普段聴かないような楽曲に出会える機会が増え、大変助かっている。
恐らくみゅじろくを聴いていなければ、「リトグリの新譜、ベースめっちゃかっこいいな」という感情を抱くことはなかったであろう。

音楽とお笑いの融合

「芸人さんが純度100%のお笑い番組ではなく、音楽番組のDJを担当する」というのは、お笑いも音楽もどちらも好きな私にとっては、一石二鳥でもある。

11月までスルーしていたのが本当にもったいないと悔しく感じるが、過去には割と好きなミュージシャンが芸人さんたちと絡む回が何度もあったようだ。
また、2時間の放送のうち1~2曲は、芸人さんまたは作家のキムラさんが選曲を担当する曲があるので、芸人さんたちの音楽的な趣味をラジオを通じて知れるのも楽しい。
音楽評論家・SAKURAIさんの選曲めっっっっっっっちゃ好みです(小声)。

鬼才・山崎あみ

そして、あえてここまで言及を避けてきたが、何より毎日癖の強い芸人さんたちの相手をしているメインDJの山崎あみちゃんが本当にすごいのである。
自分と1歳しか違わないファッションモデルが、生放送で毎日2時間20歳程度歳が離れているおじさん芸人たちと軽快なトークをしたり、時には(というか結構な頻度で)芸人さんをイジったりと、本当に感嘆せざるを得ない。
あみちゃん、マジですごいよ……(語彙力)。

最後に

もともとは2023年最初の放送のメッセージテーマが、「メールで年賀状」だったので、番組への感謝を込めた真面目な年賀メールを番組に送ろうと思って筆を執った。
しかし、あまりにも長くなってしまった(なんか編集画面の右上に5,300字って表示されているぞ!)ので、noteとして公開することにした次第である。


みゅじろくを聴くようになって、朝の身支度、通勤時間が楽しくなった。

みゅじろくを聴くようになって、SMAの芸人さんがもっと好きになった。

みゅじろくを聴くようになって、たくさんの新しい音楽との出会いがあった。

みゅじろくをいい音で聴きたくて、新しいポータブルスピーカーを買った。

MarshallのWILLEN
Marshallのポータブルスピーカー「WILLEN」

1万7,980円が飛んでいった。

みゅじろくを聴くようになって、キムラさんが作家をしている『AMEMIYAの「とにかく歌います♪」』も毎週聴くようになった。

ギフト☆矢野さんの家族構成に、無駄に詳しくなった。

そして何より、みゅじろくを聴くようになって、ラジオに投稿する楽しさを思い出した。
みゅじろくはもちろん、少しずつだが他の番組にもまた投稿するようになった。

直近だと、お笑いラジオアプリGERAで配信されていた「や団のGERA SPECIAL」内のロングサイズ伊藤さんの自己紹介を考えるコーナーで、私が考えた自己紹介が何個か採用された。
お笑いラジオのネタコーナー類で投稿を読まれたのは、記憶する限りでは自分のリスナー人生史上初めてだった。
ふつおたが読まれるよりも、何倍もうれしかった。

2023年は、もっと他のラジオ番組にも精力的に投稿していきたいなと感じている。
そしてみゅじろくにも、もっと面白いメールを送れるようになりたいと思う。

中学1年生の頃、何の意味もなくノリで付けた「不健康運動」という奇天烈で意味不明なラジオネーム。
「もしかしたら、10年前のことを覚えてくれている人がいるかも……」という理由で、変えるに変えられなかったTwitterのアカウント名。
「もうこの変な名前一生変えられない!!!」と自ら頭を抱えてしまうほどに、2023年はラジオから「不健康運動」の名がたくさん聴けるよう、投稿に励んでいきたい。


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