父という人について考える

現在私は「アダルト・チルドレン 癒しのワークブック—本当の自分を取りもどす16の方法」という本のワークを行いながら、アダルトチルドレンである自分と向き合っている最中です。今回は自分の父という人を形作った環境について考えてみました。

父は、三人兄弟の末っ子でした。父の両親(私の父方祖母)について、私の8歳までのおぼろげな記憶をたどってみると、もしかしたらあまり良好な関係の夫婦ではなかったかもしれません。

父方の祖父母は孫の私には優しいおじいちゃんとおばあちゃんだったと思いますが、二人とも今思えばどこか風変わりな人だった気がします。

祖母について覚えているのは、とにかく私を甘やかす人だったこと(3人の息子と、4人の男孫をもつ祖母にとって、私は初女孫でした)、私の母がそのことについてあまりよく思っていなかったであろうこと、編み物を教えてくれたこと、手によくハンドクリームを塗ってくれたこと、怪我をすると庭のアロエを貼ってくれたこと、食べられる野草についてあれこれ教えてくれたこと、畑仕事について行くと庭に生えている枇杷を食べさせてくれたこと、色々私のためにしてくれるけど、表情のあまり読み取れない人だったこと。

強烈に覚えているのは、祖母が私に話したオリジナルのおとぎ話で、その内容というのが、

『ある日○ちゃん(私のこと 当時5,6歳)が一人でお留守番をしていると、帰ってくるはずのない時間にお母さんが帰ってきました。仕事が早く終わったといって、家に入ってきます。でも○ちゃんは、それが本当のお母さんでなく、お母さんと妹を食べて殺してしまった鬼が、お母さんに化けたものだというのがすぐに分かりました。自分も殺されると思った○ちゃんは「ちょっとトイレに行くね」と言って部屋を出て、裏口から家の外に脱出し、そこで必死に神様に祈りました「神さま、お母さんと妹は殺されてしまいました。家には鬼がいます。わたしもきっと殺されてしまいます。神さまお願いです、お母さんに会わせてください。私もお母さんのところに行かせてください」すると空から神様の声が聞こえ、ハシゴが下りてきました。○ちゃんはそのハシゴを登っていきます。気づいた鬼がハシゴの下までやってきますが、鬼は神様のハシゴを登ることはできません。○ちゃんはハシゴを登り終え、無事お母さんと天国で会うことができました。おしまい』

非常に不気味な話です。祖母が孫に向かってする話ではないと思いますし、出典も分からずじまいなのでおそらく祖母の創作だと思います。

なぜ5歳とか6歳の時に聞いた祖母の創作話をここまで鮮明に覚えているのかというと、あまりに怖い内容だったからです。怖くて自分では抱えきれず、母に「おばあちゃんがこういう話を私にしたんだけど、お母さんは鬼に殺されたりしないよね?」と半泣きで聞いた記憶も残っています。その話を聞いた母の、なんとも言えない顔も覚えています(私だって仮に5歳の娘がいてこんなことを言ってきたら姑を問い詰めたくなります…)

祖父について覚えていることはあまりありません。

お酒が好きで、恵比寿さんのような大きなビール腹をしていたこと。自宅の敷地内(田舎の農家だったので大きな土地がありました)にプレハブ小屋を自作し、そこに家電をあれこれ持ち込んでほとんど一人暮らしのようなことをしていたこと。

大きさについてはっきりとした記憶ではないのですが、父の実家は長男夫婦とその子供たち(わたしの従兄弟)が同居しても部屋が余るほど大きな家だったはずなのですが(二世帯住宅で、台所も玄関も二つあったはず)、なぜか祖父は自分で作ったプレハブハウスにベッド、テレビ、冷蔵庫を持ち込んで、一人暮らしの真似事をしていました。

ひょっとすると、祖父母はあまり仲の良い夫婦ではなかったのかもしれません。いがみ合っていた記憶はないのですが、逆に仲良く話をしていた記憶もないのです。

何が言いたいのかというと、ひょっとしたら父もアダルトチルドレンだったのではないか?と私は考えているのです。

夫婦仲ではなくても、母の話によれば祖母は昔、同居していた姑に酷くいびられていた人だったみたいなのです。自分の祖母にいじめられる母を見て育ったことが、幼い父の精神を傷つけてしまったという可能性もあります。姑から守ってくれなかった夫への恨みが、姑の死後に祖母から吹き出し、夫婦仲が冷え切ってしまったのかもしれません。

両親は私が8歳の時に離婚したので、父方の祖父母の記憶も8歳までのものしかなく、父の兄にあたる二人の伯父についてもうっすらとしか記憶がありません。

記憶がほとんどない以上、どういう環境が父を、家族を顧みない自分勝手で幼稚な人間に育てたのか、私にはもう想像するしかないようです…。父方の祖母は、数年前に亡くなってしまったと聞きました。祖父や伯父は存命ですが、私に何か話してくれるかはわからないし、知ってしまったことによって逆に今以上に傷つく可能性もあるので、私はもうこれ以上父について掘り起こせずにいます。

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