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あはがり


浮き世…仮島に 何時(いてぃ)がでぃむ 居らりゅむぃ

情けあれぃよ 仮那(かな) くぬ世ば うさむぃれぃがでぃ

節や水車めぐりあわそ

てぃきぬあはがりし たましゃ うどぅてぃ

いきしゃん くとぅあてぃむ 天と大地や

てぃきぬあはがりし たましゃ うどぅてぃ

(意訳)

この世は神様からいただいた仮の世

いつまでとどまって居られましょうか

命を敬い生きていきなさい この世の生をなし終えるまで

時はめぐる 水車のように だからまためぐり会える

月のあかりの下で 人々は喜び魂が踊り明かす

どのようなことがあろうとも 天と大地の間

月のあかりの下で 人々は喜び魂が踊り明かす


わたしの好きなTV番組『新日本風土記』のテーマソング。

奄美の唄者 朝崎郁恵さんが歌う。

初めて聞いたときは 涙があふれた。

今でも、松たか子のナレーションのあとに、この唄が流れてくると、なんとも言えない気持ちになる。

『篤姫』の音楽を担当した吉俣良の編曲もまたいいんだな これが。

音程も一定せず 弱々しくて ゆらぎがあって でも 心を揺さぶられる。

あはがり とは 奄美の島言葉で「すべてがあかるい」という意味。「あかり」が訛った言葉だと思う。


ほの暗い夜に白く輝く月は、とてもいい。

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