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「#チームだからできたこと」 臨床心理士への随録 心理学

42歳の今でも週末にサッカーをしている。キャプテン翼に恋い焦がれ、小2から始めたサッカーは、ひ弱な私に自己効力感の持ち方を教えてくれた。

10代の頃はチビガリで、中学入学時で142cm 30kg台、高校入学時は164cm 40kg台だった。身長はその後172cmまで伸びたが、学校での背の順はいつも前から2〜3番であった。小さくて軽い僕は、柔道などの個人競技では同級生にてんで敵わなず、体格のいい後輩にもよく負けた。柔よく剛を制すは嘘だと思っていた。

しかしサッカーは違った。身体接触せずに、俊敏さやスペース・味方を使う動きで対人勝負に勝てた。身体が小さくても、両足でボールを扱える器用さを武器に、キッカーやパサーとしてチームの勝利に貢献できたのだ。翼くんにはなれなかったし、岬くんにも程遠かったけど、自分の個性は何かの役に立つことを知った。

足が速ければウィング、シュートが上手けりゃフォワード、反射神経のいい奴はゴールキーパーなど、サッカーには特性に合うポジションがある。自分にできないことは、仲間がやる。面白いことに補い合うチームは強い。似たようなプレイヤーしかいないチームは総じて弱い。

多様性を認め合う社会であれと思っている。私の思想の根底には、サッカーで培った経験が宿っている。