「中身入りかと思って持ち上げたヤカンが空だったときのヤカンの持ち上がり方は異常」品評会

 

前置きはいらないな?

 

中身入りかと思って持ち上げたヤカンが空だったときのヤカンの持ち上がり方は異常 

・「中身入り」というワード。
・二回の「ヤカンの」。短歌でいうところの七七的なテンポを作っていて畳み掛けている。
・やや長く見にくい。

中身入りと思って持ち上げ、空だった時のヤカンの持ち上がり方は異常


・「中身入り」シリーズ。
・「、」を使って見やすくし、さらにヤカンだと途中まで伏せ、結びへの印象を強くしている。
・「ヤカン」一回のため軽量化に成功。

空だった時のヤカンの持ち上がり方は異常

・短い。多分これが一番短いと思います。
・「空だった時」で全ての状況を理解するためにはワンテンポ必要なため、直感的な分かりやすさが無い。
・短いのは良いがそれとひきかえに失われた面白さが釣り合っていない。コスパ悪。

水が入っていると思って持ち上げたら空だった時のやかんの持ち上がり方は異常

・「水が入っている」が入ってしまっている。
・まず水とは限らないし水である面白さはない。無駄な情報をしょっぱなから与えてしまってブレてしまっている。
・センスが無い

水が入ってると思って持ち上げたときのヤカンの持ち上がり方は異常

・オチがボヤける文章構成。肝心なところを省いている。
・さらに「水」。
・これに変えてしまったセンスを疑う。
・逝ッテヨシ

お湯が入ってると思って持った時のやかんの持ち上がり方は異常

・何あったかくしてんだよ。
・この書き方だと、水だったのか?という疑問が湧く余地すら残る。
・逝って良し。

中身が入ってると思ったら入っていなかった時のヤカンの持ち上がり方は異常

・「入ってる」というワードを繰り返し強調する構成。
・やや早口で息切れ感がある。
・ちなみにうろ覚えの状態でこんなんだっけと僕が考えました。
・悪くはないが決して良くもない。

中身入りかと思ったが中身入りじゃなかったときのヤカンの持ち上がり方は異常

・上のに「中身入り」というワードを借りて再編。
・上のよりは良い。
・しかしこの構成での限界が見てとれる。これ以上は厳しい。

結果発表

優勝は…

中身入りと思って持ち上げ、空だった時のヤカンの持ち上がり方は異常

に決定!!!!

受賞理由は?

・まず「中身入り」というワード。ここが素晴らしい。
そしてこのワードを最大限活かしている文章構成。
「持ち上げ、」として一旦力を貯め、読み手を最大限まで引きつけ、その後しっかりと期待に応えている。織田信長が銃で騎馬隊を殺るときような最大効率を出している。
「ヤカン」を途中まで温めて、効果的に放出している。

余計なものはなく、そして全てが必要である。

発想・着眼点も去ることながらそれを惜しみなく表現した、元祖持ち上がり方>>1の

「中身入りと思って持ち上げ、空だった時のヤカンの持ち上がり方は異常」


が満場一致で支持された。

第一回「ヤカンの持ち上がり方は異常」品評会はここまでとなります。
本日はお足元の悪い中お集まりくださいましてありがとうごさいました。
お次は「田原俊彦を鉄アレイで殴り続けると死ぬ」品評会でお会いいたしましょう。

オシマイケル

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