試行錯誤。自問自答。

昨日は、医師として学校の先生と、
保護者として学校の先生とお話しした。
ある問題行動を起こしてしまった患者さんへの対応へのアドバイスを求められた。
その行動を起こしてからの彼女に会っていない中、その行動の背景を考え、彼女が求めているものを考え、彼女が必要としている対応を考え、提案する。
息子について共有したいとお電話くださった、大学の担任の先生に息子の今までをお話しする。今起こっていることの背景ではないかと思うこともお話しする。
でも、どれも正解かどうかわからない。

昨日出会った患者さんたちともお話する中でも思ったけれど、特に心の問題ははっきりした回答がないことが多い。
ある意味仮説を一生懸命立てて、それを検討して、修正して。
手探りで試行錯誤をしていく。正解不正解はない中で、時に暗闇の中での試行錯誤。
でも人は正解を求めがちで、試行錯誤している自分を否定しそうになってしまうけれど。

強く大きな不安に圧倒されている方。
理屈でない不安に、思考が入り込む隙間のないあっという間に覆ってしまう不安に、それでもなんとか隙間はないだろうかと、探す。
まずクリニックが安心できる場所であることが大切なのだろうと思うのだけれど、その方の日常の苦しさがこのままでは本当にしんどい。そんなしんどさを何年も持ちこたえてきてくださったのに、いろんな状況で、またしんどい。
不安が膨らみやすい思考の癖についてもお話ししたけれど、起こったことと不安の渦の間に少しでも隙間を作ることに繋がりますようにと願いながら、その方が受け取りやすい言葉になるようにと思いながら話したけれど。

今まで当然と思っていたことを、実はとても嫌悪している自分に気づき、動けなくなった方。でもそれをしないことは、これからいきていく上で、ある意味多数派で無くなることにつながる。
でも今抱いているその方の気持ちを無視しては進めない。
その中でどう待ち、どう選ぶか。

その方たちにとって必要なことができたのだろうかと、自問自答する。
自問自答の連続だ。

試行錯誤。
自問自答。
それを続けていく根気。
子供に対しても、患者さんに対しても、自分に対しても。

そうだ、今日は誕生日だった。
52歳の初日の朝思ったことが、試行錯誤と自問自答。
それがこの1年のテーマだろうか。
こんな年になっても、これなんだと、なんだか思ってしまう私もいるけれど、
でもこれが今の私なんだな。
でも未熟な自分と一緒に、この1年も生きていこう。
それでいい。そう思おうと思う。

そして今日が期限の書類を何とか片付けるべく、早くクリニックに行くところから、この1年がスタートするという、要領が悪い私らしい誕生日だなぁσ(^_^;)

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