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喫茶アトリエ【case11:羽尻結衣・山本翔・菅野咲名】

今日も喫茶アトリエが開店しました。
おや,今回お話しているのは3人のようですね。
「嘘」について,どんなエピソードが飛び出すのでしょう。

羽尻結衣:大学4年生。劇団コギト一橋祭公演『7×7のモラトリアム』では、役者を務める。
山本翔:大学1年生。劇団コギト一橋祭公演『7×7のモラトリアム』では、照明を務める。
菅野咲名:大学2年生。劇団コギト一橋祭公演『7×7のモラトリアム』では、衣装を務める。

羽尻「今日バイトがあって、実はバイト終わりに来たんだけど。私居酒屋でバイトしてるの。それで今日めっちゃ嘘ついて」

山本「うん」

羽尻「なんか、お客さんと距離近い常連さんが多い系の居酒屋なんだけど、だからお客さんがお菓子くれたりとかすることがあるわけ。この前,うどんの麺をくれたお客さんがいて。」

菅野「ええ?」

羽尻「茹でられてない麺。当たり前か。」

菅野「あーそういうことか」

羽尻「器でドンって持ってきたわけじゃなくて、普通に麺を、そこに美味しいうどん屋さんあるからっていってくれて」

菅野「びっくりして」

羽尻「でもまあ店長もいらないって」

菅野「おおお」

山本「いるわけない」

羽尻「まあじゃあ貰うかっていうことで貰ったんだけど、でも結局ゆでなきゃいけない訳だから面倒くさくて、ずっと食べてなかったの。そしたら、そのお客さんに別の日に行ったときに会って、『やばい、食べてない』と思って、『あ~ありがとうございます、めっちゃおいしかったです』って言って」

