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母は仕事と家事を休んでニュージーランドへ行く③〜「叶わない夢」を「叶える」に変える


きっかけは北海道博物館で観たカパ・ハカ。

今から4年くらい前。
札幌にある北海道博物館でニュージーランドのマオリ芸術工芸学校の日本巡回展「TUKU IHO(受け継がれるレガシー)がありました。その中で「カパ・ハカ」公演もあり、それを知った私は思い立って、子ども達を連れて観に行きました。

久しぶりにニュージーランドに触れたいなぁと思って。
子ども達にもニュージーランドのことを知って欲しかったし。

そこでみた「カパ・ハカ」が、本当に鳥肌立つくらい素晴らしかった!
まだ小中学生だった我が子達も、めちゃくちゃ揺さぶられてました。
本物ってやっぱすごい。

あ〜。いつかニュージーランドに観に行きたいよね。
ママもニュージーランドに2回行ったけれど、まだ現地で見たことないんだよね。って話たりして。

この時鳥肌立てて観たハカは、中学生だった娘にとってもかなーり印象的だったようで。
「ニュージーランド行ってみたい」という思いは、この日を堺に、私から娘1号にも感染っていったように思います。

中学生だった娘は「ニュージーランドに留学したい」と言うようになりました。

そんな言葉を聞きながら。
長期留学をすることは出来なかった私は、我が子がその夢を叶えてくれたら嬉しいなぁなんて、漠然と思うようになりました。

そして。それからなんとなくニュージーランド留学を調べ始めて。
大学進学を考えていない娘1号だったので、大学行かないのならその分の学資で1年留学するってのもアリじゃない?と思い始めました。
高校在学中に1年行って来ちゃったら?って。

我が家ではそれまでにホームステイの受け入れなんぞも、何度かしていたので、娘1号は海外に飛び出すとか、ホームステイで知らない人のお世話になるとか、そういったことにあまり抵抗はなさそう。むしろ、受け入れ側だったので、今度は自分が行く方になってみたいという思いがある様子。

中学受験を前にぼんやりと、「高校に入ったら留学しよう」という未来設計図が娘1号の中に出来上がってゆきました。

娘1号を留学させることを、本格的に調べ始めて、行き先や費用やら、奨学金やらなんやら調べていくうちにふと…。

「あ。私も一緒に送って行きがてらニュージーランド行っちゃうか!」という、ひらめきが降りてきたのです。


私も一緒に娘を送りがてら、ニュージーランドに行っちゃうか!

そうひらめいた瞬間。
めっちゃ、ぱぁ〜〜〜〜〜〜っと目の前の世界が開けたような。
うわぁ、今なら私、行けちゃうんじゃない!?って、めちゃくちゃドキドキ。

ほらほら、わたし仕事で臨時収入あったし。なんならこれから正職員になって収入増えるし。
息子氏と娘2号もその頃には充分、留守番出来るだろうし。
一人で国内旅行もしたことない田舎暮らしな娘1号がそもそも一人で飛行機乗り継いだりできるとは到底思えないし。
留学エージェント挟まず、うまく自分で留学の直接手配して、費用を浮かせたら、私一人分の旅費でるじゃん!
直接手配での留学なら、やっぱ親として現地の様子は観ておきたいし。

え。ほんとにこれ、行けるんじゃない???
あれ。なんかずっと無理だって思ってたけど今なら行けちゃうんじゃない??

夢は夢。
叶わない遠い夢だと思っていたニュージーランド再訪。

今なら叶えられるかもしれないって、気がついた瞬間でした。

1年かけて渡航の準備

無事に娘1号が希望の高校に入学し。
さっそく本格的に留学へ向けての計画を立てました。
ただ時はコロナ禍真っ只中。
国境閉鎖中(泣)

高校1年生から2年生になる間の1年を休学して留学できたらいいなぁと考えていましたが、コロナ禍により断念。

トビタテJAPANに挑戦していくつもりで、あれこれ考えて作戦練っていたりもしたのだけれど…これもコロナ禍で目処立たず断念(泣)

去年の春。娘1号が高校2年生になった春。
ちょっとずつニュージーランドが国交を開いていくことを公言。

よっしゃー。きたきたー!ばんざーい!
計画より1年遅れだけれど、来年留学しよう!そして私も送りに行こう!

そんなこんなで。
去年の春、娘1号を留学させることを決意。

留学先の学校を検討し、その学校へ直接受け入れの問い合わせをし、次年度の受け入れ許可をもらいました。
学生ビザ取得の準備を進め、そして私の27年前のホストファミリーへ連絡。
航空券を予約し、私の職場へも長期休暇を取りたい旨を相談。
そして切れっぱなしだったパスポート申請。ついでに国際免許証も。

英語、、、そんなに出来るわけで全然ないので、娘の学生ビザ申請を自分でやるってのはなかなか大変でした(これもまたどこかで詳細を書きたいな)。留学先の学校とのやりとりもメールで、英語でがんばりました。(メールなのでまだマシ!)

私のホストファミリーとは数年前にインスタでつながっていたので、そこから「1月に行きたい」と連絡。
ホストマザーがすごく興奮して返事をくれました。

そうこうして。
着々と1年かけて渡航の準備を進めました。
あきらかに。後押しする風は吹いてきた。
一気にどんどん決まって準備が整って。出発へのカウントダウンが始まりました。

子ども達がいるから夢は叶わない→子ども達が私をニュージーランドに行かせてくれる

夢は叶わない…と思ってたけれど。
叶わないって思ってるから叶えられないんだなって、ちょっと思ったりしました。
叶えられない、叶わないってロックかけてたのは自分だったな…とも感じたりしました。
確かに子育て中は自分の自由が効かない。お金も時間もゆとりもなにもかもない。

でも時間は流れてる。
子どもも私もちょっとずつ変化してる。

子どもはいつまでも子どもじゃない。
子どもはいつまでも無力なわけじゃない。
子どもはちゃんと成長して、もはや私を助けてくれるくらいの存在になっている。

子どもがいるからニュージーランドには行けないって思ってたけれど。そ
れはいっときのことに過ぎなかった。

大きくなってきた子ども達が私をニュージーランドに行かせてくれる。
そう思った。

あ〜。そうか。ちゃんと時が満ちるんだ。
そう思いました。

ときが満ちて。
そうして私はニュージーランドに夢を叶えに行くことになりました。




 


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