見出し画像

スーパームーン/Together/魔法みたいな / Tegami

新作リリースに際しまして、そのストーリー、そしてメンバー書き下ろしのライナーノーツ、おまけとして大野の制作手記を公開します!
こちらのnoteを読んでいただければ、新作4曲のより深い部分まで触れることができます。
全、1万5千文字を超える文量なので、目次から読みたいところを読みたい分だけお楽しみください!

優しい気持ちになれますように

2021年5月22日、2曲入りシングルCD『魔法みたいな / Tegami』
2021年6月11日、2曲入りシングルCD『スーパームーン/Together』
二枚のCDをリリースしました!

通販とライブ会場での限定販売になります。
また、今回はCDで初めて聴く感動をもう一度大切にしたい
という思いから、各種サブスクで配信するのは少し先の6/19になっています。
この時代、CDで音楽を聞いています!という人は少ないと思うけれど、
やっぱりCDとして発売するからには、最初の一回くらいはケースから出して、CDで聞いてもらいたいなって思っています。

もうCDは買わないよっていう人も、手触りやジャケット、たくさんこだわったので、よければ手に取ってみてください。
6/19になればサブスクで聴けるので、もちろんそこで聴いてもらえるのも嬉しいです!

今作のジャケットは2枚とも尾花大輔さん(http://d-obana.com)にデザインしていただきました。

画像4

画像4

尾花さんとは『備忘録』というCDジャケットのデザインで初めてデザインを依頼したのですが、そのデザインが大好きで、今回もお願いさせてもらいました。
尾花さんへは、曲を作った時の思いや、曲に込めたメッセージをぶわーっと文章にして伝えるのですが、毎回とても親身にイメージに寄り添ってデザインをしてくださります。
今回もお気に入りです。

魔法みたいな

『魔法みたいな/Tegami』このCDに収録されている2曲はこちらの楽曲製作プロジェクトで製作したものです。

『魔法みたいな』という楽曲は、Nikkiをテーマにした楽曲です。
Vo粟子が実際に今年の1月から毎日日記を更新し、さらにみなさんからも「日常」をテーマに日記を募集。
それらの日記を元に歌詞を製作しました。
粟子さんの日記を見返したら、「あ、ここ使ってる!」と見つけられると思います。

粟子さんの日記はこちらでご覧いただけます!
https://awakoction-nikki.tumblr.com
ARCHIVEボタンを押せば今までの日記をすべて見られます。

皆さんから募集した日記も、本当にたくさんのご応募をいただいて、
正直、これ僕らが読んでいいのか?と思うほど心の中を写した日記から、本当に日常の風景を写した日記まで、いろんな日記を読ませてもらいました。
日常というのはその人その人それぞれに一つづつあって、どれもびっくりするくらい形が違っているのだなと驚きがありました。
そして、誰かの日常をちょっと知ることによって、相手に対してちょっと優しくなれるような感覚になったんです。
そこで、今回の作品のテーマは「優しい気持ちになる」だなと、直感しました。

なんで日記と手紙というモチーフに、僕らがいいじゃん!って思えたのか、
きっと日記と手紙を書いたり読んだりすることって、なんかとても今の世の中を生きやすくするためのヒントになるんじゃないか、という感覚があったんだと思います。

粟子さんが日記を書き出した当初は、ご飯に関係する日記しかなく、
お料理ロックができてしまうのでは・・・と
不安にかられておりましたが、その後の追い上げと、みなさんの日記のおかげで、とても良いテーマに巡り会うことができました。

画像2

Tegami

この楽曲は、ある2人の登場人物が交わす手紙を実際に設定し、そこから抜粋したものを歌詞にしました。
ある2人、というのはもちろんフィクションで作り上げたものなんですが、ココロオークションに縁の深い物語にも影響を受けて作ったので、よかったら考えてみてください。

どのくらいの手紙のやり取りをすれば歌詞にできるのかわからなかったので、とりあえず2人の手紙のやり取りを書きまくりました。
もちろんフィクションなので、自分で書いているのですが、いつの間にか想像のはずの2人が心を持って、僕の手を使って手紙のやり取りをし始めました。
「おぉ、これがペンが勝手に走るというやつか」
などど感動しながら、気付けば20通をこえる手紙のやり取りになっていました。

途中で書くのをやめて歌詞にしようとしてから、ペンが勝手に動くことはなくなりましたが、この2人この先どうなるんでしょうね。
みなさんも想像しながら聞いてもらえたら嬉しいです。

レターセットtegami2

スーパームーン

この曲、当初は2020年末くらいにリリースする予定でした。
なんかそういうの多いですが・・・笑
前作の『Memorandum』を作って、その後すぐに制作した楽曲です。

