#ネガティヴ・ケイパビリティで生きる【読書メモ】 9 Ishimoto Reiko(Rei*cocotora) 2023年7月23日 21:35 答えを急がす立ち止まる力、大切やなと思います。 ネガティヴ・ケイパビリティで生きる ―答えを急がず立ち止まる力 www.amazon.co.jp 1,980円 (2023年07月23日 21:24時点 詳しくはこちら) Amazon.co.jpで購入する 思考の共犯関係を結ぶネガティヴ・ケイパビリティは、加速する社会が失いがちな能力、個人が何とか自分の業務や生活を回していく上で後回しされがちな能力「よどみ」漠然と生きづらさを感じている人がほんの少し息をつきやすく思考する共犯者性急に結論を出さずに棚上げすることの持つ創造性自分の頭だけでなく、他人の頭も使って考える信頼し合う関係で展開される全力の対話陰謀論者って、民主主義そのものじゃないか謎解きゲームのような高揚とつながりの感覚が、陰謀論には生じうる集合的に作られていくナラティヴとしての陰謀論陰謀論の哲学 意図と結果を短絡している「議論」も「対話」もないお約束のじゃれ合いをするコミュニケーションマスターアーギュメント=実際には頼りにならない単純な線引きに訴えるポジティヴ・ケイパビリティ=市民の徳目。自分で考えを発信していく力ワークショップやファシリテーションが、ネガティヴ・ケイパビリティの形成にとってプラスになっていない可能性お膳立てなしにやっていける姿勢はどこで育めばいいんだよなめらかに話しすぎることの問題点単純な一問一答を超える局面、つまりネガティヴ・ケイパビリティを用いる局面をどう作るか参加型行政を進めていく上で、しゃべらせる権威としてファシリテーションが要請されている参加型行政がアリバイ的に求める「意見をしゃべらせる権力」ではなくて、むしろ聞くことに徹すること、聞く側でどこまでいけるかというところ他者批判は自分を安心させる自分の世界観をちゃんと共有できた仲間と出会ったことってほとんどない人たちが多いんじゃないか批判や議論にオープンで、自分の考えを柔軟に変えていくのって特殊なスキルや態度当事者研究私たちの疲労私たち=たまたま含まれた人たち疲労に至るプロセスが「私たち」のナラティヴになる情報技術は属人性を高める「私たちの疲労」の「私たち」は、合意に至るまでのプロセス自体がナラティヴになるから生まれるんじゃないかアテンションエコノミー(注目経済)共感集めが自己目的化共感とは、プラスの注目のこと女性は、男性以上に「感じのよさ」への高いハードルを標準的に課されているのは確かでしょう。きれいな肌、整った髪、化粧が標準装備です。男性として生まれていれば、この種の「当たり前」が埋め込まれる可能性がどれぐらいだったかを想像すれば、その非対称性は伝わるでしょうか。応援消費ネガティヴ・ケイパビリティは、他者理解において重要な役割注目は、期待によって人を縛ってしまうことがあるキャラというのは、自分をデフォルメするということ。本来自分が持っている人格の多面性を切り詰め、その関係性の中で要求されている役割に即して自分や他人が動くようにという規範が働いている。アテンションエコノミーのもたらす暴力性自分のキャラ付けで、その人はスターになっているアテンションエコノミーは注目によって人を「消費」する文化の消費か、文化の盛り上がりか注目を加速させるSNSの発展によって、このジレンマがますます苛烈化しているインテンションエコノミー=ちゃんと考えて選んでください市民に熟議し反省し続けることを要求するか(=インテンション)、印象的な言葉で盛り上げて人気をとるポピュリズムか(=アテンション)ファンベースブランドへの信頼は、人格への信頼と似ている広い意味での「トラスト」関係が壊れるリスクを負うから信頼が生まれるアイデンティティ・ポリティクスインターセクショナリティSNSで何かをカミングアウトすることって、その弱さに寄り添うとかではなくて、アテンションを集め、瞬く間に周囲を敵と味方に分割する機能を持ってしまっているプライベートなやりとりには、毛づくろい的に安心を提供し合う機能はあったわけですよね。