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何もできない時。いつもある愛の立ち位置から伝える

昨日、メンタルヘルスを病んでいるご家族をお持ちの方々のサポートミーティング「自分をいたわる家族会」のファシリテーターをしました。

あなたは誰か心身の不調を抱えている方の面倒をみていらっしゃいますか?要介護の親、障がいを抱えている人、メンタルヘルスを病んでいる人...など、心身に不調のある家族の誰かの面倒をみている人を「ケアラー」といいます。

不調を抱えている人をケアする人は大抵複数です。ですからケアラーの人口はとっても多い。たとえ一緒に住んでなくても、その家族を気に留めていればケアラーです。

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私が参加しているのは、ケアラーといっても特にメンタルヘルスを病んでいる方々のケアラーのサポートミーティングです。
具体的には、不登校、ひきこもり、精神疾患(うつ、双極性障害、統合失調症、強迫性障害、恐怖症 etc)、依存症 などです。

家族の心身の状態が崩れている ーそれは他の家族にとっても望ましいことではありません。心配にもなりますし、サポートしたくなるでしょう。

けれども望むようなかたちの回復がみられなかったり、ケアの方法を巡って家族間で意見があわなくなったり...となれば、ケアラーも疲れていきます。

昨日も、そんなケアラーさんたちとお話をしてきました。

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一生懸命ケアしているケアラーさんたちは、自分が疲れていることに気づいていないことがあります。

といっても、疲れを感じないまま走り続けることはできません。必ずどこかでエネルギー切れ、になります。
エネルギー切れは心身の状態として現れます。メンタルだと「やる気が起きない」、身体だと「疲れて動けない」などですね。

それらは、ケアラーさんの命を守ろうとする無意識から身体へ送られたサインです。が、「わたしがやらなきゃ」といつもいつも自分をせきたて、家族のケアをしている。そうしないと、わたしの家族は今以上に不幸せになると信じていると、シンプルに休むことができなくなります。時にはケアする気がおきない罪悪感に苦しむこともあるでしょう。

罪悪感は「わたしは、悪い」「わたしは悪いことをしている」と自分を責めるエネルギーです。ケアしてエネルギー切れになっているのに、エネルギー切れになってる自分に「お前はダメだ〜〜〜!」とダメ出ししているのだから、心の中では泣きっ面に蜂状態。

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けれど、昨日も書いた通り「あなた」と「あなたのした(する)こと」は別です。あなたが家族のケアをしなくても、あなた自身が「悪い人」になるわけではありません。

わたしたちは、私たちの大切な人に何一つサポートになることができないととても苦しく感じます。サポートできない自分を責めることもあれば、その苦しみを感じたくなくて、相手に早く良くなってほしいと急かしたくなることもあるでしょう。

けれど、そんな時は覚えていてほしいのです。いま、なんらかの事情であなたがご自身の大切な人に何一つできなくても、その人に対する愛は何一つ変わらずあるということに。

そして「何もできない」ということ、そんな自分自身を残念に思っているのであれば、その思いを素直に伝えれば十分です。その「何も変わらない愛」の立ち位置からの言葉は、きっと相手に伝わります。

あなたが「ケア」を通じて届けたいのは、おそらく「愛」でしょう。
大切な人の「ケア」ができないときは、「ケア」の代わりの方法で「愛」を届ければいい。
そして、あなたも、ちゃんと休んでくださいね。自分への愛を届けるために。

今日の一言

「今はどうしても何もできないけど、 ちゃんといつも気にかけてるからね」。

今日も読んでくださってありがとうございます。
自分にやさしくお過ごしください。。


**【お知らせ】 **ハートレジリエンス協会 自分をいたわる家族会
次回は8/28です。引きこもり、うつ、依存症など、心の病を持つご家族がいらっしゃる方、まず、自分自身を少し楽にしてあげませんか。

詳細、お問い合わせはこちらをご覧ください。
https://heart-resilience.com/news/4329.html


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