青い蝶々
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アイスティーの美味しいカフェで、再来週の病理学の試験勉強をしていると、ヒラヒラと蝶が舞っているのに目がとまった。
それは青くて綺麗な蝶々だった。
カラダの面積のほとんどが、跳ぶことに使われるその生き物は、いつも軽やかで止まることなく、それでいて特に急ぐ様子もなくマイペースに動いてる。
この軽〜い感じをみてると、だんだんと催眠状態にいざなわれる。
心が重〜い感じになってるときほど、その質量がスルスルと抜けてく気がする。
蝶々がもっとも美しくみえる瞬間は、蜜を吸っているときだと思う。
それまでヒラヒラ、パタパタとせわしなく動いていた蝶が、ある花にピタッととまる。
すると、ゆっくり、じれったく、羽を開いたり閉じたりして、(おそらく)蜜を吸っている。
その瞬間はほんの数秒だけど、その静的でいて流動的な動きをみてると、なにか自分の中で凝り固まっていたものがほどけていくのを感じる。
さらにその妖しい羽の動きと模様に集中していると、だんだんと自分の中身が、その蝶々に注がれていって、いつしか目に見えない繋がりを感じることができる。
わたしは蝶を観ているけれど、蝶にもわたしがみえてるのだろうか。
イメージの中で、蝶のカラダに走っているであろう力動を、自分のカラダでも感じてみる。
するとなんとなく意識もそちらにうつっていくイメージを、もてなくもない感じがしてくる。
蝶とヒトを入れ替わり立ち替わり感じてみる。
ヒトとして蝶を経験してみたり、蝶としてヒトを経験してみたりする。
それでもやはり、わたしの意識はヒトに慣れてるけど、こんなことをインドの修行僧みたいに毎日続けてたら、だんだんと意識はヒト以外のものにも開かれていくのかもしれない。
ハッと覚醒したときには、既にその青い蝶々たちはいなくなっていた。
デトックスのように、喜びも悲しみも伴わない涙がツーっと流れている。ヒトの身体は、芸が細かいなぁ。
涙の分か、それよりちょっと多く、カラダが軽くなってる気がしてる。
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