制作段階から手応えがすごくあって、早くリリースしたいなと思っていたのですが、やっとリリースできました。

このシングルCDのテーマは『誰かを想う』です。

前作『Memorandum』では自分の過去との向き合い方をテーマにしていましたが、そこから一歩進んで他者との繋がりを意識して作りました。
といって、実はそのテーマが最初から決まっていたのではなくて、粟子さんが書いた歌詞を見たときに「なんだ次の答えここにあるじゃん」と思ったんです。

曲を作ったあの頃と比べて、良くなっているのか悪くなっているのか、正直なんだかよくわからない世の中ですが、やっぱりこの曲がもっているメッセージには変わらない強さと優しさがあると思っています。

たくさんの方に届いてほしい。心からそう思う曲です。

画像5

Together

この曲も去年の夏頃、スーパームーンと同時に制作した楽曲です。

シングルのテーマである「誰かを想う」という言葉がそのまま歌詞に入っています。
意図していたわけではないのですが、自然とこの言葉を選んでいました。

2020年末、羽田空港第1ターミナルで行ったライブ「Time Traveling」で初披露していました。
CD版では、どのようなアレンジが施されているのか、ぜひ聞いて確かめてください。


Vo.Gt 粟子真行「地球にこのメロディーを捧げるつもりで書きました」

最近の曲作りはまずテーマを決めて、
そこから生まれたインスピレーションをもとにデモ曲を書きます。
僕と大野と2人で持ち寄ったデモをメンバーみんなで一緒に聴いて、そこから採用する曲を選びます。
今回は2人とも同じ景色が見えてたのかな、ってくらい雰囲気とかイメージの共有ができていました。
コロナ禍でなかなか他人と今まで通りに関われない中で、お互いに思う今こんな曲があったらいいなが、似ていたことに驚きました。

魔法みたいな

実際に日記を書いてみて、それをもとに歌詞を書くことにしました。
最初はご飯の歌になってしまうんじゃないかと心配したくらい、、
食べ物の話題しか無かったのですが、
早くライブしたいなぁとか、今作ってる曲を聴いてもらいたいなぁとか、会いたい人に会えなくて寂しい思いを共有したいなぁ。とか、頭の中にあるけれどなかなか言葉にできないことがだんだんと言葉になっていったように思います。
日記をつけていて思ったんですが、人は忘れるのよ。なにが?(更新するのもたくさん忘れましたがそれは置いといて)
ちょっと心が動いたくらいじゃ記憶に残らなくて。1日の終わりにいざノートを開いてみても今日何あったっけ?みたいな感じで。
よほど特別な出来事がない限りその日何を思ったかって覚えてないんですね。
思ったより同じような日々を生きていて、
毎日同じようなこと思うし?てかそもそもそんな心動かんし、、ん?
日記ってどう書くんだ?話題がないぞ。やべえ。書くことがない、、、言葉にするのは難しい、、の迷路に迷い込む事に。
なので、
ー 心がちょっとでも動いたその時、何を思ったかメモをとって覚えておく ー
ということからはじめることにしました。
そして気付いたんですが、意外にたくさん考えたり思ったりしながら生きてるんですよ、僕たち。脳みそは忙しい。
例えば、朝起きた時は
〜なに!?うるさ!あ!アラームか、はい止まって〜、、うん、もうちょっと寝よ、、あ、でもトイレ行きてえ、でもでもその前にメガネ、、あれ?どこ!?〜
ほら。朝起きて20秒でこんくらい思考があるります。
普段は無意識のうちに瞬時に脳が反応して自動で行動してくれているんですね。
しばらく日記を続けて最初の方から読み返してみると、パスタ茹ですぎて失敗したから次は硬めに茹でたい。みたいな日記を書いてました。
あー。そんなことありましたねえ。
そんな小さな、些細なこと忘れてたわ〜って。そんな日記ばかりでした。
あとはお腹がすいたとか、何食べようとか、ランニングしようとか、やっぱサボろうとか、曲作りうまくいかんとか、今流れたあの曲良かったなとか。これも些細なこと。
でも、その時の自分にとってはそれが結構大した事で。小さいこと集めながら、ちょっとずつちょっとずつ未来に進んでるやなって思えて、なんかグッと来たんですね。
ちょっとのことで傷つくし、笑顔にもなれるし、寝て起きてお腹すいてなんかしてまた寝て忘れてをたくさん繰り返して生きてるんだなと思いました。
きっと、生きとし生けるものみんな一緒。
動物みたいだなと。人は全然特別な生き物じゃないんじゃないかと思いました。
募集した、読ませてもらった日記もだいたいそんな感じで、空が綺麗だったとか、洗濯したとか、音楽聴いた、ケーキ食べたとか。
小さいことだけど、すぐに忘れるだろうけど、確かに生きた証みたいなのがそこにあって。何かを思うってそれだけで尊い事だなと思いました。エモい。
そんな些細な小さなことを集めて歌にしたら、生きてるって、感じるって、なんか良いなと。
そう思ってもらえるんじゃないだろうかという思いが歌詞になり、「魔法みたいな」という曲が誕生しました。

