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前節の前田大然に続いて、レオセアラのハットトリック!(#131)

明治安田生命J1リーグ 第25節
横浜F・マリノスvsベガルタ仙台
5-0 完勝

開始フォーメーション

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選手交代1(60分)

OUT:前田大然 IN:水沼宏太
OUT:扇原貴宏 IN:天野純

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選手交代2(71分)

OUT:エウベル IN:松原健
OUT:マルコスジュニオール IN:渡辺皓太

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選手交代3(78分)

OUT:レオセアラ IN:ティーラトン

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好きなプレイ

---18分

右サイドを喜田→エウベル→マルコスジュニオール→エウベルと繋いでいく。レオセアラが右サイドに流れエウベルからパス。キープし、フォローにきたマルコスジュニオールへ渡し、レオセアラが開けたスペースをエウベルが取りに行き、マルコスジュニオールからのスルーパス。

スウォビィクに好セーブされるも、この試合で初めて綺麗に崩したシーン。

基本的にセンターフォワードはサイドに流れてほしくないが、エウベルが右サイドでボールを持ちマルコスジュニオールとワンツーで中央にカットインしながら右のレオセアラへ出したところから、そのままエウベルが中央に入ることを考えて右サイドへ流れるプレイを選択したのだろう。
こういう判断でサイドへ流れるのはいいプレイ。

---64分

ゴールキックから右へボールを出しビルドアップしていく中で天野純と喜田拓也の両ボランチが後ろに下がってボール回しに参加。それを見て左サイドバックの和田拓也が中央へスルスルと移動し、ボランチの開けたスペースへ。天野純は前線に上がろうとするものの、うまくビルドアップできていない中で、喜田拓也がサイドへ開いてパスコースを作ろうとする。上がりかけた天野純が再度下がろうかと試みたところを手で制止して、和田拓也が畠中槙之輔と岩田智輝の間の位置まで下がった。これは和田拓也の判断だろうが、天野純を後ろでのボール回しに参加させるよりも天野純には前で受けてもらって自分が下がった方がチームの為になると思っての判断だろう。
とにかく和田拓也が好きになる。

---72分

畠中槙之輔のクリアボールを中央付近で天野純が胸で水沼宏太へ落とす。相手を背負ってる天野純へ水沼宏太からパスが出たところでアウトサイドを使って喜田拓也へ落としながら反転しリターンパスをもらって前を向く。75分にも同様の天野純のプレイがあるがどちらもセクシーなプレイ。今まではああいうシーンでボールを突かれて奪われるシーンも散見されたが、体幹が強くなったのか簡単に相手に触らせることがなくなった。

---79分

喜田拓也が成長したプレイの真骨頂、「カラダノムキ」だけで、受けるパスを触らずに相手をかわすプレイ。視野が広い証拠。簡単に見えて高度なプレイ。

---84分

左サイドからのクロスボールをカットしたあと簡単にクリアせず、左サイドで何人も関わりながら繋いでフォローにきた渡辺皓太へ繋いでかわし切る。中央にいた松原健へボールを出すと、そこから前線の小池龍太へスルーパス。ゴールは決まらなかったが、左サイドの重心が低い時は右サイドはバランスを取りながら少し重心を上げておくことで、かわしたあとに一気にカウンター。多くの選手がボールに関わりながらシュートまで繋げた素晴らしいパス回し。

---サイドバック和田拓也のポジショニング

右サイドから攻撃をしている時、できる限り和田拓也は中に絞る。もしボールを取られた場合、今日の仙台はすぐに縦よりも、一度中央を経由して裏を狙う機会の方が多かった。
その際に、中央へ出るパスを畠中槙之輔が前に出て潰しに行き、和田拓也は畠中槙之輔が抜かれた際のフォローとして後ろをケアする。
これによって畠中槙之輔は前に繋げそうなら繋ぐし、競り合った後のこぼれ球を後ろの和田拓也へ渡すことができる。と同時に、畠中槙之輔がもし抜かれたとしてもカウンターのケアをできる。

畠中槙之輔が中央に出たパスを潰しにいくシーンが何度かあったが、和田拓也の位置によって裏のスペースががら空きになるようなシーンは少なく済んでいた。
和田拓也のサッカーIQからのものなのか監督からの指示なのかわからないが、地味で目立たないけどチームとしてとても重要なプレイ。
とにかく和田拓也が好きになる。

全体の感想

---前からプレスに来られるか、引いて守られるか

前節の大分は前線からプレスに来て、試合開始から先制点取るまでは五分五分の展開。今節の仙台は前線からのプレスを避け、自陣に入って来られたらプレスをかけに行く。どっちの戦術が優れてるという話ではないが、マリノスとしては仙台の方がやりやすかったように見える。ボス体制1年目は相手に引かれると崩しきれないことが多く、前がかりになったところをカウンター喰らって負けることも多くあった。だが最近は、5レーンをうまく使い分けながら選手が自在にポジショニングし、自分たちの形で崩せるようになってきた。

---チアゴ不在も関係なかったのはチームとして大きな出来事

今まではチアゴマルチンスの不在は大きくチームへ影響していたが、今節の岩田智輝はよくやれていた。もしかすると、上記で書いた和田拓也のポジショニングは、チアゴマルチンス不在のことをケアしたカウンター対策だったのかもしれない。

---ケヴィンマスカット監督の采配

ボスに比べて早めに手を打つ印象。特に前線の選手がを入れ替えることが多いが、タレントが豊富ということもあるだろうが、ボスの時以上に前線からのプレスを強めにかけさせてるイメージがある。その疲労を考えての早めのことなのではないかと思う。

---替えの効かない選手は?

松永英機暫定監督の頃から和田拓也が再び試合へ出始めた。今日の試合もそうだが、和田拓也のユーティリティ性は突出している。今のマリノスのスタイルはサイドバックが中央に絞ってパス回しに関わることもあれば、大外のレーンを使って足の速いウイングにハーフスペースのレーンを使わせることもある。特に和田拓也の良さは中央に絞ったときのボールロストの少なさ。岩田智輝のユーティリティ性も欠かせないが、和田拓也が五輪中断明けのマリノスを支えていると言っても過言ではない。

最後に

今シーズンは優勝した2019シーズンよりもチームの成熟度は間違いなく上がっている。8月残りの2試合が
 サガン鳥栖
 鹿島アントラーズ
で、上位争いしているチームとの対決になる。
ここを最低引き分けでもいいから乗り越えられるか。もしかするとこの2試合が優勝の鍵になるのかもしれない。

ようやくレオセアラが爆発してくれたが、あとは杉本健勇と宮市亮がさらにチームにフィットすればさらに心強くなる。

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