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いつまで被害者らしくしてないといけないのか。

「被害者は被害者らしく、下を向き、悲しそうな顔をし、いかに辛いか体現しろ」

なんでこんなことを言われるんでしょうか。

私たちはずっと、過去を引きずって生きていかなければいけないのでしょうか。

あの日から時間は止まったままです。
しかし、動き出したいと思ってる私だっています。

今、二審の意見陳述を書いているところ。
また色々考えさせられるようになりました。


一審

地方裁判所。懐かしいな。
最後に行ったのは約5か月前ですね。

一審の2回目で私の意見陳述が読み上げられることになり、それまでに完成させて検事に送ることになっていました。

私は意見陳述を書いて、弁護士に添削してもらっている時、何度も表現を変えられました。

法律、裁判、、私にとって全く縁のない分野。
(経済学科なので🤣)
学校の授業でちょっと習ったり、傍聴しに行ったことがあるくらいです。

だからこそ、専門家である弁護士からアドバイスを頂き、何度も添削して貰えるのは非常にありがたかったです。

ですが、最初の添削では「挿入」という、
二度と聞きたくもない単語を冒頭部から連発させられました。

勿論、争点になっているのがそういう類いのことなので、強調させるのは仕方がないとは分かっています。

でもそれを私が発したありのままの言葉として、法廷では読み上げられるんです。

私の言葉ではないのに。

とても嫌でした。不快でした。

自分がどれだけ苦しい思いをしていたのか
自分があの時どれだけ死への恐怖を感じていたか
逮捕当日まで毎日、脅されるかもしれない恐怖に怯えていたか
会社でどんな思いをしながら働いていたのか
趣味を続けられなくなったこととか
毎日泣きながら生活していることとか
体調をどんどん崩していくところとか

本当は、これらは全部頭から離して暮らしたいのに。

意見陳述では、これを言葉でリアルに表現することになります。

文章を書く度に

「ああ、自分ってまだこんな状態なんだな」
「周りからもきっと見るに耐えないんだろうな」
「会社ではもうお荷物なんだろうか」

と、思い詰めてしまいました。

難しい単語は、簡単な言葉に置き換えられました。

公判→裁判
法廷→裁判所

とか。
あまり難しい言葉を使うと弁護士っぽいから、みたいです。

「辛くて何も調べられない」「感情を出すことしか出来ない」「苦しい」
頭の弱い、被害者の女の子像を望まれてるんだと気づきました。

そもそも先生がメールで公判期日だの知らない言葉を送ってきてるのに。

自分の周りのことくらい、自分で知りたいって思うのは変ですか。
弁護士のサイトを読み漁るのもおかしいですか。
法学部の友達にLINEで質問するのもやる気有りすぎますか。

元気すぎますか。元気じゃないですよ。
怒りからしか得られないエネルギーで、それで自分なりに勉強してるんです。 

あの日から、事件のことを考えなかった日なんて1日もないのに。
先が見えないのが不安でどんどん調べちゃいます。

でも、先生が言うように「可哀想な被害者」であるにはその通りに修正していくしかなかった。

被害者参加の日、裁判長が直々に控え室まで挨拶しに来てくださいました。
中立の立場なのに、わざわざ。

本当は相手の目を見て「本日はお願いします」と伝えたかった。敬意を示したかったです。

でもだめです。
「下を向いたまま」「悲しそうな顔で」「小さな声で」って言われてたから。

私としては、これからお世話になる人に対してこんなに失礼な態度取っていいのか、すごく不安でした。

でも、きっと法曹の世界では「被害者の真面目さ」より「被害者の心情」

わかってたけど辛かった。

そのまま、お礼も言えず3回の法廷が終わってしまいました。


よく聞く話

「大人しくしていろ」

「派手な服装だったから被害に遭った」

「誘ったんじゃないか」

強姦神話で言われる話。

でも私、事件当時は

ユニクロで買ったTシャツ
足首まであるロングスカート
NIKEのスニーカーという

どちらかというとクソダサな服装だったんです。

だからむしろ、
今はミニスカートに厚底サンダルを履いている。

全く抵抗がない。夏だから涼しくて丁度いい。

でもこれは、世間で思われてる「被害者像」とは全然違う。

そんな形もあっていいと思うのだけど、私が間違ってるのかな。

あーーーもう寝ぼけすぎて頭ぐるぐる回ってますおやすみなさい!!!

#地方裁判所 #一審 #性被害者のその後 #性暴力を許さない #レイプ #意見陳述  

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