Tegami

Tegamiはデモを選ぶ中で大野が持ってきてくれたやつで気に入ったものがあって。
すごく"愛"を感じたんですよね。
見返りを求めない純度の高い愛。
スケールの大きな祈り。みたいな。
なんかゴスペルっぽいというか。
神聖な感じというか、そこが気に入りました。
だからメロディーも神聖な感じがするクラシカルな雰囲気にしてみました。昔の人は神様に音楽や踊りを捧げたといいますが、そんなイメージで。
地球にこのメロディーを捧げるつもりで書きました。(特にサビのキメの部分ね)
この曲は2人の登場人物がいます。それぞれが相手に語りかけるようにそれぞれになりきって表現しましたので、そこを注意深く聴いてもらえると嬉しいです。
歌い分け結構頑張ったよ。わたし。
完成してみてですが、今回の作品はとても優しい愛に溢れた作品になったと思います。
このご時世なんで、おうちでほっこりしながら聴いてくれたら嬉しいです。
身の回りにある些細な愛に気付けたら素敵だなと、思いましたので。

スーパームーン

この曲はメモランダムの頃からデモはあって少し雰囲気が違うので時が来たらリリースできたらと思っていた暖めていた曲です。
デモの段階からワンコーラスくらいの歌詞はあったのですが、コロナ禍でライブできない日が続いて途方に暮れていた時、みんな元気かな?と考えていたら言葉が溢れてきて、完成した曲です。
昔からお月様が好きで、子供の頃、親戚の家から家に帰るまでの車の中からずっと眺めていたのを思い出しました。
自分と月の距離があり過ぎて、車に乗っていてもどこからでも見つけられることが不思議で、月が追いかけて来ていると勘違いしてました。
少し成長して天体のことなどに興味が出てくると、月は自分で光っているのではなく、地球の裏側にある太陽の光を反射させて明るく光っているのだと知りました。
太陽が見えなくなっても自分と太陽を繋いでくれているその存在を、素敵だなと思うようになりました。
歳を重ねるにつれて、目に見えないものの価値が高まっていく感覚があって、いつか月を題材にした曲を作りたいなと思っていました。
目には見えなくてもそこに存在するって考えただけでもロマンがあるし、見えた時には太陽を思い出させてくれる月。
昔の和歌にも月が出てくるのは、ずっと昔の人もそういうロマンをどこか感じ取っていたからじゃないかな、と思います。
意見がぶつかってばかりなのがしんどくてしばらく見るのをやめたツイッターのタイムラインも、みんな愛する誰かの事を思って発信していると気づいた時、このことを歌に載せれたらいいなと考えました。
世界は思っているよりも愛で溢れていて、見えてないだけなんだと気付いた時、心が軽くなった感覚がありました。
スーパームーンの日は月が"今日は誰かの事を想っておくれ"とお願いしてるみたいで。
そんなインスピレーションを受けてこの曲が生まれました。

Together

Togetherも誰かのことを思う歌です。人の出会いの不思議とその尊さを伝えてくれるような曲だと思っています。
見えない糸で繋がってるとはよく言いますが、それは想いなんじゃないかなと思うわけです。
大地を思わせてくれるようなリズムと、
風のようなギターと踊るようなメロディー。
(自分で言うか)
自然のイメージの中を自由に伸び伸びと歌いました。
エバーグリーンな、誰かを想うということをこんなに自然に前向きに照れずに曲に落とし込めたのは、はじめての感覚でした。
優しく包み込んでくれる曲だと思います。
この曲もみんなに愛されるといいなと思います。

ココロオークション 粟子真行

画像6

Gt テンメイ「ココロオークションがNewシングル『魔法みたいな/tegami』『スーパームーン/together』のシングルCD2枚をリリースしたぞー!ツアーもするぜ!!なんだってー!!!うぉぉぉおおお!!!」

ということでココロオークションGt.テンメイもセルフライナーノーツを書かせていただきます!

やったー!!