山本・菅野「あっはっは(笑)」

羽尻「今日を乗り切ったっていう」

山本「なるほど」

羽尻「そういういときってあるよね。必要な」

菅野「必要な嘘」

山本「まあ、必要な嘘ですね」

羽尻「そう。そういうコミュニケーションは大事だと思ってやってるので」

山本「いやー居酒屋にうどん持ってくる人なんていないけどなあ」

菅野「そっちの方が面白いですよね。お客さんの方がずれてて面白い」

羽尻「なんかない?嘘」

菅野「えー嘘? 最近ついた嘘?」

羽尻「必要な嘘でも,不必要な嘘でも」

菅野「思い出せないってことは、嘘つくのが結構あれですよね、習慣化しちゃってるのかな」

山本「習慣化してるか、まじでつかないかのどっちかっすね」

菅野「つかないと思うんだけどなあ。どうしよう」

山本「いやー、嘘つかないでこの人間社会、生活できないですからね」

羽尻「あーそうね」

山本「絶対ついてるんですよね」

菅野「絶対ついてる」

山本「日常化しすぎて気づいてないのかもしれない」

菅野「それが一番問題よ」

山本「あはは」

羽尻「バイトで接客とかする?そういうバイトじゃない?」

菅野「今してるのは、接客しますね」

羽尻「どこ?」

菅野「バイト先は、場所銀座で」

山本「え?」

羽尻「銀座?え待って一回ごめん銀座に…(笑)」

山本「銀座で?銀座でバイトすることあるんだ」

羽尻「あ、家がそっちか!」

菅野「いや全然。全然違います。ちょっと勧められて友人に。友人結局違うところで働いてるんですけど」

山本「何してんのそれ」

羽尻「銀座の?」

菅野「ステーキハウスみたいな」

山本「知的ハウス?」

菅野「ステーキハウス」

山本「私的ハウス」

菅野「ステーキハウス」

山本「あ、ステーキハウス。耳がやばかったです」

菅野「滑舌やばかったです」

山本「すごいな、高そう」

菅野「高いです。客単価が3万、2万なんで」

山本「うわーー」

羽尻「やば!えーじゃあお客さんとわいわい話す感じじゃないよね」

菅野「全然違います!」

山本「うどん持ってくる人なんかいない(笑)」

菅野「いない!」

羽尻「いないね(笑)」

菅野「出禁になっちゃうかもですね(笑)」

山本「うどん持ってくるんだったらパール持ってくるみたいな」

菅野「そういう人が来る(笑)」

山本「そういうレベルですよ」

羽尻「えーすごいね、大変そう」

菅野「始めたばっかなんですよ。なのでそんなにお客さんと交流してなくて」

羽尻「しかも交流するようなお店じゃないでしょ」

菅野「そうですね、料理のメニュー聞かれたりとか、私は全然分からないんですけど、ワインのこと聞かれたりとか、するんですけどね」

羽尻「すごいな…」

山本「その前はどこで働いてたんですか」

菅野「塾ですね」

羽尻「塾かー」

山本「塾とかもう、嘘しかつかなくないですか」

菅野「え、ちょっと待ってください(笑)」

山本「何だろうな、全然できてないけど、ちょっとでも進歩してたら『すごいよ天才だよー』って言いますし」

羽尻・菅野「あーーー言う!」

山本「全然天才でも何でもないけど。なんでこんな簡単なの出来ないのっていう」

羽尻「そうね、⑴だけでも出来たらすごいよ、みたいなね」

山本「これ出来たらいけるよーっつって、そのままいってみようっていう」

菅野「バイト関連の嘘はそれですね」

羽尻「確かにね。やっぱお客さんに対してはね」

山本「そうそうそうそう」

羽尻「個別?」

菅野「個別ですね。2対1みたいな。小学生から高校生までいて。もう褒めて褒めてって言われて。最初の体験の子とか」

羽尻「確かに体験はね」

菅野「めっちゃ緊張してるので生徒の方は。とりあえず褒めまくるっていう。国語の文章で最後に丸(読点)書けただけで褒めるみたいな(笑)」

山本「本当にそう。無理矢理無理矢理いいところを見つけて、頑張っていいとこ見つけて褒めるっていう」

菅野「たしかに、それもある種の嘘だったのかもしれない」

羽尻「大事だね、それは」

山本「それこそ僕は、必要な嘘しかつかないんで。たびたびいろんなところで言ってますけど。前期に法学入門っていう授業があって、テストがあってテストを受けないと絶対単位貰えないんですけど、僕はゴミ過ぎて…(以下略)」

山本「こういう嘘大事」

菅野「必要な嘘しかついてないんですね」

羽尻「必要な嘘かどうかは分かんないけどね!」

山本「必要な嘘ですよ!単位を取るのに必要な嘘です!」

菅野「自分のために必要!(笑)」

山本「そう、自分のために大事な嘘」

羽尻「そりゃそうじゃない。自分に必要じゃない嘘つかないから。つく理由がないから」

菅野「そうですよね」

羽尻「そういうもんですよね」

菅野「あとなんだろうなあ」

羽尻「授業はまじめにやっている?」

菅野「一応」

羽尻「おーさすが」

菅野「いやそんな(笑)」

羽尻「それだけでえらい世界だから」

山本「偉い偉い偉い」

菅野「でもだからといって成績が良いとは限んないんですよ」

山本「単位取れてるだけマシっすよ。落単さえしなければ」

羽尻「うん。なんかレポートが23時50分に絶対間に合わんと思って、でも出さなきゃいけないなと思ったから、いったん白紙を出して、次の日に「出すファイルを間違えました」って言って、いけたときはあった(笑)」

山本「それいいっすね、あその嘘いいな…(感心)」

羽尻「良くない良くない(笑)」

山本「使おう。ストック」

羽尻「でもこれは先生による。先生を見極める必要は絶対あるけど」

山本「緩い先生ならいける」

羽尻「そう、緩い先生だったら」

菅野「いけますね」

山本「情報の先生とか絶対いけるから、それで。いこ」

羽尻「でも白紙だとやばいかもね。文字化けさせとくとか。文字化けなら向こう側、先生が悪いみたいになるから」

山本「なるほど」

羽尻「先生のパソコンで文字化けしてるみたいになるから(笑)」

菅野「それいいな」

山本「たしかに」

羽尻「使える」

菅野「使えますね」

羽尻「悪い話しかしてない(笑)」

菅野「でもそんなに、誰かを傷つける嘘じゃないじゃないですか。今のところ」

羽尻「たしかに。傷はつけてないね。ずるではあるけど。ならいっか」

山本「あえて傷つける嘘とかつかないですけどねー。本音で言って、普通に傷つけないことが言えるのにあえて嘘ついて傷つけるってことはないですよね。ラップバトルしてるときくらい」

