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早寝したのに早起きできない人はただのいっぱい寝た人

家族全員インフルエンザになった。
小さい頃はなったことがあったのかもしれないけれど、記憶のある限りでは、私は初インフルエンザだった。
順番としては私→娘→息子→夫、の家庭内パンデミック。

40℃の熱のなか病院に行くにも、もちろん下の子(3歳児)を連れて行かねばならず、タクシー使えと夫に助言されるも、そこは主婦の意地(そんなものいらない)、というかただのドケチ精神で、自転車で行ってやった。どうだ。どうだってことはない。

高熱で幼児連れで待合室40分待ちはかなり厳しいものがあったが、イライラする余裕などその時の私にはなく、娘が持ってきた絵本をただただ、読むというよりは声に出す、いや、発音する、という体でやり過ごし、棒読みどころかこれじゃあ言葉の意味をなさないんじゃないかと思われる読み方だったが、もうそんなことはどうでもいいくらいに私はゼエゼエだったのである。

とてもいい子だった娘もさすがに30分を過ぎる頃には不機嫌になってきて、そしてやっと私は、娘の「のど渇いた」の一言で、いつもなら外出には必ず水筒を持参するのにこんな日に限って忘れたという失態に気が付くのだが、30分も待ってしまった、外に買いに行くにはそろそろ呼ばれそうだし、なんとか我慢してほしい、というよりもうここから一歩だって動けない、診察室に行く以外動けない!気が付くと意識がないつまり寝落ちている!という状態なので、もうガン無視。母、ガン無視。ごめん娘。

「のーどーかーわーいーたー!」という声は徐々に大きくなり泣き声混じりになり、しかし「もう少しだからね」を機械的に繰り返すだけの母は事態を解決しようとする様子もない、恐らく具合が悪いから対応できないのであろうことは傍から見たら明らかだったろう、横にいたおばさんが同情してか迷惑に思ってか、こちらを度々チラ見するのだがそんなことはまったく気にならない。そのくらい私は朦朧としていた。

ようやく順番が回ってきて検査、インフルA型のお墨付きをいただき無事帰宅することができたのだが、いやあ、本当にインフルエンザはきつかった。結局そんな当たり前の感想しか出てこないな。

インフルエンザから完全復活してからは、去年はなかなか習慣づけられなかった早起きを、今のところ三日、続けて実践できている。

家事と子育てが生活のすべてである今の私の自由時間は子供の就寝後から起床までの間だが、やりたいことをやる時間として、この数年、どうしても深夜になってしまっていた。
でも作業効率と健康を考えたら、朝型に切り替えるべき。そう思ってチャレンジしていたのに、どうしてもギリギリまで寝てしまう。早く寝ても早く起きられない。これじゃあ早起きのための早寝ではなくて、ただいっぱい寝た人だ。これを何度も繰り返し落ち込んだ。ただいっぱい寝た人って。

インフルエンザになってその期間はとにかくずっと寝ていたわけで、それで何かリセットされたのだろうか、ここ数日は朝四時過ぎに起きることに成功している。嬉しい。やっとだ。清々しい。今年はこれを継続したい。

早起きしてやっていることは、小説だ。
この一年ほど、ずっと書いている小説がある。三月末の新人賞に出そうと思って進めているが、どうにもこうにも目処が立たない。「ただいっぱい寝た人」になっていてはなおさらだ。

早起きを手に入れた今の私は、このタイミングを逃すわけにはいくまいと、毎朝2~3時間せこせこ書いている。とは言え私は筆が遅い、構成が下手、知識に乏しいと三重苦で、書く合間に「はて、私は何故こんな朝っぱらから必死になって書いているんだっけ」と思ったりもするのだけど(それはもう度々するのだけど)、でも自分の書いたもの9割にがっかりしていても、1割「ここはもしかしたらいいかもしれない」なんて思えるから、だからなんとか完走目指してやれている。
誰のためでもない、自分のために書くのだ。
3月末までに間に合うのかギリギリではあるが、「諦めたらそこで試合終了ですよ」の精神でもって、追い込みたい。

まずは早起きを三日坊主でなくちゃんと本物の習慣にしたい。
もう今年は「ただいっぱい寝た人」にはならない!

#日記 #エッセイ #つぶやき #主婦 #子育て #インフルエンザ

子供の就寝後にリビングで書くことの多い私ですが、本当はカフェなんかに籠って美味しいコーヒーを飲みながら執筆したいのです。いただいたサポートは、そんなときのカフェ代にさせていただきます。粛々と書く…!