ジャニーズのブランド力

 推しの事務所退所が発表された。残された期間はわずか。今までずっと好きだったから、退所しても、それは変わらず、ずっと好きだろう、と当時の自分は思っていた。退所し、テレビから一切出なくなり、次の所属先の事務所が発表された。それから、歌もリリースし、前と変わらずアイドル活動をしてくれていた。

 しかし、不思議なことに、前感じていた好きという感情、応援したいという感情がなくなっていたのだ。これはなぜなのか、と考えたとき、やはりジャニーズのブランド力というものを痛感した。

 ジャニーズである、ということに価値があり、それに価値を感じているので、その、自分が価値あると感じている道を進まない自分のアイドルに、面白み、魅力を感じなくなることから、そうなるのかもしれないと思った。つまり、私は、彼自身ではなく、その事務所に所属している彼が好きだったのだ。そこで初めて、私はアイドルたちではなく、単にこの事務所が好きなのだと気づいた。

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