拝啓この文章をお読みいただいている皆様、いかがお過ごしでしょうか?
テンメイ個人はと言いますと、上京した事で”生活や日常”というものが大きく変わった次第でございます。
新しい環境に身に置いて音楽をしていくと決心した中、この2枚のシングルCDの製作となったわけですが、完成された音源を聴いた時に
”ココロオークションの音楽は改めて安心してホッとできるものなんだなぁ”
と再認識することができました。

結果的に僕はメンバーと距離が離れてバンド活動をしていますが、結局ココロオークションで音楽を作る上で一番大事だと思うことは

「このメンバーだったら良いものできちゃうし大丈夫だわ」

っていう『シンプルな心の距離の近さ』です。
上京した今だからこそ分かった事ですが、思ってたより僕メンバーと心の距離近かったわ。
(ちょっとカッコつけてみた)

バンド結成から早10年、僕が加入してから5年という月日が経ちましたが、優しさや温かい気持ちといった心を日々育てていく上で、4人で音楽を作り届けていくことがココロオークションの使命のように感じています。
そして今回の4曲は特に日常に触れた世界観のものが多いですよね。
大きく日常が変わった方もいれば、あんまり変わってない方もいると思いますが、心だけは常に移り変わりゆくものです。
悲しいこともあれば、嬉しいこともある、そんな日常であなたの心を少しでも豊かにして彩りのある生活になればいいなという気持ちを込めてギターを弾きました。自宅で録音できる環境が整っていたので、今までで一番時間をかけて仕上げちゃいました。
それはギターを弾くための心の準備を含めてです。

ライブで思う存分音楽を楽しめないご時世、「僕らの音を聴くだけで皆さんの気持ちを底上げしたいな!」と思って

『とりあえず日常を生きてみる』

ということをテーマに色んなことをインプットする時間を過ごしました。
なんもない暇っていう時間を過ごしてみたり、ご飯を作ったり、アニメや映画を見たりゲームしたり。
バンドを始めてからこのコロナ禍の期間が一番人間っぽい生活をしてたように思えます。
ゆえに何回楽曲を聴き返しても重さとか緊張感とかが全然なくて、ゆったりした気持ちで自分のギターが聴けちゃう初めての感覚でした。
これもゆるっと日常を生きてみることから生まれたんだなぁって思います。
なんで皆さんも
「全然欲しくないけどなんとなく高い洗面器買っちゃった、けどまーいっか!」
「映画をジャケットで良さようやから観てみたけどほんましょーもない内容やったわ、なんやねん!」
「川の水を自分でろ過して飲んでみたけど、い●はすの方が美味いし手間かからんやんけ!Amazon Primeで頼も!」
といった適当な日常を過ごしてみませんか?

そうすれば”なんでもない日常も愛しいぜ!コンチキショー!!”といった感情が生まれるんで、ほんのちょっぴり幸せになれるかもしれませんね。
そんでもってココロオークションの音楽と一緒に過ごす時間があれば楽しいよ!間違いない!!

最後にこの文章はみんなの幸せを願って書きました!
読んでくれた人は絶対ハッピーになれますよ!
おめでとう、そしてありがとう!!!
美味しいご飯食べような!

ココロオークションGt.テンメイでした!!

画像7

Dr.井川聡「リリースできたのが、バンド史上一番嬉しい」

ココロオークション、ニューシングル『魔法みたいな/tegami』『スーパームーン/Together』という新曲を約9ヶ月ぶりにを2ヶ月連続でリリースいたします。

『魔法みたいな/Tegami』はココオク史上、これまでにやったことのない方法で作詞・作曲をしようぜ!というアイデアから制作を開始!
「粟子のNIKKI」(Vo.粟子が日記を毎日公開!)なんて企画もやりましたね!
毎日更新のはずなのに更新されていないぞっ!なんてこともあり、
NIKKIの更新が間に合うのかどうか!?というカウントダウンをIKAWA CHANNELで配信したのも良い思い出です笑

メンバーで生配信番組をやったり、皆さんから日記を募集したり、本当にこれまでやったことのないチャレンジをたくさんしたので、
リリースできたのが、バンド史上一番嬉しい作品になったなぁと個人的に感じています。

『スーパームーン/Together』は、コアなファンの皆さんならご存知でしょうが、昨年末の配信ライブ「"Time Traveling"at HANEDA」で披露した曲たちです。
予定していたたくさんのライブや、バンドの活動が無くなってしまった昨年、変わらず作曲を続けてくれた粟子・大野の渾身の作品です。

嬉しいことだけでなくや嫌なこともたくさん起こる日々でも、満月の日くらいは、月を見て大切な人や友達のことを思い浮かべようよ。
誰かのことを想ったり、大切な人・モノ・コトに想いを馳せるのって素敵なことだよね。

