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セミナー「ともに考えるアプリのアクセシビリティ」

Code for Nerimaでは、毎月定例ミーティングとセミナーがあり、今回はそのうちのセミナー回です。概要を案内文からほぼ引用。

全盲の人がiPhoneを使いこなしているのをご存知ですか?
VoiceOverと言う音声読み上げとジェスチャー動作を使って操作をすることができます。
他にもiPhoneには視線入力や聴覚補助などのアクセシビリティの機能がたくさん実装されています。
例えばウェブサイトも視覚障害者のかたたちでも内容を把握したりするようなアクセシビリティの実装も標準化されつつあります。
今回のセミナーは全盲の「中根雅史」さんにお越しいただきVoiceOverでのiPhoneの使い方をレクチャーしてもらいます。
そして中根さんと同じ会社で働くプログラマー「阿部諒」さんにアプリの実装上の工夫したことなどをお話しいただきます。
そしてCode for Nerima代表の青木の方からはAppleが取り組むアクセシビリティのトピックをご紹介したいと思います。

中根さんのお話

VoiceOverってどこから設定するの?というところからですが、一般>アクセシビリティ>VoiceOverで辿り着けます。

Siriで「ボイスオーバーオン」「ボイスオーバーオフ」と切り替えもできます。
※VoiceOverは有効にするのは簡単ですが、無効にする方法を知らないと、大変な目に遭うようです。

VoiceOverでできる超基礎的な機能の説明の後、Code for NerimaのアプリでVoice Overを使ってのイベントへのチェックインをしていただきました。

(操作をしている手元を映しつつ、UDトークの字幕を合わせて表示)

視覚障害の方がどのようにスマートフォンに表示されている内容を認識し、操作しているかを取っかかりを知れたと思います。
ちなみに中根さん、会社では「CAO(チーフアクセシビリティおじさん)」だそうですよ(笑)

阿部さんのお話

アクセシビリティを考慮した実装をする際に考えることについて説明していただきました。

VoiceOverは必ずしも全盲の方が使う機能ではない、とのこと。
阿部さんからのTIPSとして、KindleをVoiceOverで読み上げて移動中でも本を読む(聞く)ができるので、読書が捗っているそうです。
読み上げ機能と捉えれば、他にも使い道はあるわけですよね。

パネルディスカッション

青木さんを含めて3人でのパネルディスカッションでした。

テーマは以下の通り。
・iOSアプリのVoiceOver対応の大変さ、簡単さ、面白さ
・アクセシビリティに関心を持つ人とそうでない人の違いってなんだと思います?
・ビジネスにおいて、アクセシビリティに取り組む一番のメリットって何でしょう?
・VoiceOverではこれが限界なんだよね、とうことがあれば教えてほしい
・画像だらけのサイトにどんな代替テキストを入れればいいか悩む

この中で、「人生で最初に出会う障害者ってすごく重要。身近にそういうひとがいるか。」という話と、画像に対しての認識レベル3段階(「画像がそこにあるか」「客観的な情報」「製作者の主観的な情報」)の話が特に心に残りました。
お三方とも、まだまだ話足りないような雰囲気の中、終了。
その後、懇親会でも盛り上がりました。
中根さん、阿部さん、ありがとうございました!


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※UDトークの編集、Voice Overの読み上げも拾ってしまうのでなかなか難しいですね。

(吉倉 英貴)

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