あの日の日記 20110426 プールサイド

朝。カーテンを開けると素晴らしい青空。
桜が散ってしまったあとは、後を追うかのように、我先にといろんな花がぷわぁーっと咲いている。緑の葉っぱが光を乱反射させている。
こんな日は少し時間をかけて丁寧にコーヒーを入れる。
既に挽いてある、スーパーの安い豆。それでもゆっくり入れれば少しだけ美味しくなる。洗い物をする時も、お湯を使わなくてよくなった。

土曜日。友達の誕生祝い。ピザが500円で食べられる店で、みんなで飲む。
男子が集まればサッカーの話になり、女子が集まれば恋の話になる。
サッカーの話は苦手で、恋の話は遠い国の話のようだ。

その子はいつも、始まるか、始まったばかりの恋の話か、
終わるか、終わったばかりの恋の話を聞かせてくれるが、
その間の話は一度も聞いたことがない。
本人は大変なのだろうが、聞いてるほうは、それでも楽しそうに映る。

女って単純よ、と言う。そんなこと言ったら、男なんてもっと単純だ。
それでも分かり合うことは永遠にないのだろうと、なんとなく思う。

日曜日。ライブのために渋谷へ。
その前に学芸大学へ立ち寄る。友達が住んでいたことを思い出す。
新しい店がたくさんできていて、活気がある。
美味しいラーメン屋を探す。
久しぶりに食べる美味しい醤油ラーメン。
鶏ガラ、トンコツ、煮干し、アジ干し、鰹節、サバ節、節、節、節。
いろんな塩、いろんな醤油。丁寧に作られている。
とても美味しかった時は、帰り際にいつもよりも大きい声で
「ごちそうさまでした!」と言うことにしている。

クラスカへ行く。友達がここで結婚式を挙げたことを思い出す。
焼き物を買う。焼き物は気に入ったものを、少しずつ、少しずつ買っている。
途中、あまりにも眠くなり喫茶店で寝てしまった。どうしてこうも毎日眠いのだろう。

夜は久しぶりのライブハウス。
最後に来たライブハウスと同じ場所、同じ目当てのバンド。
この前はまだ夫婦だった頃の浅野忠信と子どもを連れたCharaがいた。
来ているの客の年齢層は高い。バンドとともに、ファンも歳を取る。安心する。
一人で来ている客が多いのだろう、静かなフロアにルー・リードが鳴り響く。

toddle。静かで激しく、そしてかわいい。
moools。とてもユニークな音。
最後はBloodthirstyButchers。
このバンドは学生時代からかれこれ15年聴いているが、バンドはもう20年以上続いている。
ずっと聴いている唯一のバンド。
スピーカーから流れる轟音。油断すると飲み込まれてしまう。
時には何の曲を演奏しているのかさえ、分からなくなる。
必死で音を追いかける。
ギターはノイジーだし、歌声はジャイアンのよう。
それでも、自分の中では、とても気高い、孤高のロックなのだ。

帰りの渋谷はいろんな人がいる。
うずくまる若い女の子、よっぱらいのオヤジ、みんな同じ髪型をしたホストたち。

心地よい耳鳴りが、ずっと続いている

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