そんなメッセージを込めてできた曲たちです。

何が起きるか分からない世の中ですが、皆さんの生活に寄り添える素敵な曲たちになったと自負してるので、
たくさんたくさん聴いていただけると嬉しいなぁと思います。

ココロオークション ドラム井川

画像8

Ba 大野裕司「仮に、お風呂の温度を44℃とする。」

最近、森博嗣さんのS&Mシリーズを読んでいたので、学者風に解説しますね。
仮に、お風呂の温度を44℃とする。
もちろん個人差はあるが、44℃はまぁ熱めのお風呂と言って差し支えないだろう。
逆に37℃は多くの人がぬるいと感じるはずだ。
そう考えると普通の温度は40.5℃ということになる。まぁまぁ妥当思える数字だ。
では、この4曲の温度はどうだろうか。
44℃ではないことは共感していただけるだろう。熱すぎる。
では、37℃はどうだろうか。個人的には少し低い気がする。
やはり温かいと思えるくらいの温度なのかもしれない。
では普通と思われる温度40.5℃はどうだろう?
しっくり来る部分もあるが、もう少しだけ低い印象を覚える。
具体的に言うなら、「魔法みたいな」のサビは40.5~41℃くらいの熱量は感じるが、「Tegami」はもう少し低いと思う。
「スーパームーン」は判断が難しいが、やはり40.5℃より高いということはなさそうだ。「Together」に関しても同じように思う。
つまり、4曲全体の平均を取ると、40.5℃はまだ高いということになる。
では37℃と40.5℃の間を取った38.75℃はどうだろうか。
かなりいい線を行っている気がするが、個人的にはまだ少しぬるい。
39℃はどうだろう。悪くない。だが字面がココロオークションっぽくない。
40℃はどうだろう。40の大台には行っていない気がする。
つまり、答えは39.5℃ということになる。
※個人差があります

画像9

(オマケ)大野の制作手記その1 : 長いです。

今作、実はレコーディング方法をがらっと変えました
そう、がらっと。
ところで、「がらっと」って何なんでしょうね。
窓とかドビラ開ける音かな?
ではお邪魔しますね。ガラガラ―

なぜだか冒頭から変な感じになってしましました。
大野です。
今作はレコーディングスタジオも、エンジニアさんも変わって、また色んな経験をさせてもらいました。
出来上がった音源を聞きながら、各曲の解説や思い出話をしたいと思います。

まだ音源を聞いてない方はぜひワンコーラスだけでも聞いてから読んでいただけるとGOOD!
もう聞いたでっていう方はこのままGO!

(オマケ)大野の制作手記その2 : コンビニからの帰り道こそ至高『魔法みたいな』

リリース順にお話しましょう。
『魔法みたいな』
この曲はご存知の通り、粟子さんが実際に書いた日記を元に作られた曲です。
楽曲制作プロジェクトとして、粟子さんの日記を公開しながら、みなさんにもどんな曲になるんだろうとワクワクしてもらう新スタイル。
今年の1月から日記を書き始めて、デモ音源の制作に入ったのは確か2月になってからだったと思います。
つまり、日記を書いていたときはホンマに曲はできてなかったんです。
なので本気で、ご飯の歌になると思っていました笑

いつも通り、僕と粟子さんがデモ音源をいくつか作り、その中からメンバー4人で収録曲を選ぶシステムだったんですが、この曲は粟子さんのデモ音源を元に作り始めました。
といっても、デモの段階から今とほとんど変わったところはなくて、デモ音源からそのままフルコーラスまで発展させたような感じです。

個人的には歌い出しの瞬間に、主人公が部屋で目を覚ました風景が見える感じがして大好きです!!

この曲、デモ音源のアレンジから広げたと言っても、意外に結構悩んだ記憶があって、いわゆるカントリーっぽいリズムやけど、個人的にもう少し涼しい感じがいいなって思って色々試していました。
近くのカフェで
never young beachの『サイダーのように言葉が湧き上がる』

この曲を聞いて、あーいいなーこの感じいいなー!と思ってたくさん聞いていました。
正直、たくさん参考にさせてもらった記憶があるんですが、
どこがやねん、って感じですよね笑

すいません、でもめちゃいい曲ですよねこれ。

この曲、収録曲選びのときから、さっちゃんがお気に入りのドラムパターンだ!叩きたい!って言っていました。
実際にレコーディングでもばっちりで、
カフェインの塊飲料モンスターを一気飲みして、あっという間に録り終わっていました。

画像10

サビに入っているタンバリンもイカさん渾身のテイクです。

そういえばレコーディングのときはこの曲もよく聞いていました。

Of monsters and Men「Cystals」
僕、このバンドめちゃめちゃ好きなんです。以前のプロデューサーである木崎さんから教えてもらったんですが、もうビックラブです。出会わせてくれてありがとうございます。
魔法みたいなのレコーディングのとき、ドラムと空気感はこんな感じで録音しよう!と書いた資料が手元に残っているんですが、
どこがやねん、って感じですよね笑

すみません。自分でもどこを参考にしているのかよくわかりません。笑
大きい景色が見えるように!みたいな、メンタル的なことなのかもしれません。

ギターはテンさんのお家で全部録りました!
CDを手元にお持ちの方は、ぜひ裏のクレジットを見てみてください。
ギターレコーディングの最終日、割と早めに終わったのでテンさんのお家で打ち上げをしていました。
何時間も引き続けて疲れているだろうに、なんとちょっとした料理まで出してくれてイタレリツクセリ。
確か、卵とソーセージとベーコン(入ってたかな?)を炒めて、ケチャップをぶっかける最高に頭の悪そうな料理も出してくれたんですが、私しっかり頭も悪いので最高に美味しかったです。

他にも野菜炒めや本格的な料理も出してくれました!美味しかった!
僕はずっとビール飲んでました!そして終電に乗り遅れて30分歩いて帰りました!

