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偏食について思うこと。

バランスの良い食事をとる。耳なじみの良い正論です。でも、発達障害の診療をしていると、しばしば極端な偏食の子どもたちに出会います。味覚の過敏さや食感、色彩などに対するこだわりが強い子どもたちです。「自閉スペクトラム症」と診断がつく子どもたちに多いようです。

お母さんに「偏食はありますか?」と聞くと、お母さんは申し訳なさそうに「野菜が全くダメです」とか、「麺類しか食べてくれません」と言われます。色々工夫をしているのに食べてくれない。お母さんたちの苦悩は計り知れません。

そんな時、僕は「大丈夫ですよ」と伝えます。なぜなら大丈夫だからです。極端に偏食のある子どもたちを幾人もみてきましたが、どの子もみんな元気でした。便秘や肥満気味な子もいますが、みんな大きな病気をすることもなく成長していました。少なくとも極端な栄養失調から病気になる子はいませんでした。

偏食に悩むお母さん。 

悩みを一つ捨てちゃいましょう。


みんな、そのうち少しずつ食べるようになります。保育園や学校では食べれたり、好みが変わって食べれるようになったり。色々な子がいますが、どの子もみんな今よりもっと食べてくれます。

人の消化は胃や腸だけがやっているわけではありません。そこには腸内細菌も関わっています。細菌たちは住んでいる家の主が不健康になってしまっては困るので、家主のために必死です。彼らがなんやかんやと頑張って、不足した栄養分を補ってくれている、と僕は考えます。だから、偏食でも大丈夫 (^ ^)。

悩まずに子どもたちが好きなものを毎日作り続けてていいんです。子どもたちが大好きなものを作って喜ばれる毎日は、多分とっても楽しい毎日です。栄養バランスが気になる方は、工夫を楽しめるくらいにしときましょう。食べてくれればラッキーくらいで。

むりしない、あわてない、おこらない

てげてげ。

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