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愚か者

彼女がいようが、家族がいようが、何故かいつからかそんな事がどうでもいいと考えだし、自分のことだけを考えるようになってた。

どこにいてもどんな問題があっても、いつも自分にしか興味がない。

どこか自分が一番面白くて自分のことが楽しいと思ってる。

周りの事を巻き込んでしまっても全然気にしない、迷惑を掛けても仕方ない、自分のためだと。

それでも道徳だけはあると思ってる。非人道的な事だけはしてない。

自分が何を考えてるかって、それは、何でタバコを吸ってるのかとか、何で嫌煙家のあの馬鹿げた運動がこんなに流行ってるのかとか、何故自分みたいな人間がこんなに勢いだけで生きてるやつらから貶されるのかとか、どうやったら誰かが誰かを過剰に攻撃したりしない世の中になるだとか、働かなくても生きていく方法はないかとか、そんな事ばかり考えてる。

人が何故生まれ、何故生きてるのか、どうせ地球も宇宙もいつか無くなるなら、全てが無駄じゃないかと思って、創世記を調べた。
あの物語は辻褄が合ってるように思えて、納得しそうになったけど、これが嘘だったらと思って自分をビンタした。

それでも、あれを信じるなら、世の中の問題は大体解決してしまう、フェニズムの問題も解決してしまうんじゃないか、そう思える程、あの物語には人を納得させる力がある。

自分はあの物語のアダムとイヴに林檎を与えた蛇のように、これからの人間にあの林檎のようなものを与えられる人間になりたい、それで金を貰いたい、生きていきたい、そういう事ばかり思いついて考えては、頭の中で生きてるから結局何も生産しない蓄えない傍から見たら屑な生活を送ってる。

本当…もう自分はどうしたらいいのか…

バリバリ仕事して、休日はスポーツしてストレス発散して、自己啓発本読んで、人生が変わった!とか言うような人間で生きていけば楽だったかもしれない…



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