あとね、この曲ギターソロがあるんですよ。
ギターソロはテンさんに全部おまかせで、
なんかピースフルで心がにぽっと明かりが灯る様なソロをお願いします!!
とオーダーしました。
するとどうでしょう・・・?
めちゃよくないですか・・・?
ソロめちゃよくないですか・・・?

かっこいいです。まじで。
最高すぎて、ソロの小節伸ばそうかなって思ったもん。

ということでギターソロも必聴です。


歌はね、すごく高いマイクで録りました!!
声がすごくキューティクルで、粟子さんの良さがめっちゃ出てると思います。

画像11

信じられますか。高いマイクに興奮して、ボーカルの顔ではなくマイクにピントを合わせちゃうカメラマンがいるんですよ。(わたしですがなにか)

歌い出しもそうですが、Cメロ終わりの落としサビ「コンビニからの帰り道」って歌詞のところ、
「かえりみちぃーーーんっはっ」
って言うところがあるんですが、ここが最高です。一番美味しい味がします。
ぜひ聞いてみてください。キュンキュンします。

ベースについては、エイヤー!!って弾いたらいい感じなりました!!

(オマケ)大野の制作手記その3 : 藁ちゃうやん神やん『Tegami』

Tegami
この曲も楽曲制作プロジェクトで制作した曲です。
登場人物二人の設定を細かく作って、その二人が実際に手紙のやり取りをしているような歌詞にしました。
実は、実際に手紙のやり取りを書きました。
二人の気持ちになりきって結局10通分ぐらい書いて、その中から抜粋したものを歌詞にはめ込んでいます。
その手紙も本当は公開したかったんですが、自分の字の汚さを計算に入れるのを忘れてしまい、泣く泣くお蔵入りになっています。

どなたか字のきれいな方いましたら清書していただけませんか・・・

手紙もしっかり書いたもんで、しっかり物語も出来上がっているので、機会があれば作品にしたいなと真面目に思っております!

この曲は僕のデモ音源を元に制作し始めました。
割とモチーフはしっかり固まっていて、お気に入りだったんですが、僕個人としては少し古臭いかな?と心配していました。
でもメンバーからの反応がよく、めでたく世に出すことができました!

最初は歌のメロディーも僕が考えていたんですが、全然いいのが思いつかなかった&粟子さんが考えたいって言ってくれたので、藁にもすがる思いで託しました。

するとどうでしょう・・・
めちゃよくないですか・・・?
Aメロとか物語感すごくないですか・・・・?
サビ神々しすぎないですか・・・?
藁ちゃうやん神やん・・・
宿ってますよねこれ・・・?

めちゃめちゃいい歌になって帰ってきてくれました〜!
おかえり〜〜〜!!ちょっと見ない間に大きくなったねぇぇ〜〜!!
こりゃ将来は美人さんだ!!

今気づいたんですが、この曲もアコギが入っていますね!
Memorandumから続いているアコギフィーバーはまだまだ続きそうです。


この曲はですね、参考にした曲がありまして

加藤登紀子 『時には昔の話を』
youtubeに原曲の公式がなかったので、こちらで!

僕が好きな映画「紅の豚」のエンディングテーマです。
昔から今もずっっと大好きな曲なんですが、ちょうど曲を作っているときに、映画の主人公ポルコ役声優の森山周一郎さんがお亡くなりになって、加藤さんがこの動画を出されて(加藤登紀子さんはヒロイン役の声優もされていました)、ものすごく感動して胸が熱くなって、自分も僭越ながら1ファンとして、この出来事に対して何か文脈のある音楽を作ろうと思って制作しました。

実際に曲も参考にしたんですが・・・・
これはちょっとわかりますかね!?笑
何かしら伝われば本望です!ほんもうね!

