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『バチェラー・ジャパン』 シーズン1 エピソード4

さいきん公私ともにテキストを書き散らしていて、起きている間は常に何かタイピングしている気がします。これを一部でもいいから何か収益化できないかという欲が少し出てきて(しかし対価を欲しいと思うのは自然な流れでしょう?)、Amazon アソシエイトに審査を依頼してみたのですが、見事に不合格となりました(ちなみに note ではありません、記事数足りないし)。ですので、今後とも Amazon に媚びへつらうことなく好きにやります。

というわけですから、観てくださいといったフレーズと共に毎回貼りつけている Prime ビデオのリンクは、クリックしてもわたしにお金が入ることはありません。安心して押しましょう。

…と前回までは言えたのですが。今回から展開が物凄く重くなり、おいそれと観てほしいと言えなくなってきた感じがあります。でも、人生とはこのようなものなのかもしれない。本当につらかった。

沖縄編

富士山麓では吐く息も白く、ダウンジャケットを着ているようなメンバーもいましたが、直後の今回はほぼ夏の装い。秋口に収録したんでしょうね。

のっけからユタ(沖縄のシャーマン)のばばあが出てきて、新メンバーかと思いきや、バチェラーにアドバイスをして去っていきました。髪の毛が長めの明るい女性が大きな星、明るく前に出ている。その後ろには目立たない星の光の、髪の短い女性。本当に選ぶべきは後ろの女性だと、ユタはいいます。

はい、全員髪を切ろう?

ここから鍋料理での飲み会タイム、そしてツーショット連発。秋口の夜に古民家の軒下で腰かけてお話しする構図は画になります。

ゆきぽよ。
髪色落ち着かせました?メイクもバチェラーのリクエストに応じてどんどん彩度落としていってる。
彼女に関してはバチェラーの意向に沿った完全な「妥協」はするべきではないと思います。絶対後悔するので。ただコメンタリーの端々に見られる知性と芯の強さが確かなので、うまい落としどころを見つけて、ギャルらしい自分とバチェラー好みのスタイルとを両立できるんじゃないかなあ。本当に回を増すごとに良くなってきています。残ってほしいですね。

古賀っち。
よそいきの自意識が完全に剥がれてきました。本編中のあらゆるリアクションにおける表情を見てしまいます。ひとつひとつの挙措が、いちばん的確にその時の状況を表している感じがします。だからこそ中盤から後半にかけてのあれが本当につらい。
見た目の感じよりずっと若いから、それに起因するであろう表情が見え隠れするときにぐっと引き込まれるのかなとも。蒼川と同い年ということを意識して観ると、面白い。

飯倉ちゃん。
ルックスに比して自己肯定感が異様に低い感じの子です。蹴落としを経てどんどん卑屈にならざるを得なくなっていったくるみちゃんや、同じく皮が剥がれてきた古賀っちに比べると、最初から一貫してテンションが低いので逆にバチェラーから見ると安定して見えるのかな。赤じゅうたんの御挨拶で泣いちゃうところとか、神社で願掛けしてから参加したというところとか、けっこう重たい感じもします。たまにコメンタリーが怖かったり、私服が革でバチッとしていたりと、自我が分散している感じもあってまだよくわからない。

岡田ゆり子。岡ゆり。きたー。
前回のカクテルパーティーで多少ダークな面がピックアップされていましたが、ついに編集でその一角が露わになってきました。最年少クラスでこのコメンタリーでの貫禄。声低いのも効いてます。他者に対するレビューは非常に分析的。ただ自己の分析と制御はうまくいっていない気がする。鶴さんを抑えられるのがこの 21 歳だけという現状を鑑みると、その裏側での存在感には舌を巻かざるをえません。鶴さんは鶴さんで、岡ゆりの自己制御の効かなさを察しつつちゃんとマークしているので、この対立構造は今後非常に盛り上がりそうです(次回予告がそれを表してもいました)。
岡ゆり、本当に何者なんだこいつは。

今回 2 ショットを獲得しようとするもはぐらかされ続けた森田は順調におかしくなってきました。自分がデートにあまり誘われていないというハンディキャップを盾に戦局をがちゃがちゃに引っ掻き回し始めるネガティブポジションのキャラクターに変貌、、、前回も書きましたが、こうなってしまったのはバチェラーも悪いと思います。
酩酊しているとおぼしき飲み会後に収録されたのであろうコメンタリーが非常にいい。「はっ!」
「わたしぎゅ~したーい」から、カメラに向かってバチェラーへの(想定)ハグを再現してみせた「ぎゅ!って。フフフフフフ」の時の顔は、歴史に残るメスの顔ですあれは。観てください。11 分 40 秒から 3 秒間でいいです。再生!(繰り返しますがアフィリエイトではありません)

海岸

6 人ピックアップの海岸駄話デート。ゆきぽよが更にメイクの彩度落とした。本当に尊敬できる。

豊島は相変わらず詰めが甘いのでは。詰めの甘さって結局バチェラーへの意識の低さだと思うんですが、バチェラーは逆に結構そのヌケを推している気がします(コメンタリーでの表情が綻んでいるので)。「メモを忘れた」というヌケを「次」という駆け引きに転用するけど、バラ貰えなかったら次は無いんだよなあ。

