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Vaux le Vicomteへの道なき道。


ヴェルサイユ宮殿は
フランスの超有名観光地ですが
ヴォールヴィコント城は、
そのヴェルサイユ宮殿の元になったお城です。

大学の卒業論文で、
ヴェルサイユ宮殿とヴォールヴィコント城を
書いたわたしにとっては、
ずっと行きたかったお城です。

結論として、
さすが、ルイ14世が嫉妬したお城なだけあって
内装も庭園も広さも立派です。行って良かった。
しかしとっても行きづらい!!!無理!!

という記録を残します。

たぶんこの記事はアクセスが大変すぎた
という感想で終わります。
お城の感想は次になりそう。

行き方

ヴォールヴィコント城はフランス語で書くと
この記事の題名の綴りになります。
メンシーという、
パリの南西に位置する地域にあります。

電車とバスと徒歩でルートも出ますが、
これは、ほぼ無理と思った方が良いです。

最寄駅は、Mulin駅とVerneuil l’etang駅の
ふたつになりますが、どちらも最寄りというには
遠すぎます。ここからバス移動です。

どちらの駅からも
シャトルバスがあるというHPもありましたが
2023年6月、シャトルバスはMulin駅からのみ
出ているようで、本数は1日3本ほどです。

見どころも結構あり、1日いても良いです。
半日でも見切れますが、
とにかくシャトルバスに合わせるしかありません。

自由に見たい方は
Uberやタクシーを使ってください。
値は張りますが、これしかありません。

キャンドルナイトに行きたい方も同様です。
もしかしたら帰りはタクシーなのかな。

Verneuil駅からも昔はシャトルバスが
出ていたようですが、コロナ禍以降
いまだに休止されているみたいです…。

また状況は変わるかもしれませんので
公式HPを見てから向かってください。

わたしは知らずにVerneuil駅に
行ってしまったわけです…。
公式HPを見ろよって話ですが。
だってその観光案内サイトの更新が
数日前だったから…そんなの信じちゃうじゃん!

駅に着いてバス停を見ると、
シャトルバスは休止しているとの張り紙。
じゃあどうするのかというと、
バスで途中まで行って、
その後は30分徒歩との記載。

まぁ時間はあるしお天気は良いし、
30分徒歩でもいっか、ということで
市バスで最寄りのSaint Germain Laxiに行きます。
バスに乗って周りを見てるけど、歩道がない。
車道と原っぱのみ。
歩ける道があるのか…?と思いながら
バスを降りて
Googleマップが出した経路を歩きます。

まだ開けたちょっと舗装された砂利の道。

途中までは砂利だけど広い道があります。
たぶん周りの畑なのか原っぱなのかのための
車が通る道。
舗装はされてない部分もあるけど
歩けるからいいやーと思って歩いていたら、
道は小さい森につながっていきます。
虫嫌いなわたしにとってはこの時点で不安。
夏の森なんて行ったことない、怖い。

でもまだ道はあるし、ここまで来たから
引き返したって仕方ないしと進んでみたら
案外すぐに開けました、よかったー。

と思ったら、その先は道なき原っぱ。ってか薮?
草もめっちゃ生えてる、腰くらいある。
蝿も蛾も飛びまくり。
一応ほっそい轍はある。車じゃないけど。
でも両側の草が育ちすぎてほぼ道はない。
ここを歩くの…?

まして、わたしはノースリーブにサンダル。
絶対原っぱなんて来ちゃいけない恰好。
進めば進むほど道がない。轍も消えた。
ここを道として案内したGoogleマップを恨む。
たぶん1kmくらいあった。

でもここまで来たし、という気持ちだけで
真夏の草原を全力疾走。
引きで撮ったら何かに追われる系の映画の
ワンシーンになるかなとか考えたけど、
それは余裕なのか恐怖からか。

運動嫌いで虫も嫌いで基本的に植物も嫌い。
途中で気づいたけど、上を見上げたら
大きな電線たち。真下を走ってまして。
ぶーんって電気が通ってる音がします。
電線から音が聞こえたの初めて。

もうとにかく走り切るしかない。
感電はしないけどしそうな気がしてきたし、
植物にも触れたくないし、怪我しそうだし、
なるべく虫もぶつかりたくないし、
いちばん怖かったのはマダニ。

日本じゃコンクリートジャングルで
生息していたからマダニなんて無関係だったのに
こんな身近に感じる日が来るとは…。

もう喉から血の味したけど走り抜けました…。

ゴールが見えた時の安堵感ったら。
人生最大で初めての経験でした。

下の写真はゴールしてから振り返って撮ったもの。
ここまで開けたときの嬉しさったらない。
これなら行けるかなとか思って進むと
真ん中あたりは草の中を走ることになります。

この原っぱ抜けると、お城の駐車場に出ます。
ここを出たらもうすぐです。
この時のわたしはお城が見えた安心感も感じつつ
変な虫が服についているんじゃないかという
恐怖心がごちゃ混ぜで全然落ち着きませんでした。

以上のことから、
電車、バス、徒歩でヴォールヴィコントに
行くことは、現実的ではありません。

虫も平気、藪や草原に慣れてる方は
服も靴も完全防御でなら行けると思います。

めちゃ怯えたマダニは平気でした。
服もサンダルも髪も払いまくったから。

Googleマップを信用しすぎないことを学びました。

帰りはシャトルバスに乗ろうとしたけど、
3本しかありませんので90分待ち。
暑いし虫はいるしで、Uberを呼ぶ。
しかし田舎、+金曜日の夕方。
誰も来ない、10分の距離にいるのに。
結局1時間近く待ってようやく帰路。
あと30分からシャトルバス待とうかなとも
思ったけどとにかく帰りたかった…。

もはやシャトルバスが来るのかも信用できない
精神状態だったので確実を取りました。

ってなわけで、とっても素敵なお城ですが
行き帰りはめちゃくちゃ大変ですので
きちんと計画を立てるか、
金で解決する覚悟で行ってください。

お城の感想も残します。

城壁

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