「コミュニケーション能力」は曲者

「吃音症(きつおんしょう)と就活の壁」という切り口で書かれたネット記事にヒントを得て、新卒採用の現場で最も重要視されている「コミュニケーション能力」について〝ツッコミ〟を入れてみました。

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一般社団法人日本経済団体連合会(経団連)が2016年11月15日に発表した『2016年度 新卒採用に関するアンケート調査結果の概要』を見ると、次のような結果が出ていました。

新卒採用の選考において特に重視した要素は、「コミュニケーション能力」がダントツの堂々第1位!しかも13年連続!過去15年間にわたって右肩上がりのトレンドがグラフから見て取れます。

これはうっかり「やっぱり、そうだよねー」と納得してしまいそうな結果ですが、冷静に考えてみて「コミュニケーション能力」って何なんですかね?

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わたしが人事総務の部門で仕事をしていたとき、こんな若手社員(中途社員)が入ってきました。

・教えたとおりに仕事ができない(違うことをやりだす)
・指示した仕事を忘れる(時間がたつと聞いたことを忘れてしまう)
・相手が誤解するような説明をする(事実を正しく伝えられない) など

しばらくは「普通の人」だと思っていたので、わたしの目には本人が不真面目でさぼっているように見えてしまい、ブチ切れる毎日が続きました。さすがに半年くらいたつと「なんか、おかしいぞ?」という疑念が湧いてきて、そこで「発達障害」を疑ったのです。

1年ほど指導を続けると、当初よりはるかに成長してくれたと感じられるようになりました。もちろん「理想的な中堅社員」には程遠いですが、仕事のうえでは十分に役割を果たしてくれるようになりました。

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前述した若手社員は吃音症ではありませんが、コミュニケーションには問題がありました。ボソボソと小さな声で意味のわからない日本語(←失礼だけど、事実なんです!)を話すことが多いので、意思疎通がむずかしいという点では本当に苦労しました。でも、じっくり本人の話に耳を傾け、何を言わんとしているのか推察し、フォローすることで一緒に働くことはできていました。

わたしは吃音症の人と接したことがないので、吃音症についてコメントはできません。でも一つ確信しているのは、コミュニケーションに関する問題の大小は仕事内容によって異なるという点です。

経団連の企業が最も重要だと判断している「コミュニケーション能力」というのは、先輩社員に手間がかからず、忙しい上司がストレスなく報告を聞けて、人事が人材配置のときに頭を悩ませなくていい人材でいる能力という意味ではなかろうかと思うのです。

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そもそも「コミュニケーション能力」というのがビッグワードすぎて、よくわかりません。どういう場面においてどのレベルで対人対応をできる人を求めているのか、もう少し具体的に言ってもらわないと困りますよねぇ。

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苫米地式コーチング認定コーチ。ライター。
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