それは、誰にとっても必要なことですよね秘境的道徳自己決定権多様な権威に確認をとり続ける現代人の不安多様な人が集まる「バザール」と、メンバーシップのある「クラブ」クラブへの多元的な所属言葉に乗っ取られない光を当てるだけでなく、別の暗闇にも所属すること体験の質感に関する言葉が足りていない公共性や政治の領域に回収されない、生の言葉遣いに触れることに潜在的なニーズがあるのかも言葉を禁じて残るもの 紋切型でない言葉、比喩言葉に窮する経験を持った方がいいのかもしれない徳と「神秘主義」の組み合わせ徳と「覚醒」の組み合わせ自己相対化ただ生きるのではなく、よく生きるメタ認知観察安易に公的空間に乗り出すのではなく、プライベートなものを豊かに育てるための方法ナラティヴを所有する力生身の人間として抱く感覚を失わずにいること自分たちの操る言葉に支配されずにいて、なおかつ、言葉を使って人とコミュニケーションをとっていくことの両方が求められている倫理、エシカル、SDGs努力目標的でふにゃっとしているところがあり、受け入れやすい同じ言葉を使っていても、違うことを意味している倫理、想像力、創造性、イノベーションみたいなフワッとみんなが同調できてしまうマジックワードにも該当しそうフィクションは、自分とは違う事情や考えを持った他者を想像する訓練になっていて、その意味で他者性をインストールするきっかけにはなる歴史という相対化する視点「私のことは後世の人が判断する」という視点をどれくらい持っているか他の人の物語に触れようとする姿勢アイデンティティ・ポリティクス契約の前提が崩れ、世界はポスト同意社会へ向かうリバタリアン・パターナリズム(ナッジ)デカい話は、自分がルールメイカー側だと錯覚させるなんとなく勝ち馬に乗っているつもりになってしまう公と私を再接続するコーポラティヴ・ヴェンチャー政治も個人のことも語れる中間的な場所中間集団どっちつかずの言葉が許容される場所の重要性自分だけのアイデンティティを考えるプライベートな時間・空間をどう確保するのかSNSは意見を持たない自由を奪うこの世界には公と私の「あいだ」がない実験的日常を共有する皆でとりくむ、命懸けの挑戦コーポラティヴ・ヴェンチャーとしての社会から、公共性が立ち上がってくる公共性は結果的に立ち現れてくるもの意見表明ではなく雑談から、不真面目な話ができる余地、雑談ができる余地を持つことが大切割り切れないものを語り合うネガティヴ・ケイパビリティの一つのあり方は、「意見はこうだ」と言わずに、誰かと一緒に過ごす力だと言えるかもしれません。実験的な日常を誰かとシェアすること取り落とせるような意見の持ち方が、ちゃんとした意見の持ち方「私たちが何を大切にしているのか」漠然と怖いと思っているのではなく、まずは言語化してみて、それって何を気にしているんだろうねと考えてみることなんじゃないか潜在的にあるはずものについて言葉にしてみるという営みをちゃんとやっていく公私の間に「共」(コモン)が必要互いの感覚を実験的に言語化していく場所自分たちの暮らしと利害に根差した集団を作る効果的な対話は、実は、相手の言葉遣いへの翻訳ができるくらい「観察」をやった後に生まれる可能性があるセルフクリエーション(自己創造)自分で自分を形作っていくそこでしかありえない言葉遣いを話すようになる関係性を持つ楽しさに気づけるかどうかという問題「この人と話すときにしか出てこない言葉だ」と感じる力エピソードから生まれる手触りのある言葉終わりなき自己相対化は、リフレーミングすれば怖くない借り物の言葉じゃなくって、自分の言葉を持つということ実験的な日常を誰かと共有することの楽しさ自分を振り返る目としてのネガティヴ・ケイパビリティ ダウンロード copy 9 日々の些細なことを記録し留めるためにnoteを活用しています。 記事をサポート