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Code for Nerima多言語カフェ #005

6月8日(土・夜)、多言語カフェを開催しました。今回なんと著名なかたがお二人参加していただきました。お一人目は「岩下恭士」さん。毎日新聞で全盲の記者として勤務されていてユニバーサロンではユニバー・リポート、ユニバ・トークとユニバーサルデザインやアクセシビリティ関連の取材と記事で精力的に取材されてます。

もうひと方は「斉藤りえ」さん。元北区区議会議員で「筆談ホステス」でも知られており、ご存知の方は多いと思います。そしてこの夏に参議院議員選挙への出馬でも話題です。斉藤さん自身が聴覚障害を持っていることから多様な社会への取り組み等に力を入れていて多言語カフェに興味を持っていただきました。

そんなお二人が始まる前に二人でUDトークを使ってお話をされていました。話すタイミングとかをお互い雰囲気や肩を叩いて知らせたり。こういうコミュニケーションもテクノロジーあってのものでもありますが、何よりお互い直接話してみたいと言う気持ちが一番だと思います。

ウォーミングアップも十分、ってことで多言語カフェ本番に入っていきます。

岩下さん、英語が堪能です。見えない方って語学が堪能な方が多い印象です。英語グループで会話を楽しんでいらっしゃいました。

そして今回、岩下さんが持ってきていたデバイスで注目だったのがOrCam My Eye2。画像認識・顔認証で前の風景や人物を音声で伝えてくれるというものです。例えば誰かが岩下さんの前に立つと「男性が立っています」とか、顔と名前を登録していると「〇〇さんがいます」と音声で教えてくれます。活字や印刷物であれば文字も読みあげてくれます、が、流石に手書きのは無理だったか、と言うときの写真です(笑)。すごい技術でみなさん同じグループになったときは興味津々でした。

斉藤りえさんもいろんな方たちとグループになっていました。筆談や翻訳・音声認識アプリでお互いにコミュニケーションを取りつつ会話を進めていきます。こういうツールを使って会話をしていくのは慣れもあります。普段からどういう会話をしているのか、どういうタイミングがいいのかは実際にしてみるといろいろな発見があると思います。

今回はアプリを使ってコミュニケーションをする方が多かったです。UDトークだけではなく文字を打ったり、筆談もiPadとApple Pencilでやったりと持参しているものを使っている方も多かったです。もう殆どのひとがスマートフォンは持っているし、タブレットを持っている人も多いでしょう。コミュニケーションツールとしての活用は「こんな使い方もあったんだ」と目から鱗なかたも多いようです。

そして今回も「全員目隠し」グループが出てきました。視覚をシャットアウトしての会話は突然別次元の感覚になります。話すタイミングなどは全部声と耳で判断します。自覚はなかったようですが、外から見ていると3人ともまったく手も体も動かないのです。見えてると自然と身振り手振りで体も動いて会話をしているのですが、目隠しでそれが止まるのなぜなのか?考察してみると面白いでしょう。目隠しをしてしゃべる体験で「あー、見えない人は大変だなぁ」ということではなく「見えない状態で話すってこういう感覚なんだ」と言う気づきを得ていただければいいかと思います。こんな体験ができるのも多言語カフェの面白いところです。

今回は18人の参加。3人のグループが6つとちょうどいい人数でした。なにげにトランプカードを使ったグループ分けからも多言語カフェはスタートしています。今回は視覚障害をお持ちの岩下さんが参加されてたのでカードを引いてそれこからグループを作るところまですでに試行錯誤が必要です。だんだんみなさんそこもサポートしながらできるようになって来てました。

みなさん、ご参加ありがとうございました!

さて、次回は6月22日(土・昼)、練馬区の国際交流サロンとのコラボイベントとなります。練馬区役所の19階の会議室です。練馬区にお住まいの外国人の方たちと交流できるのを楽しみにしています!

(青木秀仁)

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