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『少女ソフィアの夏』 トーベ・ヤンソン

トーベ・ヤンソンはムーミンシリーズももちろん好きだが、彼女の書く随筆や小説がまた素晴らしく、いつ読み返しても感覚のそこここに彩りが灯るようだ。

この話は、弟のラルフ(漫画の方のムーミンを描いている)の娘ソフィアとおばあちゃんをモデルとした話。
長いながい夏休みを小さな孤島で過ごす、ひと夏。
永遠のような冬を終えて島はいのちやその残り香で溢れている。
立ち枯れた乾いた幹や蔓、苔が地面を覆い、隙間を埋めるように花が咲き、鳥の骨が波打ち際に打ち寄せる。
生きることも死ぬことも日常のすぐそこにあって、季節をわたるのはひとも同じ。
ソフィアとおばあちゃんがそこで喧嘩をしたり発見をしたりしてゆく毎日が描かれている。

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