マーメイドワキ固め

私的プロレス技名鑑②脇固め

本日の技は脇固めをご紹介します。英語ではフジワラ・アームバーと呼ばれているこの技は、藤原喜明組長の持ち技です。

しかし脇固めは、藤原組長が開発した技ではなく、源流を辿れば、藤原組長にレスリングを手ほどきしたカール・ゴッチさんや、ゴッチさんが学んだ英国のビリー・ライレージムなどにいきつくと思います。

もちろん脇固めはプロレスだけの技というわけではなく、厳密には肘を極める技であります。また寝技だけでなく、立ち関節技でも使用されることがあります。

ちなみに、合気道において脇固めのほかに肘締め、肘極めの名称も使用され、第六教(六ヶ条)とも呼ばれており、また柔道では腕挫腋固とも呼ばれているそうです。

脇固めという技がプロレスで流行りだしたのは、やはり新日本対UWFの全面対抗戦による影響が大でしょう。これにより脇固めという技は、UWFという団体のアイコン的存在になりました。

そして、UWF戦士たちが次々引退していく中、70歳になっても現役であり続けている藤原組長が脇固めを使い続けたことで、いつしか藤原組長のアイコンへと変化していったのです。

今では多くの派生技も登場し、プロレスの中に取り込まれた脇固めですが、もともとはプロレスの中にあった源流から生まれたもので、それを必殺技として昇華させた功績を考えると、UWFという運動体のなした役割は決して少なくないと思います。

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両親2人の介護を一人でやってます。プロレスブログ「せかぷろ」&YouTube「チャンネルせかぷろ」主宰。現在ステージ2の悪性リンパ腫と格闘中。