この曲、ミックスは僕がやって、確かレコーディングとミックスするときに、こんな感じにしたい!と思って書いたメモがあるんですが・・・

あ、あったあった!これだ!
この曲ですね。

Taylor Swift - no body, no crime (Official Lyric Video) ft. HAIM

すいません。これは満点の
どこがやねん、って感じですよね笑

いやでも、すごくかっこいいでしょ!この曲!すごく好きなの!!
歌詞割と過激ですが!(気になったからはググってね)
今年一番聞いているアルバムは間違いなくこの曲が入っている
Taylor Swiftの「evermore」です。だって毎日聞いてるもんで。


この曲、ギターもドラムも割とおとなしくて、その分2人ともすごく繊細にプレーしてくれました。
ミックスすると、自然とみんなが録音した生音をたくさん聞くことになるんですが、改めて、
歌上手いしいい声だし、ギターは真面目だし、ドラムは芯がある。
いや〜いいバンドですね。おじさんうるっときちゃったよ。

歌ね、今回もすごくいいんですよ。
男女二人が語り合っているように見えるように仕掛けがしてある歌詞なので、
「粟子さん、こことここは、男で、こっからここは女で、おねがいしまーすっ!」
という無茶な要望を出したのですが、すごく丁寧に歌い分けをしてくれました。
よかったらその辺も注目して聞いてみてください。ニュアンスが違うので!!

この曲を元にドラマ作れたら最高だな〜〜。
もし200年後くらいに、ネットに埋もれたこのnoteにたどり着いてこれを読んでいる暇人の方(あなたですよ)、よろしければ、その際には権利等はもうだいたいでいいんで、この曲を元にドラマ作りませんか?子孫には伝えておきます。

(オマケ)大野の制作手記その4 : アサマデ、、?『スーパームーン』

『スーパームーン』
4曲の中でいわゆる推し曲です!

この曲は結構昔からあって、最初のデモ音源の日付を見たら2019年の年末になっていました。
粟子さんが作ったデモ音源を元に制作を進めたのですが、これもデモ音源のときから大枠のモチーフは決まっていて、それを広げてフルコーラスに仕上げていきました。
確か始めてデモを聞いたときにあぁ80sっぽい感じにしたら合うだろうな〜って思ったのを覚えています。
ギターのリフがかっこいいですよね!

その当時、僕もその辺りの音楽にハマっていたのでちょうどハマった感じがしました。

CHVRCHES - Never Say Die (Live on the Honda Stage at Power Station)
これ、アコースティックライブ版ですが、すごくいいのでシェアしますね。
原曲と全然違うのに、どっちもめちゃいいのでおすすめです!

初めはね、

ざっくり言うとこんな感じで、ドラムも打ち込みぽい感じで、キラキラしててシンセが鳴ってて、、、みたいな感じをイメージしてやっていたんですが、
というかレコーディング当日までそうしようって思っていたんですが笑

レコーディングしたスタジオが秘密基地みたいな素敵なスタジオで、
音もファジーと言うか、すごく独特な香りがするスタジオだったんです。
エンジニアさんも始めましての方だったんですが、なんか歴戦の黄金率みたいなのを持っているような感じがして、
「あ、せっかくなのでこのスタジオだからこそ録音できる音にしよう」
とその場で方向転換しました。

結果的にどうですか・・・・?
めっちゃよくないですか・・・?
今までの曲と全然音が違う感じしないですか・・・?
ドラムでかくないですか・・・・?(いい意味で)
なんか素朴な感じがして曲にめっちゃ合ってないですか・・・?

個人的には今までと全然音が違ってそれがとてもプラスに感じられたので、とても仕上がりに満足しています!!

そしてそして、この曲にもギターソロがあります。
これまたいいですよね〜〜〜!!
古臭い一歩手前をギリギリで駆け抜けつつ(もちろんいい意味で)、ギターリフに戻ってくる感じが絶妙なバランスです。
これもテンさん渾身のギターソロです。

歌はね、いつもながらいい声なんですが、この曲はノリがいいですよね!
グルーブがいいです。ドラムもそうやけど、歌を聞くと自然と体が揺れる感じがします。よし、マグニチュード粟子と命名しよう。
素晴らしい歌です!ありがとう!マグ子さん!

この曲のレコーディングは東京でやったんですが、スケジュールの都合でみんなバラバラに東京に来て録音しました。
初日はドラムレコーディングだったのでさっちゃんと僕だけが東京に来ていました。
無事録り終えて、ベンチで二人でビールを飲んでいました。

大野「今日品川に戻って朝まで何すんの〜?」
井川「うーん、せっかく東京したしアキバ行こうかなって思ってる!」
大野「おぉ〜いいねアキバ!それやったら早く向かったほうがいいんちゃうの?」(その時19時くらい)
井川「いや、せっかくやから朝までいようと思ってるから大丈夫。」
大野「え、ん?朝まで、、、?アキバで、、?アサマデ、、?ナンデ、、、???ナニスンノ・・・・?アサマデ・・?」
井川「でもまぁそろそろ行くわ!おつかれ!このあとも頑張って!!」
大野「ナンデアサマデ・・・?アキバデ・・・?ドウイウコト・・・?」

井川さんの謎の生態が少しだけ明らかになり、そしてさらなる謎を生んだレコーディングでした。
※事実しかお話していませんが、フィクションです。そう信じたいんです。

画像12

(オマケ)大野の制作手記その5 : 粟子研究家Aさん『Together』

Together
この曲はスーパームーンの少し後から作り始めました。
僕が作ったデモ音源を元に制作を進めたんですが、
メロディーは粟子さんに手直ししてもらいながら作りました!