菅野「たしかに(笑)」

山本「MCバトルくらいですよ、あえて傷つけるって。お前はスキルが足りない~っとか言って」

羽尻「あの文化何なんだろうね」

山本「結構いいですよね、あの文化」

羽尻「良いのかな…」

山本「良くないっすか?結構好きっすよあーゆー」

羽尻「でもきっとラインがあるじゃん。あれでも一応スポーツマンシップ的な部分を踏まえたうえでのじゃん。むずそうじゃない」

菅野「プロですよね」

山本「言っちゃいけないことってあるのかなあ、あれ」

羽尻「とりあえず終わった後に握手すれば許される(笑)」

菅野「全部許される(笑)」

山本「何言ってもいいもんだと思ってるので。本当にダメなことってあるのかなあ」

羽尻「ちゃんと格好良ければいいよね、良いディスリ。聞いててかっこいいディスリ」

山本「格好良くないディスリはだめか」

羽尻「誰も幸せにならない」

山本「じゃあ格好良ければ何言ってもいいんだな」

菅野「そういう世界なのかな、たぶん。辺に制限掛けちゃうと面白くないですよね」

山本「面白くないですよね」

羽尻「たしかにね」

山本「…そっか」

羽尻「居酒屋でも、嘘じゃないけど、お客さんとのコミュニケーションの中で、年齢聞かれる問題はある。何歳に見える?って言われたときの答え方に困る。先に向こうが『こう見えて60なんだよー』とか言ってくれれば、『えー見えないですー』が正解じゃん。だからそれはもういただきました!って感じで言えば良くて。でも何歳に見えますかって聞かれたときが」

山本「困るよね~」

菅野「聞いてくる人いるんですね。実際に」

羽尻「だから、できる限り、あり得なくはない一番上を言うために、そこの見極めをしなきゃだよね」

山本「(限りなく小さい声で)面倒くさそう、居酒屋」

菅野「思いましためっちゃそれ、言うか迷った(笑)」

羽尻「結構、楽しくはあるんだけどね。こういうのも無視しててもいいんだけど」

菅野「でも話しかけられたら、何かしら答えなきゃですもんね」

羽尻「やましょー(山本)はバイトは?」

山本「僕今塾講ですね。塾と最近カフェやってます」

羽尻「あれ?聞いてないかも」

山本「最近始めました。2-3週間前くらいから。ダブルワークです」

羽尻「もう入ってるの?」

山本「入ってます入ってます。ほぼ研修中みたいなもんですけど」

羽尻「うん、いいな」

山本「てんやわんやですよ」

羽尻「一番忙しい時期だ」

山本「いや一番きついっすよ。自分だけ仕事できないんっていう」

羽尻「分かる分かる!やる気だけはあるんですけどっていう」

山本「自分だけなにも分からないのが」

菅野「あー」

羽尻「あるよね」

菅野「でも私も今そうですよ。全然始めたばっか」

山本「この時期やっぱ一番きついっすよね。周りベテランばっかで自分だけ仕事できないっていう」

羽尻「居酒屋はラフにコミュニケーションできるのはいいかもしれない。丁寧な言葉遣いじゃなくても許される感じ」

菅野「めっちゃ指導されましたそれ」

山本「僕も指導されました」

羽尻「確かにカフェもそういうイメージある」

山本「つらいっすね」

羽尻「じゃあこっち(居酒屋)の方が楽かもしれない」

山本「てきとーな言葉でしゃべっていきたい。ほんとに」

羽尻「嘘に戻るけど、稽古でもさ。今回一発芸があるじゃん、遅刻したときの罰ゲームで。めっちゃ遅刻してたよね(山本が)。言い訳して…いや言い訳はしてない。甘んじて受け入れてたよね」

山本「受け入れてます。一発芸すれば許されるから」

羽尻「稽古に遅刻したら一発芸をしなきゃいけないっていうのがこの公演のルールでもあるんだけど、(自分が)絶対1回はやるんじゃないかと思ってて、でもまだ一発芸のストックがないから。一発芸のストックを作っておくか、言い訳のストックを作っておくか、っていうところ(笑)」

