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【次世代人材の育成5️⃣】 変わりたいのに変われない理由


自己イメージが居心地のいい空間を決める

自己イメージが改善すると、それに合わせてコンフォートゾーンが変わります。コンフォートゾーンとは物理的・心理的に自分が居心地が良いと思う空間のことです。自分にふさわしい空間であると言ってもいいでしょう。

ここでコンフォート”ゾーン”と明確に範囲が決まる表現ではなく、幅を持たせたゾーンという表現であるのには理由があります。

エアコンなどについているサーモスタットを例に出して説明することが多いのですが、例えば、温度を上げようと摂氏20度に設定したら、ちょうど20度になった瞬間にオフになって、20度を少しでも下回ったらオンに切り替わるわけではありません。19度になったらオンになって、21度になったらオフになるような、プラスマイナス1度ずつくらいの幅があって、その結果、オンになっているのは19度〜21度の2度の幅(ゾーン)があるわけです。

それと同じように、コンフォートゾーンも自己イメージに合わせて一定の幅があって、そのゾーンの中にいれば居心地が良いのです。

コンフォートゾーンの中では期待通りのパフォーマンスを発揮する

そして、自分のコンフォートゾーンの中にいる時は、リラックスすることが出来ていつもの自分でいられます。IQも高く維持することが出来て、期待通りのパフォーマンスを発揮することが出来ます。

コンフォートゾーンの外側では失敗しやすい

一方、コンフォートゾーンの外にいる時には、緊張したり、プレッシャーを感じたりと精神面で悪影響が出るだけではなく、身体的にも動きがぎこちなくなります。IQも下がり、情報のインプットがしにくかったり、記憶を引き出せなかったりします。当然、失敗やしくじりをしやすくなります。そして、コンフォートゾーンの外は居心地がとても悪いので、少しでも早くコンフォートゾーンの中に戻ろうとします。

居心地良くて出られない!

こうして、コンフォートゾーンの中に居ればいつもの自分でいられて安心だし、外に出れば途端に居心地が悪いので、コンフォートゾーンの中に留まろうとする強い力が常に働いているのです。

ここで、成長したいと願う人にとっては注意すべきことがあります。それは、今のコンフォートゾーンが「居心地のいい牢獄」になり得るということです。

もっと成長したい、現状から抜け出したいと言っても無意識のレベルでは何も変わっておらず現状のままだと、本人は頑張って一度はコンフォートゾーンの外に出たつもりでも、すぐに無意識が居心地の悪さを感じて、元いた場所に強い力で引き戻してしまうのです。

変わりたいのに、変われない。

無意識の働きを知らないと、ここでつまずいてしまうのです。

(『次世代人材の育成6️⃣』につづく)

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