メンバーで制作曲の選曲をしているときにテンさんが「みんなで歌えるような感じがしていい!」って言ってくれたのをよく覚えています。

この曲、糸というワードが出てくるんですが、実は糸という漢字が使われている言葉をあえてたくさん入れ込んでいます。
イメージ的には糸という漢字が縫い穴、他の文字が糸になって、縫い目が一つの文章になっていくような感じ。
よかったら探してみてください!

この曲、こちらの曲からインスピレーションを受けて作り始めました。

High School Musical Cast - We're All In This Together (From "High School Musical")

みんな大好きハイスクールミュージカル。
なんでああいう映画って感動するんでしょうかね・・・!
一緒にしたら怒られそうですが、天使にラブ・ソングを…とかすごく好きです。
母親がこの映画好きで、よく一緒に見ていました。

Sister Act - Hail Holy Queen (Hi Def)
元気なくなったときはこれ見ると元気出ますよ!
はぁ〜いいですね〜〜!

そんなこんなで、テンさんにみんなで歌えそうって言ってもらえたのは嬉しかったわけです。
この曲も僕が自分でミックスして、確か歌も僕が録音したんですが、実際にミックス作業をしたのは4曲の中で一番最後になりました。
というのも、去年末にはレコーディングも全部終わって、ミックスもやっていたんですが、正直できあがりにあまり納得いっていなくて、リリースが正式に決まったらもう一度やり直そうと思って寝かせておきました。
納得行くまでやらせてもらえて感謝です!!

この曲Cメロいいですよね〜〜
最初はCメロなかったんですが、構成的に入れたくなって、割と歌入れの直前に考えた気がします。
ドラムはもっと前に録っていて、その時点ではCメロは決まっていなかったので
「ここ、最高のCメロが入るから(予定)とりあえず8小節なんかやって!!」
的なお願いをした気がします。
よくぞ今後入るであろうCメロを予測し、それにぴったり合うハイハットフレーズを入れてくれました。イカさんありがとう。


歌はね、この曲はいい意味で粗い感じがして、それが生命力を感じさせるいいテイクだと思いますね。私は。(粟子研究家Aさんの意見)

僕はね、これを聞いた時ピンと来たね。あ、こいつ進化してるってさ。
(珍しい名字研究家Bさんの意見)

私は初めからわかっていました。いい歌になるって。宇宙からの伝言を聞いたんだもの。
(メガネ屋さん勤務Cさんの意見)

と、たくさんの意見があるように、今回も素晴らしい歌になっていると思います。

ギターはね、なんか優しいよね。
割とね、アレンジ的にはちょっと壮大な感じがして、見方を変えるとちょっとクールというか、人肌、みたいなものが少ない構成になっていると思うのですが、
この曲が持っている温かい部分をギターが上手く引き出してくれました。
うーん、ギターソロ入れたらよかったな。ライブでは入れてもらおうかしら。

(オマケ)大野の制作手記その5 : あとがき

今回も文字数を考えない超大作になってしまいました。
なんと現時点で1万5千文字だそうです。
次からはもっと短くできるようにした・・・い・・・

というか、ここまで読んでくださった方がどれだけいるかわからないんですが、
そこのあなた、早く寝たほうがいいのでは!?笑
すいません。うそです。
読んでくださって、本当にありがとうございます。
このnoteを読んで、新しくリリースした4曲の魅力が更に伝われば嬉しいです。

実はメンバーに日記をテーマに曲を作ろうと提案したのにはもう一つ理由があって、
一昨年末に祖母が亡くなったのですが、その祖母がずっと日記をつけていたんです。
残された日記を孫一同で読んでて、あーこんなことあったんだーとか、おばあちゃんこんなこと考えてたんだー、とか色々思うことがあって。
日記の中に封じ込められていたたくさんの記憶がぶわっと僕たちの中に入ってきて、なんかおばあちゃんの時間が僕たちと繋がった気がしたんですよ。
あぁ、生まれて生きて死んでいく、ってこんな感じなのかな〜ってぼんやりと感じて、いつか音楽にしたいなって思っていました。
もちろん、だからって追悼の曲でもなんでもないし、出来上がった曲とそれがなにか関係あるかっていわれたら、たぶんないです。
でもね、Tegamiもそうでさ、死というものを身近に感じることによって、より日常に目が行くようになったのかなって思います。

余計な話をしてしまいましたが、
年内にはもう1作品くらいは出そうかなって思っています。
実はめちゃくちゃいい曲がすでにあるんです。(頭の中に)
楽しみにしててください!

画像13


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?