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占い

 俗っぽい話で恐縮であるが、私はタイに来て一時占いに夢中になったことがあった。そんなに重い何かを心に秘めていた訳ではなく、友人に付いて行くうちに自分の運勢も気になりだしたのだ。タイ人は大変な占い好きで、結婚式の日取りなども占いで決めるし、転職すべきか否か?今の恋人は運命の人なのか?留学のチャンスはあるか?など人生の節目、節目で足しげく占いに通う。これは何も庶民に限ったことではなく、財界の著名人も御用達の占い師がいて選挙の勝敗、敵の動向などを定期的に観て貰っている、著名人ほど案外孤独なのかもしれない・・・

 さて、気になる料金は99バーツ(約170円)~500バーツ(1,400円)が一般的である、勿論これ以上の高額な占いもあるだろうが私は行ったことがない。手法の多くはタロットカード、人相・手相、六星占術だが、変りダネとしては霊媒師もある。そんな中で私が夢中になった占いはタロットカード、これはカードの美しさにまず目を惹た。そして次に興味の対象となったのが占い師の巧みな話術であった。今初めて会ったばかりの私を見て「あぁ、あなたね~解るわ~今色々考えてるでしょう?カードにそう出てるわよ~」この世に考えない人などいようものか?と心の中で思いつつしばらく話に付き合う。最後はいつもよくもここまで他人のことを自信持って言えるな~と感心しながら岐路につく。そう言えば林真理子さんが言っていた「嘘も繰り返し言えば本当になる」と。(笑)

 占いは当たるも八卦、当たらぬも八卦だ。でもみんな誰かに背中を押して貰いたいのだと思う。もう自分の中では結論が出ていることへのコンファームに占いを使う。本当にこの選択が正しいことを第三者の口から言って貰いたい、ちょっとだけ未来を覗いて見たい・・・人間の自然な欲求だ。
      
 ところで、占いの部類に属するかは定かでないが、異性にモテル魔術というものが存在するらしい。もっと早く知っていたら独身時代に通ったのになぁ。

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