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最終発表会イベントレポート【ふくいITエンジニア養成スクール】

ふくいITエンジニア養成スクール(運営:コードキャンプ株式会社)では、2022年10月1日に開講した「フロントエンドコース」と「バックエンドコース」の2講座について、2023年2月19日に最終発表会を開催しました。多くのサポーター企業様がご参加くださり、また福井新聞様が取材にいらしてくださったりと、地元メディアからも大変注目いただきました。

当日の受講生や会場の様子を、現地の写真を交えながら詳細にレポートしていきます!

最終発表会の会場の様子

会場は、中間発表会も開催された福井産業情報センターです。まず午前中はフロントエンドコースの受講生が、午後の部ではバックエンドコースの受講生が、これまでの学習の成果発表を行いました。

フロンドエンドコースは、HTML/CSS, JavaScript, BootStrap 等の学習を終えた上で、シングルページアプリケーション開発に挑戦するという、未経験スタートからわずか4ヶ月の間で実践的で非常にハイレベルなカリキュラムとなっています。
シングルページアプリケーション開発の学習として、今回の講座ではVue を利用しています。Vue では、双方向データバインディングの基礎を身につけた上で、Node 環境上で Vite (ヴィート)を用いた単一ファイルコンポーネントでの本格的なSPA開発まで挑戦しています。
Vue 上で BootStrap を用いたカルーセル等の実装など、利用頻度の高い技術についてはスムーズに実装できるだけの実力が身についていました。
最終課題は、本人の希望に応じた実践的な課題として、ECサイトのユーザー画面作成とそのリッチ化を行いました。

フロントエンドコースのカリキュラム概要

バックエンドコースでは、Webアプリケーションフレームワーク開発の学習として、Java、PHP、Python の3言語に分かれて学習を進めており、 Java では Spring Boot, PHP では Laravel, Python では Django を利用しています。フレームワークごとの特色に応じて基本的な仕組みを学んでいただいた上で、複数テーブルのリレーションを用いた、またセッション管理などを含む本格的なアプリ開発を学びました。
フレームワークの学習後、スクラッチでのアプリ開発または既存リポジトリへの機能開発を、個人ごとの希望に応じて実施しました。また、Linux 上での bash コマンドの利用や Git コマンドの利用など、基本的なインフラ・ツールの知識についても学習を深めています。
最終課題は、会員登録型ショッピングサイト作成でした。

バックエンドコースのカリキュラム概要

受講生は決められた短い時間を有効に使いながら、自身で作成したオリジナルのスライドを用いて、下記内容を発表しました。

・制作した課題の概要
・工夫した点とその工夫
・苦労した点と、どう改善したか
・5ヶ月間で1番の「学び」や「気付き」
・今後取り組んでいきたいこと・挑戦したいこと

成果発表会が近づくにつれ、「最終成果発表会は企業様もいて緊張するな」「プレゼンの準備ってどうすればいいのだろう」など少なからず不安を抱えている受講生もおりました。そんな受講生のために、弊社最強の”プレゼン請負人”が、「プレゼンで緊張しないための準備方法」を紹介し、また希望者とは一緒にリハーサルを行い、プレゼンへのフィードバックを行うなどして、最終成果発表を聴講くださる皆様に届く内容になっているかのアドバイスをさせていただきました。
こういった事前準備をしっかり行ったことで、自分の考えや学習の成果を、相手に寄り添いながら伝えることができるプレゼンになったと思います。

受講生の発表の様子

受講生の発表からは、最終課題を作成するにあたり、指定された要件以外の点で様々な工夫を凝らし、ユーザーに寄り添ったサイト作りを目指していたことが非常に強く感じられました。

  • ヒアリングを重視し、ユーザーの懸念点を明確にする

  • イラストや画像を多用し視認性を良くする

  • 新着表示をわかりやすくする

  • ユーザー目線に立ってUIの改善を行う

受講生それぞれが趣向を凝らしたオリジナルECサイトが出来上がっており、会場にいらした企業様からもお褒めの言葉をたくさんいただきました。

受講生の発表の様子

作成にあたって苦労した点に関しては、多くの受講生が「学習時間の確保」「モチベーションの維持」の難しさを挙げていました。仕事や大学の授業の合間を縫って5ヶ月間学習を続けていくことは、並大抵の努力では達成できません。
カレンダーを用いてスケジュール管理をしたり、学習の振り返りを行うことで明日への意欲向上に繋げたりと、受講生たちは様々な工夫をしていましたが、中でも「仲間と互いに教え合うことで疑問が解消できた」「一人でコード書くより、仲間と一緒に考えを共有し合える方がより学習が深まった」という、コミュニティの大切さについての声が多く聞かれました。
同じ目標を持って努力する仲間がいることは、受講生にとって何よりの支えとなったように感じます。

受講生の発表スライド

受講生たちはGatherというリモートオフィスに集まりながら学習を進め、講師とは主にSlackでのチャットを用いながら質問のやりとりをしていました。講師との複数回のチャットを通じて、どこがわからないのか、どのように考えたのか、調べたのかを、明確に言葉にしていく力をつけていきました。
上記スライドにあるように、テキストと対面でのコミュニケーションを使い分けることで、受講生たちの質問力や要約力・言語化力を鍛えることができたと感じています。
また、3人の学習サポーターが進捗やモチベーション管理を行い、5ヶ月間ずっと受講生に寄り添い続けました。学習内容の難しさに挫けそうになってしまうときなどは、Gatherで学習サポーターに悩みを吐き出しアドバイスをもらいながら、一歩一歩学習を進めていきました。

今後取り組みたいこととして、「プログラミングスキルをもっと磨きたい」「デザインエンジニアを目指したい」「頼れるエンジニアとして成長したい」という前向きなコメントが大変多く挙げられました。
卒業生同士さらにコミュニケーションを深めながら、福井県で活躍できるエンジニアを目指していただきたいです。

企業交流会の様子

発表後は、サポーター企業様との交流会の場が設けられました。限られた時間ではありましたが、積極的にブースを周り企業様のお話に耳を傾ける受講生の姿が見られました。
エンジニア就職・転職を成功させるために、受講生たちは学習と並行して、自身のキャリアについても考えてきました。ワークを使いながら自己理解・自己分析を深め、全4回のキャリアコンサルタントとの面談を通じて、履歴書の添削や模擬面接を行っています。
スクール卒業後も、キャリアへの理解をさらに深め、多くの受講生から内定報告をいただけると期待しております。

最終発表会での記念写真
最終発表会での記念写真

最終発表会のレポートは以上となります。
今回のスクールでは、受講生にはかなりハイレベルで、難度の高い内容まで自力で実装していただくようなカリキュラムに挑戦していただきました。その中で身につけたスキルはもちろんのこと、最後まで学習を続けた自走力や質問力は、これからエンジニアを目指す上で非常に役立つに違いありません。
受講生の皆さん、5ヶ月間の学習、本当にお疲れ様でした!
そして主催のふくい産業支援センターの皆様、県内企業の皆様、ご協力ありがとうございました。
福井県で活躍するITエンジニアの育成に全力でお力添えできるよう、今後も全力でサポートさせていただきます!