山本「でも言い訳しても、通じないっすよ」

羽尻「言い訳無理だよね」

山本「そうなんですよ。一発芸やらされるんで」

羽尻「だし、(言い訳が嘘だと)ばれたときに、めちゃくちゃ嫌われるよね」

山本「いや、ただただ見たいっていう理由でやらされることがあります」

羽尻「まあやましょーはね、ちゃんと面白いからね」

菅野「あ、そうなんですか」

山本「僕とか黒崎とかは毎回そうです」

羽尻「めっちゃやってるじゃん。そう、だから罰ゲームになんないねっていうことで困ってる。罰ゲームが罰ゲームじゃない」

山本「その日用意してきたやつを披露する会になってる」

菅野「用意してくるんですね」

山本「来るまでに考えてる。『あ遅れるな確定だな、考えよー。今日何にしよう』みたいに、晩御飯考える感じで」

羽尻「一発芸考えてたら遅れましたっていう(笑)。そう、譲ってほしい。一個くらいネタを提供してほしいな、やましょーから」

山本「黒崎のは見てますよね」

羽尻「たぶん全部見てる(笑)」

菅野「全部(笑)」

羽尻「だから新ネタを書きおろしてもらわないと(笑)」

山本「えーなんだろうなー(真剣に考える)」


-5時。稽古の時刻になる-

羽尻「じゃあ私、稽古をしなくちゃいけないので。頑張ります」

山本「頑張ってください」

羽尻「今日は遅刻しなかったから」

菅野「あ、(私がこのトーク企画に)遅刻しました…。失礼しました本当に」

山本「じゃあ一発芸」

菅野「いやああああ!!」

山本「じゃあ一発芸で絞めましょうよ」

菅野「無理ですって!」

羽尻「そうじゃんそうじゃん、一発芸」

菅野「なんで!なんで!締まんないですよ」

山本「今後役者やるとして,ストックを作る意味で」

羽尻「ストック(笑)」

菅野「次のときに…!次のときに」

山本「あっはっは(笑)」

羽尻「じゃあ次のときには」

菅野「あじゃあ二度と遅刻しないことが決まりました今。気を付けます(笑)」

羽尻「ありがとうございました」

山本・菅野「ありがとうございましたー」



教授陣の皆様、文字化けレポートには注意ですね。
次回の来店もお待ちしています!


左から,菅野さん・羽尻さん・山本くん。


公演情報

********************
劇団コギト2023年度一橋祭公演
『7×7のモラトリアム』
脚本・演出 高尾友季
「喫茶店は、道の途中で立ち寄る所。そんな場所に彼らは住んでいた。」
********************
◆出演
伊藤朝輝 杉本周平
羽尻結衣 藤田ひかり 古浜奨真
◆日程
11/24(金) 11:00~ / 14:30~
11/25(土) 11:00~ / 14:30~
11/26(日) 10:30~ / 14:00~
※開場は開演の30分前です。
※上演時間は約80分を予定しております。
◆料金
無料(カンパ制)
*本公演は無料ですが、ご予約も受け付けております。お席はご予約の方を優先いたします。
下記 URL よりお手続きください。


◆会場
一橋大学⻄キャンパス学生会館 1F アトリエ
アクセス
JR中央線 国立駅南口より 徒歩15分
JR南武線 谷保駅北口より 徒歩25分
*会場がわかりにくくなっておりますので、お時間に余裕を持ってお越しください。

◆スタッフ
舞台監督   佐藤愛佳
舞台監督補佐 陽美雄月
演出助手   小田悠生 中村紘夢 らむ
舞台美術   佐藤あい 富田皐央 濱野あすか
       陽美雄月 山田彩絵 リーナ
制作     岩田大煕 齋藤よしみ 298
衣装     近江天音 菅野咲名 土屋陽菜 山葵
小道具    久保聡琉 長月小雨 らむ
宣伝美術   久保田広輝 錆田 ひらお
広報     川井直太郎 川口芽萌子 宮野浩真 山浦弥桜
照明     黒崎陽人 山本翔
音響     中嶋悠太 成田明由
音響補佐   千足海都
作曲     高尾友季
編曲     中嶋悠太
応援     天野友花梨

◆お問い合わせ
一橋大学 劇団コギト

連絡先
cogito.pr@gmail.com (制作 岩田)

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