橋本。わたしけっこう推しています。コメントの強度があります。松長が「主役」級になってしまったぶん、本来の意味で俯瞰のできるオネーサンは橋本くらいしか残っていません(KONAN はより内側で均衡を取るバランサーだと思う)。ただ、コメンタリー以外でのインパクトが弱い。現在残っているメンバーであゆをマークしている、あるいは釘を打ち得るのは橋本か古賀っちだと思うのですが(残っていればゆかちんも動けたと思っています)、両者ともバチェラーの中でのプライオリティが高くないように見え、それゆえか女の子集団内での立場も強くないので、あゆの独壇場を許してしまっている気がします。表舞台に躍り出る機会が出てきてほしいなあと思います。その時の、場の変化を見てみたい。今回の耳打ち内緒話のシーンは、数少ない彼女の見せ場でした。
「女の子は拗ねたらあかんで」

橋本のその台詞は森田に対するもの。そんな拗ね森田は関西勢 KONAN/橋本ペアとバチェラーとの間を引っ掻き回しつつ、彼をかっ攫っていってしまいました。そして前夜の「再現」どおり、おままごと戦法でバチェラーへの抱きつきを実践します。
この後の森田の質問、「久保さんは愛されるのと愛するの、どっちのほうが難しいと思う?」からの流れですが、なんか森田ってこういうシーン多いですよね。バチェラー・ジャパン本編が、森田のストーリーになってきつつあるように見受けられます。やきもち妬きの女の子が、ここぞという図々しさと少しの運を使って時のヒロインになっていこうとする話なのかもしれない。
質問については、森田ならあのように答えると思っていました。自分を信じるために物凄くエネルギーを消費することになりそうな人間に見えます。このあたりについてはつい年末に観た芝居、月刊「根本宗子」の『愛犬ポリーの死、そして家族の話』と共通するベースのテーマをみました。「自分に自信が無い」の「自分」が外に向いているのか内に向いてるのかで回答が分かれるような気がしています。

2 on 1

海岸デートに誘われず宿での待機を強いられる残留組の下に現れる、ナビゲータの坂東。その口から語りだされたのは新しいルールのデート、「2 on 1」。

これは畜生が考える企画では??

形式は 2 人の女性とバチェラーとの 3 人デートであり、終了時にバチェラーは、ローズセレモニーに先んじて一方の女性にバラを渡すことができます。
ここまでならまだしも、渡されなかった方の女性はローズセレモニーを待たずしてバチェラー・ジャパンからドロップアウトすることになる。そしてここでの指名を聞いて泣きそうになりました。

初日から共に行動することが多く、また時折バチェラーの口からも比較対象として引き合いに出されることがあった、古賀とくるみちゃんです。
強張った表情で振り向いてライバルの反応を伺う古賀と、クッションに突っ伏して相手の側を見ようとしないくるみちゃん。まじできついな。

マングローブ生い茂る川をカヤック漕いで下る、ひとりずつのタイマンデート。先攻は古賀、後攻はくるみちゃん。各人が相手を見送るときの背中を映す演出もさることながら、くるみちゃんたちの戻りを待ちつつインタビューを受ける古賀の表情の機微が、全てこの 2 on 1 のためにあるのではないかという切迫をもって覆い被さってきます。編集はこのためにそれまでの彼女のリアクションを切り取っていたのではないかとさえ。本当に畜生ですよ。

選択は宿の真下の砂浜で、他の女性陣がバルコニーから見下ろすなか行われました。バチェラーが古賀を選んだ瞬間の、嬌声とも悲鳴ともつかない 2 階からの反応が生々しい。そしてここからのくるみちゃんが本当に不憫で。
思い返せば 2 日目の異様な泣きの場の雰囲気に呑まれてからここに至るまで、彼女はまともにバチェラーからピックアップされることもなく、どんどん卑屈になっていく様子がただただ可哀想でした。挙げ句最後には、仲の良かった古賀と比較され、その場で去ることにならなければいけなかった。最後にバチェラーに伝えた「今日が一番たのしかった」は本心でしょう。そのような機会がそもそも碌に与えられていなかったのですから。その後カメラに向けて発露する、彼女の感情の洪水は見るに堪えません。油断。親しい人物と比較されたこと。何よりも「(あかねっちと比較されなければ)まだ勝てた子が絶対いた」という言葉から滲み出す混乱です。惨めさからくる防衛反応がこのような心無い言い訳を誘発したのかもしれませんが、それを他人が咎めることができるほど、彼女は「ゲーム」での境遇に恵まれてはいなかった。本当に苦々しい幕切れでした。くるみちゃん、お疲れさま。幸せになってください。

ローズセレモニー

バラは人数よりも 1 本少ない。

実質的には、アフターパーティーで今回急速にアプローチを始めた控えめな 2 人、飯倉ちゃんと小菅ちんの 2 on 1 の様相を呈することになり、小菅ちんが敗退しました。
小菅ちんは小動物みたいなかわいらしさが特徴的な子でしたが、バチェラーの「癒しキャラ」評もなんかずれている気がする。感情のペースが独特な感じを受け、またいつも(特に女子の中では)むすっとした表情をしていたので、残っているのもちょっと不思議な感じがしてはいました。ラストシーンで語られるバチェラーの思いと彼女自身による自己分析が言い得て妙な、そういう女の子で止まってしまった。まあでもかわいいし、お若いし。最後の目に涙をいっぱい溜めての笑顔は眩しかったです。

短髪の子は 1 勝(古賀)1 敗(小菅)。沖縄編は次回も続くようです(次は水着回だ!)。ユタばばあの勝率や、いかに。

今日の鶴さん

芝居がバチェラーとの 2 ショットを浸食するようになった。

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