あの日の日記 20110430 東京は、春。

あまりぱっとしない天気、ゴールデンウィークの初日。
昨日うるさいくらいに騒いでいた小鳥たちは静かだ。
もうたらふく食べて、お腹いっぱいになったのだろうか。

用事があって神田まで行こうと思っていたけど、
予定を変更して合羽橋まで。
料理するための道具がずらりと揃う。

初めて行った時の合羽橋は楽しかった。わくわくした。
今日は疲れていたのか、それとも目新しさがなかったのか、
さーっと見るだけで、前に来た時のような気分にはならない。
ガラスのコップを4つ買う。電子レンジでも使える。
ニトリのコップは電子レンジが使えない。ひとつ500円。
色の組み合わせが綺麗なムーミンのマグカップも。かわいい!1200円。

通りの曲がり角に来るたびに、てっぺんまで出来上がった
おおきなスカイツリーが見える。
東京タワーのほうがかっこいいと思う。
それでも曲がり角に来るたびに写真をパシャパシャ撮る。
途中にわか雨。疲れたし休憩するために以前行ったことのある喫茶店へ向かったが満員。仕方ないので、少し歩いて入谷の喫茶店まで行く。雨はすぐに止み、雲間から顔を出した太陽が街をきらきらと照らし出した。

入谷の喫茶店ではヱビス小瓶。つまみにタルティーヌ。パンの上にいろんな具が乗ったオープンサンド。じゃがいもとか、たまごとか、枝豆?とか。味付けはマヨネーズだろうか。おいしい。真似してみたい。
隣に一人で座っていた、自分と同じメーカーのメガネをして、同じメーカーのカメラを持っていたツルツル頭の男の人が気になった。
たまに目の前の飲み物をカメラでパシャー、パシャーっと撮っていた。
なんだか自分と似ている。
それ以外は「ポルトガル史」というタイトルの本をずっと読んでいた。

下町を歩くと、初めて見た荒木の写真集を思い出す。今でも一番好きな写真家。
高校生の頃、いろいろ悩んでいた時(そんな頃があった)、ふらっと立ち寄った本屋でなんとなく手にした本が、彼の写真集だった。
中身はモノクロで、昭和半ばの下町の風景を撮った、なんてことのない写真とともに、荒木と妻である陽子さんとの会話が綴られていた。
なんでもない写真が素晴らしく、写真を見ながら二人で話しているのだろう、何気ないその会話がとても魅力的だった。
この写真集を見た時に、なんでもないようなことに、全てが詰まっているんだ!と思った。そんなことをふと思い出す。

そのまま歩いて上野まで。高校生の頃は一番近い東京が上野だったのでよく行っていたが、それからしばらく足を運ぶことはなかった。
久しぶりに行ってみると、あの頃はなんとも思っていなかったいろんなお店が、とても面白く思える。
アメ横ビルの地下なんて、アジアの市場だ。どこの国へ行っても、市場が一番面白い。朝早くから賑やかで、みんな元気だ。食べることにはみな元気になれるのだ。そして自分が一番元気になる。いろんな外国へ行って、いろんな市場を見てみたい。
お腹がすいたので、たこ焼き4個。200円。最後のひとつを落としてしまう。

夜は英国王子とプリンセスのウェディング。花嫁のドレスのデザイナーは今は亡きマックイーンの遺志を継ぐ、サラ・バートン。
その後はフィギュアスケート。演技後に監督と選手が結果を待つあの場所は『Kiss and cry』というのだそう。

キス アンド クライかぁ。洒落てるなぁ。

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